F.S.S.シリーズ屈指の人気騎体「エンゲージ SR1」をグロス塗装で美しく仕上げる!【ボークスIMSシリーズ】
2023.01.07待望の人気騎体を塗装表現で楽しむ
F.S.S.モーターヘッドの中でも屈指の人気を誇る騎体、エンゲージ SR1がついにリリースとなる。発売月となる12月は、これまでも数多くの騎体を手掛けてきた桜井信之が製作を担当。基本的に無改造で仕上げ、若干の青緑味を加えたクールホワイトとグラデーションを利かせたパープルを使い、グロス塗装で美しく仕上げている。桜井氏によるキットインプレッションと合わせてご覧いただきたい。
この数年、年末になると新作を発売するボークスIMSシリーズ。2022年の新製品はついにコーラス王朝のMHが加わり、その旗騎であるエンゲージ SR1がリリースされました。前回のK.O.G.に引き続き、今回も製作させていただきました。テストショットをいただいたので、早速キットの構成を見ていきましょう。
ランナーには細身で小ぶりなパーツが並んでおり、パーツ数もこれまでのシリーズと比べると少ないので、IMS初挑戦の方にも楽しめるキットと言えるかもしれません。前々作のオージェ・アルスキュルは巨大なアクティブバインダー、前作のK.O.G.が巨大なバスターランチャーを装備したバージョンだったこともあるので、よりそのような印象を受けます。とは言え、これまでのミラージュシリーズとは設定的にも模型的にもあらゆる面で構造が異なるため、その模型的ニュアンスの違いを楽しみながら製作するのが大変面白いキットとなっています。最大の違いは以前のような自立するフルフレームの素体に装甲を被せていくシステムではありません。上腕・前腕と太モモはフレーム+装甲という設計にはなっていないうえ、スネはランダムスレートの隙間からフレームが見えるという独特な構造のため、組み立て中からこれらの塗り分けを考えながら進めていくと良いでしょう。他に注意する点としては、前腕が右と左でデザインが異なるので、左右の違いに気を付けて製作を進めるようにしましょう。
塗装に関しては僕がこれまで製作してきたMHと同様にグロス仕上げとしています。しかし個人的にもSR1は何度も製作しており、特に2021年は吉本プラモデル部での企画で、本キットの原型ともいえるハイスペック・ガレージキット版も製作しているので、それとも色味やメタリック表現を変えてみました。まず全体のホワイトは若干の青緑味を加えたクールホワイトにしてみました。この色はホワイト+スカイブルーで調色しがちですが、もう少し色気が欲しかったので、Mr.カラー314番・ブルーFS35622を用いました。このクフィルなどイスラエル機の迷彩に用いる淡いブルーとホワイトを7:3程度の割合で混ぜ全体をコートしています。パープルはベタ塗りやキャンディメタリック塗装ではなく、モールドに合わせて3段階のグラデーション塗装で上品なポイントカラーに仕上げてみました。フレームはグロスブラックの上からMr.クリスタルカラームーンストーンパールを薄くコートしてガンメタリック調にしました。
今後も他のエンゲージシリーズがキット化されることを夢見つつ、2023年もF.S.S.キットをたくさん製作していきたいと思っています。
ボークス 1/100スケール プラスチックキット “INJECTION ASSEMBLY MORTAR HEADD SERIES”
エンゲージ SR1
製作・文/桜井信之
IMS 1/100 エンゲージ SR1(通常版)
●発売元/ボークス●9350円、12月24日予定●1/100、約23.6cm●プラキット●原型/造形村F.S.S.プロジェクトチーム
■限定版の豪華パールコートメッキ仕様も予約受付中!
白色が美しい豪華パールコートメッキ仕様の「IMS 1/100 エンゲージ SR1」(限定版)(13200円)も全国ボークス店舗、通販にて予約受付中。2023年2月お渡し予定。
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桜井信之(サクライノブユキ)
さまざまなメディアで活躍する模型の伝道師。あらゆるジャンルの模型に精通。