「RG ジオング」を全塗装せず少ない作業量でメカニカルな魅力を強調!
2023.03.11
RGはフレームで魅せよう!/MSN-02 ジオング【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2023年4月号(2月25日発売)
RGのメカニカルな魅力を強調して製作する
RGは内部フレームの造形に加え、装甲のヌキや隙間からメカが覗く情報量が魅力。この点をより魅せる作業を行い、少ない作業量で高い効果を狙ってみたのが本作例だ。製作は丁寧な工作を身上とする哀川和彦。フレーム部分のメタリック塗装と、外装のクリーンな整形の合わせ技で、RGジオングに挑戦してもらった。
製作・解説/哀川和彦
◎メカ、フレーム部分だけを集中攻略!
◎外装は成型色活かし!
◎ツヤをコントロールしてメリハリを付ける!
①主に使用した工具・素材など
▲ニッパーはブレードワンニッパー。パーツ整形にはプラ角棒に紙ヤスリを貼り付けたものを活用した
▲エアブラシはプロコンBOY WAプラチナ0.3。塗料はGSIクレオス、ガイアノーツのものを各種
▲筆塗りにはタミヤのスミ入れ塗料およびエナメル塗料各種、筆、綿棒などを使用
▲ガンダムマーカー、ペイントマーカーも部分的に使用した
②各部ゲート処理について
▲RGはゲート跡が極力隠れるように設計されているが、一部ゲートは残っていると組み立て時に隙間を生じさせてしまう場合がある。外装の精度アップのため、プラ棒に紙ヤスリを両面テープで貼り付けて切り残したゲート部を整形していった。ヤスリ跡は組み立て後は見えなくなるので、番手は400番のみでOK
▲より高精度な組み上がりに。このように切り残しが見えなくなる箇所でも、ゲートを整形すべき場合があるので注意しよう
▲指はゲートの数が多く、処理も途方もない量になってしまうが、よく見るとゲート跡の前後にも同じようなモールドがあり、一見するとゲート跡もモールドに見えるため、あえてこのままとした。場合によってはこのように割り切ってもよいだろう
③フレームのメタリック塗装
▲満載のフレームパーツ。今回はこの内部フレームをメタリックカラーで塗装する。すべて塗るとクリアランス調整も必要になってくるので、外装をはめた状態で見える箇所を中心に塗装していく
▲メタリック塗装は下地に光沢ブラックを塗ると発色が上がるが、今回は手軽に仕上げるため黒サフを下地に使用。ちなみに黒を下地にするのとしないのとでこれだけ発色に違いが出る
▲ガンメタを塗装。吹き方は通常塗装よりエアブラシの距離を離し、少しずつ塗料を吹き重ねていく。強く吹きつけたり距離が近いと粒子が泳いでしまうので注意しよう
▲外装の間から見える箇所はガンメタ、シルバー、カッパーの3色で塗り分けた。これで成型色の外装と金属の質感がハッキリ別れ、リアリティが増す
④フレームをさらに引き立てる追加塗装
▲上腕のシリンダーパーツ。フレームと同色でもいいのだが、別パーツ化されているのでシルバーとゴールドで塗り分けてみる。内部フレームと同様に黒サフを下地にシルバーを塗装
▲シルバーが乾いたらマスキングし、ゴールドを塗装。マスキングテープは塗料が完全に乾いてから剥がすとパーツとテープの境目が荒れてしまうことがあるので、塗料が乾ききる前に剥がしておこう
▲完成状態。ワンポイントが入ったことでより精密な印象に。シリンダーはスカート内部にもあるので、少し入り組んでいるが挑戦してみるのもいいだろう
▲ジオングの魅せ場であるスカート内部バーニアをさらに目立たせる。赤パーツは発色を上げるためにピンクサフを吹いた後にメタリックレッドで塗装。噴射ノズルはゴールドに変更してみた。金属感が出たことでリアリティが増しているのがわかるだろう。メタリックカラーは目を惹きやすいので、魅せたい箇所に塗ると効果的だ
▲モノアイはクリアーピンクで塗装しておく。クリアーカラーは重ねるほど色が濃くなっていくので、少しずつ塗り重ねて好みの色味にしよう。加えてモノアイ差し込みピン先端をペイントマーカーでシルバーに塗って、光が反射するようにしている。クリアーパーツならではの効果的な塗装表現なのでぜひお試しを
BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “リアルグレード”
MSN-02 ジオング
製作/哀川和彦
前半はここまで!
後半は完成編! 外装から仕上げまでをお届けします!
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公開は本日(2023年3月11日)の20時から!
Ⓒ創通・サンライズ
哀川和彦(アイカワカズヒコ)
細部まで行き届いた丁寧な工作と製作スピードの速さで、主に最新キットのレビューを担当する中堅モデラー。
関連書籍
ROBOT魂<SIDE MS>機動戦士ガンダム ver. A.N.I.M.E.大全
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