HOME記事工具・マテリアル“サーフェイサー”って本当に必要? 気になるプラモ塗装の「下地」や「隠蔽力」の話を解説!【模型質問箱】

“サーフェイサー”って本当に必要? 気になるプラモ塗装の「下地」や「隠蔽力」の話を解説!【模型質問箱】

2023.07.08

模型質問箱2023 塗料・マテリアル編 月刊ホビージャパン2023年8月号(6月23日発売)

みんなの気になる“模型の質問”に答えます!

 読者の皆様からのアンケートはがきやHJ Web、SNS等にお寄せ頂いたご意見やご質問を参考に「気になる模型の質問」のプロモデラー・けんたろう、フミテシ、そしてホビージャパンモデラー陣やメーカー各社様がお答えていきます!


Q.塗料の隠蔽力って何ですか?

A.下地の色を隠す能力です

 隠蔽力とは下地を隠す能力です。一般的に白や黄色などが隠蔽力が弱いと言われていますが、ガイアカラーはそのような色でも高い隠蔽力を持っています。純色シリーズはクリアータイプなので隠蔽力が弱いですが、白を加えることで隠蔽力を持つことが出来ます。(ガイアノーツ)

ガイアカラーと塗装したパーツの画像
▲ ガイアノーツさんを代表するラッカー系塗料、ガイアカラー。解説にある通り隠蔽力の高さに定評があり、ユニークな限定色も魅力です

HJ Webの工具&塗料データベースで「ガイアカラー」をチェック!(click)


Q.サーフェイサーって本当に必要ですか?

A.絶対に必要! とは言えないけれど、使うメリットがある場合もたくさんあります。

 サーフェイサーが本当に必要なのかは常に考えていきたいテーマです。成型色を塗りつぶしてまで灰色にする必要はあるのか、塗膜が繊細なディテールを埋めないか、ということを考えるとじつはサーフェイサーは必要とも思えないシーンが結構あります。撮影の光が透けないようにしたい、という要望だとしても、黒を塗布すればよかったりもします。そのうえで、切った貼ったの境目や傷をチェックしたり、スジ彫りの精度を確認するためのサーフェイサーや、光沢を出すためのサーフェイサーなどは有効性が高いという部分もあります。また現在は色つきのサーフェイサーもあるので、黒いサーフェイサーが奥まったところをつぶしてくれるのでありがたい、というシーンや、ダークイエローの色を暖色に振るプライマー色の赤茶色サーフェイサーなど、案外サーフェイサーが下地色として役目を果たす面もあります。

サーフェイサーをパーツに吹きつけ下地の色を抑えた画像
▲ サーフェイサーは傷埋めだけでなく、下地の色をしっかり抑える高い隠蔽力も魅力です
サーエイサーを吹きつけたキットの画像
▲ サーフェイサー自体が下地色の役目を果たす場合も

スプレーを吹くと乾燥時間も換気も必要ですし、そういった手間を省く意味でも、サーフェイサーをカットすると時短になるケースが結構あります。メリットとデメリットを天秤にかけながら、このアイテムにはサーフェイサーを吹く、これは吹かない、と自分のなかで基準を決めてみましょう。(けんたろう)

エアモデルの画像
▲ 繊細なディテールを埋めないように吹きすぎには注意が必要です
戦車の画像
▲ でもときには成型色を活かすことがメリットになることもあります

HJ Webの工具&塗料データベースで「サーフェイサー」をチェック!(click)


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