HOME記事キャラクターモデル「ゴッドフェニックス」を水性ホビーカラーの筆塗りだけでパネルラインまで表現!【科学忍者隊ガッチャマン】

「ゴッドフェニックス」を水性ホビーカラーの筆塗りだけでパネルラインまで表現!【科学忍者隊ガッチャマン】

2022.10.12

ゴッドフェニックス【ウェーブ】 月刊ホビージャパン2022年11月号(9月24日発売)

水性ホビーカラーでゴッドフェニックスを筆塗り仕上げ!

 言わずとしれたSFアニメの金字塔『科学忍者隊ガッチャマン』(1972年放映)。作品を象徴するゴッドフェニックスは、5人の若者「科学忍者隊」が搭乗する大型飛行機で、最高速度マッハ5・耐熱温度3000℃という超性能と、バードミサイルや必殺技「科学忍法・火の鳥」などを駆使することで秘密結社ギャラクターの脅威に立ち向かった。
 2022年6月に発売されたウェーブのプラキットは、設定画のスタイリングを忠実に再現。各Gメカの搭載やバードミサイルを差し替えで再現できるなど、往年のファンも納得の精密キットとなっている。そんな逸品を仕上げたのは筆塗りのマエストロ・清水圭。筆のランダムなタッチとマスキング塗装でパネルライン風塗装を表現し、実機感あふれるゴッドフェニックスを生み出した。

▲ランダムな大きさのパネルライン表現と、設定色よりも数段褪せた色調に塗装することでリアルな風合いを持たせている
▲キットはアニメ設定画イメージそのままの秀逸な造形のため、スタイリングには一切手を入れていない。主翼の「G-5」マークも付属の水転写デカールでカンタンに再現することができる

▲引き込み式の着陸脚は、基部ごと差し替えで再現可能。機体底面の下面噴射口も開閉選択式で再現でき、フィンの奥には精密なディテールの噴射口がのぞいている。大鷲の健が駆るG-1号機がドッキングする機体後面も、製品ではハッチを取り外せば実際に付属のG-1号機を搭載することができる

▲差し替え式で機体上部のバードミサイル、下部の超バードミサイル発射口×2が開閉可能。これでいつでも「バードミサイルをぶち込んでやる!」ごっこに興じることができるぞ

Gメカ各機、合体!

▲ゴッドフェニックスは5台のGメカからなる合体マシンでもある。製品でも、みみずくの竜が操縦する大型ホバー輸送機・G-5号機をパーツ差し替えで再現可能。さらにGメカ収容用パーツを各部に取り付けることで、G-1〜4号機を機内に収容する劇中のシークエンスをも再現できるのだ

▲左翼端部の格納庫内には白鳥のジュンが乗るG-3号機を収容。
▲右翼格納庫内には燕の甚平のマシン・G-4号機を搭載する
▲キット付属のGメカ各機ともに、小指の先ほどの大きさにも関わらず秀逸な出来だ。
▲G-1号機は汎用パーツでノズル部を追加。
▲コンドルのジョーの愛機・G-2号機にもホイールキャップ部に円形の汎用パーツを貼りつけてディテールアップした

筆塗りでパネルラインを表現!/清水圭

▲ランダムなパネルライン表現を盛り込んだ、筆塗りプロセスを解説。まず下地のサーフェイサーを吹く。
▲筆塗りで基本塗装終了後、パネルライン表現用に大小さまざまなサイズのマスキングテープを貼る。
▲マスキングテープの上から、基本塗装で使った色よりも明度を上げた塗料でランダムなタッチで筆塗り。
▲塗料の乾燥後、マスキングテープを剥がせば完成!

 ウェーブから発売されたゴッドフェニックス。設定上明確なサイズは不明なようですが、劇中イメージでもかなりの大型機です。大型機らしい迫力を目指し、実機感のある塗装を施す特撮プロップ風のイメージで製作しました。
 キットはシャープなディテールと造形で、ほぼ弄るところはありませんでした。本体の箱組みだけ若干気を使いますが、接合部を丁寧に調整すればエッジの立った最高のボディが完成します。

■塗装
 前述のように特撮プロップをイメージしているので、色調はアニメ設定よりも褪せた色調にしました。基本塗装はGSIクレオスの水性ホビーカラーを使用しています。
下地=水性サ—フェイサー1000(グレー)+(ブラック)※グレー部分にそのまま使用
ブルー=スカイブルー
レッド=モンザレッド
オレンジ=オレンジイエロー
イエロー=イエロー
ライトブルー=RLM65ライトブルー
 下地を吹き付け後は、基本的に筆塗りです。基本色塗装後に特撮プロップの塗装で用いられる「パネルシェーディング塗装」のイメージで、塗装でパネルラインを表現します。パネルを追加したい箇所にカットしたマスキングテープを単調にならないよう、大小取り交ぜて貼りつけたら、その上から基本塗装より一段階明度の高いカラーでタッチを入れていきます。
ブルー=みず色
レッド=サーモンピンク
グレー=軍艦色
オレンジ=イエロー
イエロー=レモンイエロー
ライトブルー=軍艦色
 タッチはランダムで入れますが、パネルラインを目立たせたいので、今回はマスキング箇所を中心に入れていきました。塗装乾燥後にマスキングテープを剥がすと、基本色とタッチを入れた色との明度差でパネルラインが浮き上がってきます。その後、デカールを貼り付け後に一度「プレミアムトップコート 半光沢」でコート。その後、タミヤ「スミ入れ塗料:ダークブラウン」でウォッシング、エナメル溶剤で拭き取りを行って完成です。

ウェーブ ノンスケール プラスチックキット

ゴッドフェニックス

製作・文/清水圭

ゴッドフェニックス
●発売元/ウェーブ●8580円、発売中●約22cm●プラキット

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ⓒタツノコプロ

清水圭(シミズケイ)

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