エアブラシ塗装の裏技テクニック大公開!! モデラーが良くやっているあの技この技【すべて見せます! エアブラシの教科書】
2023.04.19ここでは、モデラーが良くやっているエアブラシ塗装ならではの、あんな技こんな技をご紹介。地味なものから、自己責任系までいろいろありますので、ぜひお楽しみください。
解説/けんたろう
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- 持ち手でパーツを掴めない時に覚えておきたいテクニック
- もっと気軽なマスキングでもエアブラシ塗装なら大丈夫!!
- 「風」「水」「サーフェイサー」「クリアー」…… エアブラシはさまざまなものが吹けるから強いのだ!
- お気に入りの色がカチコチ……そんな時は「真・溶媒液」!!
- 溶剤によって塗面が変わる!? ちょっとディープな溶剤の世界を知ろう
- プロユースシンナーを使いこなせ!
- ずっと吹きたい! それならカップを特大サイズにチェンジ!
- やってる人もいるけどちょっと危険な必殺技! 先端のキャップを外す!!
- エアブラシは汚し塗装にも最高のツールです!!
- アクリル塗料を使った「アルコール落とし」
- スパッタリングに挑戦!
持ち手でパーツを掴めない時に覚えておきたいテクニック
発売以来あらゆるパーツを掴んで塗装を助けてくれるネコの手系ツール(棒とクリップが一体化したアイテム)。模型の世界ではよく「持ち手」と言ったりします。しかしそんな持ち手でも「掴む場所がない!」、「パーツが大きくて安定して固定できない!」なんてことがよくあります。そういうときに使う技をしっかりと覚えておくと、より快適にエアブラシ塗装ができますよ。
余ったランナーを持ち手に再利用だ!
もっと気軽なマスキングでもエアブラシ塗装なら大丈夫!!
エアブラシを使わない人からよく言われるのが「エアブラシってマスキングを徹底的にしないといけなくて大変ですよね……」という意見。全然そんなことないのですよ! 心配性な人や強圧大量に吹くタイプの人は、しっかりマスキングしないと変なところに塗料が付着していることもありますが、マスキングをめいっぱい省力化してやることだっていくらでもできるのです。とくに貼り込んでナイフでカットする場合なんて、それはもうあっという間。はみ出たら? リタッチすればいいのです!! エアブラシの細吹きができれば、ここでご紹介するくらいマスキングの感じで、きれいに塗れますよ!
「風」「水」「サーフェイサー」「クリアー」…… エアブラシはさまざまなものが吹けるから強いのだ!
エアブラシが塗料だけを吹くものと思ったら大間違い。水性塗料の一時的な洗浄に水を使うように、液体のマテリアルならなんでも吹けるので、スプレー缶の需要が高いサーフェイサーやクリアー塗料を吹くこともできて、サーフェイサーやクリアーも独自ブレンドなんてこともできたりします。ただしメタルプライマーを吹いたときはすぐに洗浄しないと、エアブラシ内部がメタルプライマーでコーティングされて、塗料が貼り付いてしまうようになるので気をつけましょう。
サーフェイサーを吹いてみよう!
最強のエアダスターに俺はなる!!
透明の使い手になる!
水を吹き付けてプラモを洗っちゃおう!!
お気に入りの色がカチコチ……そんな時は「真・溶媒液」!!
長い間塗料を使ってなかいと、カチコチに固まっていることがよくあります。特に混色して作ったお気に入りのカラーがカチコチになっているとちょっと寂しいです。そんな時、塗料を復活させてくれるのがGSIクレオスの真・溶媒液。早速やってみましょう。
溶剤によって塗面が変わる!? ちょっとディープな溶剤の世界を知ろう
「溶剤」。エアブラシ塗装で言う「うすめ液」です。カタログを見ると、ことラッカー系には「うすめ液」「レベリングうすめ液」「メタルマスター」などなど、さまざまな名前がついた溶剤があり、それらにはいろいろな効能が書いてあったりします。そして同じ色を、それぞれ違う溶剤で塗ってみると発色や乾燥時間などに変化が現れます。さらにエアブラシ塗装にこだわりたい人は、ぜひ溶剤もチェックしてください。
プロユースシンナーを使いこなせ!
モデラーのNAOKIがプロデュースするNAZCAシリーズ(発売元/ガイアノーツ)にある溶剤。これは溶剤として強いかわりに、塗料の食いつきを向上させるという触れ込みで販売されています。強力な溶剤なので、塗料の溶かし込みに優れた性質を持っているので、濃度が高いまま、よく溶けている状態で塗料を吹き付けられます。エア圧が高いコンプレッサーを持っていれば、一撃で下地を隠蔽させて美しい塗面を生み出せるのです!
\ HJのモデラーがよく使っている溶剤の特徴を知ろう! /
●GSIクレオス
Mr.カラー うすめ液/永遠の定番。全国でどこでも手に入る溶剤。
Mr.カラー レベリングうすめ液/乾燥時間が遅らせて、より滑らかな塗膜になるのが特徴。
Mr.カラー Mr.ラピッド 速乾うすめ液/その名の通り、乾燥時間がとても早くなります。メタリック塗料との相性が良く、早く乾燥するので金属粒子が乾燥中に動いたりすることがないです。
●ガイアノーツ
ブラシマスター/ガイアカラー薄め液にリターダーを加えたのもの。乾燥が遅いことで塗料が平滑に広がり、光沢感が増す効果もあります。
メタリックマスター/通常カラーも薄めることが可能。メタリックカラー、パールカラーの粒子を均一にムラなく薄めることで、今まで以上に金属感をきれいに表現することができます。通常の薄め液の成分とは違って、メタリックの粒子を分散し、定着する内容になっています。
プロユースシンナー/メカサフの希釈に使うことで、耐摩耗性と喰い付きが向上します。このため関節等部分などに「色」として使用しても、剥がれや擦れが軽減できます。通常のガイアノーツ溶剤に比べ、強い溶剤となっております。通常塗料の希釈にも使用でき、同様の効果を発揮します。
●フィニッシャーズ
ピュアシンナー/フィニッシャーズカラーの美しい光沢をさらに引き出すことができるシンナー。他のメーカーの塗料ももちろん希釈可能です。
ずっと吹きたい! それならカップを特大サイズにチェンジ!
同じ色を吹いているとき、途中でカップの中身が切れることはよくあること。そこで作業が途切れてしまい、なんなら塗料の作り足しで濃度を調整し直したら、なんか濃度のテンションが変わりうまくいかず、果ては集中力まで切らしてしまうなんてことも。ああ、一度にたくさんカラーがエアブラシに貯蔵できればいいのに……あります! デカップ。タミヤなら「スプレーワーク 塗料カップ」が2種類発売されていて、17ccと40cc、それがお安く買えてしまうというのだからオドロキ。GSIクレオスにも同様の大容量カップがあり、そのサイズなんと150cc。こちらは金属製で頑丈さも抜群。大型モデルや同じ色をたくさん使うときは、これらのデカップに換装すると作業が圧倒的にはかどるのです!!
やってる人もいるけどちょっと危険な必殺技! 先端のキャップを外す!!
ニードルキャップは、ハンドピースの大事なニードルを守るためにあります。しかしもっと広範囲に向けて一気に吹きたい! 逆にもっとパーツに近づいて繊細な塗装がしたい! とチャレンジ精神溢れるモデラーは時にこのニードルキャップを外して、全裸ニードルで塗装することがあります。マジで諸刃の剣となるかもしれない方法なので、やりたいときは超慎重に行ってください。
エアブラシは汚し塗装にも最高のツールです!!
汚し塗料の代名詞「Mr.ウェザリングカラー」をエアブラシで吹いている人が最近増えています。この塗料、エアブラシで吹くのにもちょうど良い濃度なんです。カップに直接ビンから注いで、吹き付けてみると……本当に均一にウェザリングカラーが吹けます! 砂漠の風でついた本当に均一な汚れなどはこれこそ求めていたような汚れ方で、これはとても便利なワザ。色を変えてホコリっぽいものにして、それを筆で掃き寄せる。おおこれもまた良い汚れだ……。
アクリル塗料を使った「アルコール落とし」
ウェザリングカラー以外の塗料でも、吹いて散らすという手段は有効。アクリル塗料を吹いたところにアルコールを使ってじらじらと散らす“アルコール落とし”もエアブラシを使用したウェザリングの代表格です。
スパッタリングに挑戦!
ミグアモが発売しているスプラッシュシリーズを用いたテクニック(薄めたエナメル塗料や、ウェザリングカラーでも代用可能)。これは筆先に取った塗料をエアブラシで吹くことで、塗料をさまざまな方向に飛び散らせて、泥の跳ね返りなどを表現する「スパッタリング」をするもの。