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Figure-rise Standard スレッタをキットの良さを活かして製作 エングレービングシールや水転写デカールをきれいに貼るコツも教えます!

2022.11.05

スレッタ・マーキュリー【BANDAI SPIRITS】 月刊ホビージャパン2022年12月号(10月25日発売)

Figure-rise Standard スレッタをキットの良さを活かして製作 エングレービングシールや水転写デカールをきれいに貼るコツも教えます!

※背景画像はイメージで製作したもので、実際の映像とは異なります。

丁寧なデカールワークでワンランクアップの完成度に

 ガンダムシリーズの主人公として、初めてFigure-rise Standard化されるスレッタ・マーキュリー。フェイス造形やボディラインはシリーズ屈指の完成度で、フェイス用水転写式デカールや衣装の装飾を再現したエングレービングシールなど、細部まで丁寧な気遣いが嬉しいアイテムになっている。urahana3によるキットレビュー作例は、一部後ハメ化を行った以外はストレートに製作。エングレービングシールや水転写式デカールの貼り方を解説しているので、製作の際の参考にしていただきたい。

▲とても可愛らしいフェイス造形。瞳と眉毛はタンポ印刷済みのものが1種(正面向き)、印刷なしフェイスパーツが2個付属。さまざまなパターンを収録した水転写式デカールが付属するので好みの表情を作ることができる。襟や肩のエングレービング、胸元のホルダーマークはカラーリングシールと転写式シールの選択式になっている

▲腰部分は黒いパーツが挟み込み式なので、白いパーツ内側の赤く塗った部分をカットすることで後ハメ化している

エングレービングシールの貼り方

解説/urahana3

▲エングレービングシールの仕上がりをツヤ消しに仕上げてみたかったのでどのようになるかテストしてみました。付属の台座の端にBANDAIロゴのデカールを貼って、ツヤ消しトップコートを吹いてみたのですが、よい仕上がりだったのでこれでいこうと思います
▲シールは端の余白をできるだけギリギリまで切り落とします。特に襟の部分はパーツの端に沿わせて貼りますので、この部分はしっかりと切り出したほうがきれいに仕上がります
▲襟の端に沿って、シールを貼っていきます。形状はピッタリなので貼りやすいです
▲反対側も貼り付けます。細い綿棒などでしっかりと密着させましょう
▲一番上の薄いフィルムを剥がします。剥がすのに少しコツがいりますが、カッターでほんの少し端をすくい上げるようにして上のフィルムだけをめくる感じです
▲胸や肩の部分もこのくらい余白を落としたほうが見映えがよくなります。こちらも同様に貼り付けてからしっかり綿棒で押さえつけます
▲上のフィルムをぺろっと剥がします。下の金色部分を傷付けないように注意しましょう!

水転写式デカールの貼り方

解説/urahana3

▲瞳デカールの貼り方です。ガール系プラモデルでは必ずやっているのですが、まつ毛や白目のキワぎりぎりくらいでカットし、余白をなるべく残さないように切り出しています。こうすると段差が目立ちにくくなります
▲瞳の位置の合わせ方ですが、タンポ印刷されたフェイスパーツの端から眉毛までの長さ、瞳と瞳の間、眉と眉の間の長さを測って、細切りしたマスキングテープを切り出しておきます。それを塗装した後のフェイスパーツに貼りながら眉の高さを合わせ、瞳と瞳の離れ具合を調整していきます。デカールは位置を動かしやすいように水分を多めに乗せてその上にデカールを置き、細かく調整しています
▲怒り顔(中央)は眉毛の高さが違うので、それも足して額のてっぺんからの長さを出しています。ウインク顔(右)はオリジナルで製作しました。眉毛の高さをもう片方の眉毛と合わせるために瞳部分と切り離して貼っています
▲フェイスパーツはカーブしていて瞳デカールの端が浮きやすいので、マークソフターをさっと塗ってすぐに綿棒で拭き取ります。こうするとデカールがパーツに馴染みやすくなりますが、時間をかけるとデカールが溶けてしまうので少々コツがいります
▲褐色肌の塗装レシピ。ガイアカラーのノーツフレッシュ、キャロットオレンジ(Mr.カラーの美少女フィギュア・フレッシュセット)、デザートオレンジ(ダグラムカラー)を混色して作っている
▲口のラインはコピック マルチライナー セピア 0.03mmで描き込んでいる。作例では修正はしていないが、はみ出たりしたらエナメル溶剤を使って拭き取りが可能。ラインを描いたほうが表情もはっきりするのでオススメとのこと
▲各関節はシルエットが崩れないよう考慮されており、自然な可動を再現。キットには2022年10月29日に発売されるアクションベース6が先行してセットされているので、安定してディスプレイすることができる
▲キット素組み(右)との比較。キットはほぼ合わせ目がない仕様で、髪の毛の造形もシャープな仕上がり。ストレート組みでも充分な完成度だが、本記事のように手を加えることでさらに精度高く仕上げることができる
▲耳が開閉するハロが付属。ハロを持つ用のハンドパーツも付属する

 TVアニメーション最新作『機動戦士ガンダム 水星の魔女』より、主人公のスレッタ・マーキュリーを製作しました。まだ「PROLOGUE」しか観ていませんが、とても楽しそうな作品なので期待大です!
 キットの出来がとてもよいこともあり、特に手を入れる箇所が見当たりませんでしたのでストレートに製作しています。腰部分の服の合わせ目消しと後ハメ加工はしていますが、全体的に合わせ目消しの必要な箇所も少なく、何より肌の部分に合わせ目がない造りになっているのがとてもよいと思います。パーティングラインを消してあげるだけで、きれいな脚のラインが完成しますね。
 褐色肌のカラーは混色で作っています。レシピはキャプションで書きましたので、参考になれば幸いです。フェイスパーツにはいつも通りメイクも施しました。頬のハイライトは、お好みですが入れてあげると可愛くなると思います。瞳デカールの貼り方も最近やっている位置決めの方法を紹介していますので、こちらも参考になれば幸いです。
 エングレービング部分のシールは特殊な転写式になっているので、貼り方を細かく解説しています。そのままだと光り方が強かったのでツヤ消しでマットに仕上げたかったのですが、直接ツヤ消しトップコートを吹くとどうなるのかまずテストしてみました。結果いい具合に仕上がったので各エングレービング部分も最後にツヤ消しトップコートで仕上げています。シール部分、金塗装の部分で色味の差が大きくならないように金色の塗料も混色して調整しています。
 そのままでも文句のつけどころのないキットですので、細かい部分をブラッシュアップしてあげるだけでとても満足度の高い仕上がりになると思います! 表情、髪の毛の造形など本当に細部まで可愛いです。ぜひお手元に迎えてあげてください!

作例動画も公開中!

BANDAI SPIRITS ノンスケール プラスチックキット “フィギュアライズスタンダード”

スレッタ・マーキュリー

製作・文/urahana3

Figure-rise Standard スレッタ・マーキュリー
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●3520円、発売中●約14cm●プラキット

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Ⓒ創通・サンライズ・MBS

urahana3(ウラハナサン)

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