第二次大戦のドイツ戦艦シャルンホルストを雲形迷彩で美しく仕上げる!
2022.07.19バレンツ海に沈んだ美しきドイツ戦艦
1939年1月に竣工したドイツ海軍の戦艦「シャルンホルスト」は、第二次大戦においてもっとも活躍したドイツ艦のひとつだ。31ノットの高速力を生かし、1943年12月に戦没するまでの約5年で空母「グローリアス」など多数の艦船を撃沈、ドーバー海峡を強行突破するツェルベルス作戦の成功など、数々の輝かしい戦歴を持っている。完全新金型で1/700スケールモデル化されたトランペッターの「シャルンホルスト」は、この美しい形態の戦艦をみごとに再現する他、一体成型を多用し塗装に集中できる作りやすい構成。複雑な雲形の迷彩をまとった最終時の姿でモデリング!
■完全新金型のシャルンホルスト
トランペッターから1/700でドイツ海軍巡洋戦艦(高速戦艦)のシャルンホルストが新金型で発売されました。キット内容は精密なモールド再現のプラパーツに加え、小さめのエッチングパーツと金属製チェーンが付属。艦底は船体と一体成型で、合わせ目処理は必要ないバスタブパーツなので、甲板パーツを接着するだけで船体が完成します。
■基本的な作業の流れ
バスタブ型船体に甲板パーツを接着、甲板色と艦底色を塗装してマスキングし、船体の基本色を塗装します。そして艦橋・マスト・煙突・後部艦橋・飛行機格納庫・救命艇・主砲・機銃群に分けて作業しながら組み立てていきます。特に艦橋などは仮組みして迷彩塗装の下調べをしておきます。
なぜ仮組みするのかといえば、このキットは迷彩塗装で入り組んだところなどがあるため、艦橋などの各層パーツを接着してしまうと塗装が面倒な状態になる箇所が多々あります。このため、仮組みによって迷彩の下調べを行い、接着はどこの層までやると塗装が楽にできるのか、などをチェックしておきます。
各ジャンルに分けた構造物を理解しながら、最初に各層の床を塗装してマスキングし、基本の船体色を塗装しておきます。そしてキット原寸まで拡大コピーした迷彩図の上にマスキングテープを貼って切り取り、キットに貼って迷彩を順次塗装していきます。
最後に全パーツを組み立て、スミ入れしてツヤ消しでコーティング、という作業の流れになります。
比較的小さい部品の作業、すなわち主砲・機銃・救命艇・副砲・飛行機・高角砲・その他装備品は、組み立てして両面テープに固定。塗装後スミ入れして船体完成後に接着します。
■一番面倒な作業はやっぱり迷彩
キット自体のパーツはストレスなく組み上がりますが、製作上での一番の鬼門はやっぱり迷彩塗装ですよね。船体を基準に最初に迷彩を決めてしまい、船体と迷彩が塗装図に合うように一段一段重ねて塗装しては重ねていく作業を行います。一番面倒ですが、確実に違和感なく仕上がります。人によっては、基本船体色まで塗装して接着、筆塗りで迷彩するやり方もあると思います。
今回使ったカラーは、艦底色はGSIクレオスMr.カラーC29とC33つや消しブラック。甲板色はC44タン、C13ニュートラルグレー。迷彩色は基本船体色C307グレーFS36320、C118RLM78ライトブルー、C115RLM65ライトブルー、C14ネービーブルー、C33つや消しブラックです。
■まとめ
今回のキットは作りやすいキットでしたね。船体はバスタブ型で底面の合わせ目処理は必要ないし、バスタブの中にはナットを仕込むところもモールドされるなど、モデラーのためにちょっとした工夫もあり、値段はちょっと高めですがよいキットでした!
トランペッター 1/700スケール プラスチックキット
ドイツ海軍 巡洋戦艦 シャルンホルスト
製作・文/takumi明春
ドイツ海軍 巡洋戦艦 シャルンホルスト
●発売元/トランペッター、販売元/インターアライド●8580円、発売中●1/700、約33.5cm●プラキット
takumi明春(タクミアキハル)
小型船舶で海に毎回出航してると無性に漁師になりたくなる時がありやばい。