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ここが凄い!「MGゼータガンダム Ver.Ka」の簡単フィニッシュ作例で見る数々のこだわりポイントとは?

2023.05.01

簡単フィニッシュ作例で紐解くMGゼータガンダム Ver.Kaの凄さ 月刊ホビージャパン2023年6月号(4月25日発売)

ここが凄い!「MGゼータガンダム Ver.Ka」の簡単フィニッシュ作例で見る数々のこだわりポイントとは?

簡単フィニッシュ作例で紐解くMGゼータガンダムVer.Kaの凄さ

 ここでは成型色を活かした簡単フィニッシュ作例を軸に、このMGゼータガンダム Ver.Kaの特徴を改めて紐解いていこう。(模型製作/林哲平、解説/編集部)

▲設定画にかなり近い印象のスタイル。MS形態からもこのキットの目指すところがよく分かるポイントだ

▲シリーズ共通の白を基調とした美しいパッケージは比較的コンパクト。MGダブルゼータガンダム Ver.Kaと同じ天面サイズとなる

進化するスタイル 歴代マスターグレードとの比較で見えてくるVer.Kaのねらい

 これまでZガンダムはマスターグレードブランドでは、1996年4月に発売された初代MG、そして2005年12月に発売されたVer.2.0がある。特に初代MGは開発用画稿をカトキハジメ氏が手掛けており、Ver.Kaの先駆け的存在と言える。設定画とは異なるカトキ氏独自のデザインアレンジが加えられており、今もなおファンの多い秀作だ。一方、Ver.2.0は、より設定画に近いスタイル、ブラッシュアップされた変形ギミックなど、さらに完成度の高い逸品と言える。

モビルスーツ形態

 独特のディテールとメリハリの効いた初代、スマートなVer.2.0に対し、Ver.Kaはさらに設定画のスタイルや細部を突き詰め、立体物として“設定画の解像度を上げる”作業がカトキ氏、BANDAI SPIRITS双方で行われていることが分かる。また、胸にもう1軸可動機構が加わったことで、設定画のように胸が下にストンと落ちた形状を実現している。

ウェイブ・ライダー形態

 肩アーマー、シールド、フライング・アーマー、脚部などの可動ギミックにより、さらに薄く、設定画に近づいたVer.Ka。変形プロセスもよりシンプルに洗練され変形させやすい印象。また、フライング・アーマー、腹部、脚部など、各部にロック機構が備わっており、ウェイブ・ライダー形態でもぐらつくことなく、しっかりとフォルムをキープできる。

さらに、ここが凄いよ! Ver.Ka

 ここからは各部パーツを見ながら、さらなるVer.Kaの凄ポイントを確認していこう。

■より設定画に忠実な頭部形状

▲全体のバランスはもちろんフェイス形状、後頭部の絶壁ラインなど、設定画に忠実な形状を徹底再現

頭部ブレードアンテナは予備も用意

▲バンダイ開発スタッフの心遣いがニクい。破損してしまいがちな頭部ブレードアンテナは予備用も1セット用意されている

■隙間にもこだわりを

▲外装の隙間からはフレームのグレーがチラ見え。しかも見える隙間にはしっかりとモールドラインが彫刻されている

首は二重関節

▲首は頭部を繋ぐボールジョイントに加え、根元にスイング機構が設けられた二重構造。このため、襟に干渉せずに大きく首を振ることもできる

■腕は“ガワラ曲げ”も可能に

▲歴代MGでも備わっているが、より顕著に動くようになったヒジ関節。前腕を横に向けながらも前にスイングさせることが可能な、いわゆる“ガワラ曲げ”ができるようになっている

ハンドパーツもこだわりの造形

▲力強く握りしめた指1本1本まで丁寧に造形されている。平手は親指のみボールジョイントの可動式。また設定画通り親指第2関節から下が白いカバーに覆われているのもMGでは初

エクストラフィニッシュで見せ場を演出

▲先のMGダブルゼータガンダムとのツーショットも想定されるゼータにも同じくエクストラフィニッシュを採用。胸部ブレードアンテナはもちろん、靴裏のディテールまで。これはウェイブ・ライダー形態の際に効果を発揮するポイント

胸部カバーの角度、ハッチの開閉

▲胸部カバーは設定画通りに下に垂れ下がった状態に。またダクト下のフィンも独立可動するのはゼータキット初。コクピットハッチも設定画通りに開閉する

エッジにこだわる

▲とにかく今回のVer.Kaはエッジコントロールが絶妙だ。C面(※面と面の境目にもう一段付ける面のこと)を付ける所、付けない所の取捨選択がしっかりと成されているのはカトキ氏のこだわりでもある

靴部の展開もこだわる

▲靴部はこれまでの前部ユニットが丸々90度曲がる方式ではなく、つま先のユニットのみ曲がる仕組みに。これによりつま先裏のカカトが入り込むスペースを極力小さく抑えることができるのだ

フライング・アーマーもシンプルに

▲フライング・アーマーの展開はこれまで内部にギアのようなパーツを入れて複雑に展開していたがシンプルな展開に変更。これにより前方から段差なくきれいなクサビ形を形成できるようになった

新解釈&差し替えなしでランディング・ギアが展開

▲ランディング・ギアがパーツ差し替えではなく、スライドギミックで展開するのもポイント高し。しかも腰の青いパーツもランディング・ギアという新解釈で、4点支持にてウェイブ・ライダーを支える

ⓒ創通・サンライズ

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