丁寧な表面処理と塗り重ねでIMS 1/144「バッシュ・ザ・ブラックナイト」を美しいグロスブラックに仕上げる【ファイブスター物語】
2022.08.09丁寧な表面処理と塗り重ねで美しいグロスブラックに仕上げる
1/144スケールIMSから、“黒騎士”ことバッシュ・ザ・ブラックナイトをお届けする。コミックス第1巻冒頭より登場した、本作きっての人気MHであるバッシュは、IMSでは1/100に次ぎ、1/144でもキット化。1/100での経験を活かし、さらにブラッシュアップされたパーツ構成、組み心地は、まさにバッシュ・ザ・ブラックナイトの決定版といえる。作例は、1/100 IMSキットの製作の経験もあるurahana3が担当。彼女の得意とする表面処理と、ほんのり紫がかった深みのある塗装表現で、黒騎士を彩っている。
IMS 1/144 バッシュ・ザ・ブラックナイト
●発売元/ボークス●5280円、2013年10月発売●1/144、約16.3cm●プラキット●原型/大石凡(造形村F.S.S.プロジェクトチーム)
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■工作解説/urahana3
■塗装解説/urahana3
『ファイブスター物語』より、バッシュ・ザ・ブラックナイトを製作しました。以前製作させていただいたナイト・オブ・ゴールドより、2体目のF.S.S.キット製作となります。組んでみた感想としては、かなりピーキーな部分が多く、製作にはある程度のテクニックが必要なところがありますが、この独特なフォルムや造形は唯一無二のものですので、それだけでも製作する価値はあるのではないでしょうか。
特に、形状変更やフォルムに関する改造などは何もしていません。といいますか、変えたところでカッコ良くなる自信もないというのが正直なところです。キット全肯定で、パーツの処理や仕上げをいかにするかをメインに置いています。
まずヤスリがけが重要なのは言わずもがなですが、今回は写真で手順を説明しました通り、600番でゲート跡処理→800番でメインの磨き→1500番でさらに磨き→3000番で仕上げ、という手順でヤスリがけを行っています。最終的な仕上がりがツヤありなので、いつものツヤ消し仕上げと違ってヤスリ目の跡がそのまま出てしまいますから、下地作りは重要です。ヤスリがけした段階で、細かな線などが見えない状態になっていることが望ましいですね。
塗装に関しても、使用したカラーや塗装手順は写真で細かく説明してみましたのでぜひそちらをご覧ください。大切なのは、メタリックやクリアーカラーを吹くときに思い切って厚塗りすることです。かといって、エッジ部分やパーツの端に塗料が溜まってしまうほど吹いては駄目ですが、いつものカラーを吹く時よりも気持ち厚めに乗せるイメージです。そうすると、吹いた段階でツヤツヤして見えますので、その状態まで塗料を乗せるのが大事です。
少し遊び心を加えて、外装パーツのエッジ部分に紫を入れたりしています。うっすら紫に見えるかな程度の範囲で留めていますので、光の加減や角度などで少し変化が見られて面白い仕上がりになっていると思います。それでは、このキットが気になっている方はぜひ製作時の参考にしていただければ嬉しく思います!
ボークス 1/144スケール レジンキット
“INJECTION ASSEMBLY MORTAR HEADD SERIES”
バッシュ・ザ・ブラックナイト
製作・文/urahana3
ⓒEDIT ,All rights reserved. 創作造形ⓒ造形村/ボークス
urahana3
独特な感性に基づいた塗装で、美しくメリハリのある仕上げを得意とするモデラー。