海洋堂アートプラ「飼育員とライオンセット」でヴィネットを製作!
2022.09.20Breeding and Observation【海洋堂 1/35】 月刊ホビージャパン2022年10月号(8月25日発売)
ARTPLAの新キットをまるでアートのようなヴィネット仕上げに
海洋堂の新ブランド「ARTPLA」から1/35スケールで登場となる「飼育員とライオンセット」。手ごろなスケール感に細部までリアルに造形が施された海洋堂らしいアイテムだ。今回はこの凹凸感のあるモールドを生かした塗装を、ミニチュアフィギュアの製作によく使われるシタデルカラーを使い、さらに台座は一から作り上げてヴィネットに仕上げている。製作は、月刊ホビージャパンでもレベルの高い筆塗り作例を多く手掛けているふりつくが担当した。
ふりつくです。今回は海洋堂から発売されるARTPLAを使ったヴィネットを製作します。
■台座作り
まずは0.5mmプラ板とスチレンボードで台座を作り、大体のレイアウトを考えます。今回はガラス越しにライオンを見つめる飼育員というイメージでざっくりと配置してみました。
イメージが出来たら壁および窓をプラ板で製作。ガラスは透明アクリル板を切り出した物を枠の形に切り出したプラ板でサンドイッチして再現。プラ棒やプラ板を駆使して飾り板や窓枠をつけ、窓の下の部分は砂壁状にするためにモデリングペーストをスタンピングしてザラつきを持たせました。
飼育員側の足元は石畳風にしたかったのでタミヤの情景シートをプラ板に貼り付けて使用。
ライオンのいる部分は砂地にしたかったのでまずはライオンをスチレンボードに押しつけて収まる凹みを作ってからランダムにリューターやモデリングペーストを使って軽い起伏を作成、その上に水溶きボンドを塗って情景用の小石と砂を撒きました。
台座が仕上がったら全体を黒サフした後ラッカーのセールカラーで全体を陰影付け。壁の飾り板はウッドブラウンで塗装後木目エッチングマスクを使ってダークアースを吹いて木目を再現。上からシタデルシェイドのセラフィムセピアで軽く汚しながら馴染ませました。
砂地は石をシタデルのメカニカス・スタンダード・グレイ、地面をザンドゥリ・ダストで塗装したあと、石畳同様各種シェイドでランダムに色味をつけ、カラク・ストーンでドライブラシして仕上げました。最後に鉄道模型用の草を配置して完成です。
■ライオンと飼育員
ライオンはシタデルスプレーのレイスボーンで全体を塗装した後シタデルコントラストのアガロス・デューンで全体を塗装。立髪の先などをバシリカヌム・グレイで軽く色味を足した後アンゴール・フレッシュでドライブラシしました。仕上げに目の周りを白で軽くドライブラシし、口や目をバシリカヌム・グレイで塗ってあげれば完成です。
飼育員は白サフを吹いた後、肌をシタデルコントラストグィリマン・フレッシュ、服をスケルトン・ホード、ミリタルム・グリーンで塗り分け。影を残すようにそれぞれキスレヴ・フレッシュ、スクリーミング・スカル、ロゥレン・フォレストで筆塗り。好みでフレイドワン・フレッシュ、パリッド・ウィッチ・フレッシュ、ストラーケン・グリーンで軽くドライブラシしてあげるとさらに良いと思います。仕上げに靴をアードコートで塗ってツヤを出して長靴感を出しました。
海洋堂 1/35スケール プラスチックキット“ARTPLA”飼育員とライオンセット使用
Breeding and Observation
製作・文/ふりつく
ARTPLA 飼育員とライオンセット カプセル版/BOX版
●発売元/海洋堂●各500円(カ)、各550円(B)、9月予定●1/35●全5種●プラキット
ⒸKAIYODO
ふりつく
ウォーハンマーをはじめミニチュアを中心に精巧なペイントを得意とするモデラー。メカから女の子、スケールモデルも製作するオールラウンダー。