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水性ホビーカラーの筆塗りだけでEGガンダムを仕上げる【プロモデラー 清水圭】

2022.09.17

水性ホビーカラーの筆塗りで仕上げる!! 月刊ホビージャパン2022年10月号(8月25日発売)

水性ホビーカラーの筆塗りだけでEGガンダムを仕上げる【プロモデラー 清水圭】

水性ホビーカラーの筆塗りで仕上げる!!

 筆塗りトライブ特別編、トップバッターは清水圭による水性ホビーカラー筆塗り!! 水性ホビーカラーは、完全リニューアルを果たし性能が格段にアップしたおかげで、今もっとも筆塗りを身近にさせてくれている塗料と言っても過言ではないでしょう。匂いもマイルドなので、この作例のようにリビングで楽しくガンプラを筆塗りできちゃいますよ。
 清水圭による筆塗りは、下地の透けやムラをあえて情報量として捉えることで、神経質にならずに雰囲気よい仕上がりになるお手本の塗りです。ぜひ記事を真似して、さまざまなガンプラを筆塗りしてみましょう!

Point

1/下地を隠蔽しようとしない!! 下地は情報量になる!
2/各色ごとにメインカラーより1段暗い色を、下地色として1週目に塗る!
3/2週目にメインカラーになる色を塗っていく!

清水圭

 筆1本で車やバイク、キャラクターモデルまでなんでも塗ってしまうナイスなパイセン。RX-78-2を筆塗りするのは人生初!!

下地は水性サーフェイサーを使用します

▲水性ホビーカラーの食いつきを良くする、GSIクレオスの水性サーフェイサーを吹きます

塗料はしっかりと混ぜましょう!

▲全塗料に共通することです! しっかりと混ぜることがキレイに塗るための第一歩!!

紙パレットが便利です

▲水性ホビーカラーの塗装に紙パレットは便利! 浸透することもなくガンガン使えます。使い終わったらお掃除も簡単です

水性ホビーカラー うすめ液を使います

▲水性ホビーカラーは水にも溶けますが、それは乾燥前だけ。水に完全に溶けるエマルジョン系塗料のようにはいきません。専用の水性ホビーカラー うすめ液を使うことで、この塗料の性能をフルに発揮できます。塗料の伸びが非常に良くなりますよ

1週目は各色の下地色を塗る!!

 いきなりメインカラーを塗るよりも、同系色で1段暗めの色を先に塗ります。こうすることで色の情報量も増える上に、同系色が下にあることで、メインカラーを塗った時の発色も良くなります。

下地のサーフェイサーが透け透けでいいのです!

▲白の下地色は「グランプリホワイト」を使用します。下地色なのでサーフェイサーが透けて見えて全く問題ないです!!

厚塗りに気を付けましょう!

▲赤の下地色は「モンザレッド」。下地色を一生懸命塗りすぎてしまうと、この後の上塗りが必然的に厚塗りになってしまいます。薄く赤く染まる程度に塗っていきます

黄色はちょっと難しいので慎重に!

▲黄色の下地色は「オレンジイエロー」。黄色は発色させるのが難しいので、一度で発色させようと思わず、乾燥させて二度三度塗って発色させます。ぼってりと塗料をつけて塗らないように注意!!

最後に青を塗っていきます

▲青の下地色は「スカイブルー」を使用。エッジのグレーを残し気味にして塗り、陰影が出るようにします

2週目で塗り上げます!!

 2週目の塗装がメインカラーになります。ここでは下地色より一段明るい色を面の中央などに塗っていきます。各色で共通しているのが、エッジや影になる部分の下地色を隠蔽しないように塗ることです。下地色を活かして、色の情報量を増やしていくためです。

1週目を塗り終えた状態

▲この状態でもかっこいい……と言いたくなりますが、ここから各色のメインカラーとなる色を塗っていきます

エッジを塗りつぶさないように!

▲白は「ホワイト(白)」を使用。各面の中央部に塗っていきます。エッジのグレーは情報量になるので塗りつぶさないようにします

影になりそうな部分は敢えて塗らない

▲赤は「サーモンピンク」。かなり明るく、シャア専用ザクなどで使用される赤です。奥まった部分などはあえて塗らず、モンザレッドとサーモンピンクによるメリハリある塗面にします


胸部のような平面は慎重に

▲青は「水色」で。胸部や太モモなど広い平面は単調になったり、筆ムラが目立ちやすい部分。べたっと塗りつぶさずに、ポンポンと筆で叩くようにして中央部に明るい色を置いていくと良いです

グレーはサフの色を活かして塗る

▲ランドセルや関節は、サフの上から「軍艦色(1)」を塗っています

センサーに銀を塗って〜

クリアーレッドを塗る!!

▲きらりと光るセンサー。こちらはシルバーを塗ってからクリアーレッドを塗ることで表現できます


エナメル塗料はよく混ぜます


スポンジでポンポンしますよ

▲エナメル塗料の「ダークグレイ」とスポンジを使ってチッピングします。エナメル塗料を含ませたスポンジで、パーツの角などをポンポン叩くだけです

塗膜保護とツヤのコントロール!

▲水性ホビーカラーの塗膜をしっかり保護し、ツヤも整えてくれる「水性プレミアムトップコート」。半光沢を使用して、ちょうど良いツヤがある作品に仕上げます

水性ホビーカラーの2週塗りによる重厚感!!

▲筆のタッチ、エッジ部分に残るグレー、下地色が透けることで見えるさまざまな色味によって重厚感ある仕上がりとなっています!

 完成!!

▲サフの下地と、メインカラーの一段暗い色の下地色が活きて、さまざまな色が各面で見ることができます。ディテールを足さなくても、このように色で情報量を増やしかっこよく仕上げることができます
▲ランドセルのグレーや関節部分も、サフのグレーを下地色とし、面の中央に明るいグレーを塗ることで、単調にならないように仕上げています

BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット“エントリーグレード”

RX-78-2 ガンダム

製作・文/清水圭

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Ⓒ創通・サンライズ

清水圭

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