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MAX渡辺が3つのスケールで「M26パーシング戦車」を仕上げる!『スピアヘッド』特別作例

2022.06.09

M26パーシング【タミヤ1/35、タミヤ 1/48、イージーモデル1/72】 月刊ホビージャパン2022年7月号(5月25日発売)

「スピアヘッド」3つのスケールで愉しむM26パーシング

MAX渡辺がパーシング戦車を作る

『スピアヘッド』を読んだMAX氏、さっそくM26パーシング戦車のキットを購入して製作。1/35、1/48、1/72それぞれを高さのあるベースに乗せてヴィネット風に仕上げた。


1/35 アメリカ戦車 M26 パーシング

▲パーシングの車体後部にはいろいろな装備や木箱を搭載。米軍戦車の写真を見るといろいろなものが積まれている写真が多い
▲『スピアヘッド』主人公のクラレンス・スモイヤーが搭乗していた「イーグル7」号の実車写真を参考に、アンテナ線を結んで傾けている

アメリカ戦車 M26パーシング

●発売元/タミヤ●4400円、発売中●1/35、約24.52cm●プラキット


1/48 アメリカ戦車 M26 パーシング

▲タミヤ製のM26パーシング戦車を購入。すぐに組み上がるいいキット。装備品はブラックドッグ製のレジンパーツを乗せてやっている。1/35、1/72も同様。載せるだけで生活感が出てすごくいい

アメリカ戦車 M26パーシング

●発売元/タミヤ●2310円、発売中●1/48、約17.9cm●プラキット


1/72 アメリカ戦車 M26 パーシング

▲イージーモデルの塗装済み完成品をリペイント。技法は他のスケールと同様の工程で、もちろん装備品ももりもり取り付けている

アメリカ戦車 M26パーシング(塗装済み完成品)

●発売元/イージーモデル●市場在庫のみ●1/72、約11.5cm●プラキット


「スピアヘッド」の衝撃
 M26パーシング。M4シャーマンに比べ随分と洗練され今に繋がるカタチにはなっているけれど、それでも武骨で野暮ったいなぁ。やっぱドイツ戦車はカッコいいなぁ~くらいの認識しかなかった模型芸人でした。そう、「スピアヘッド」を読むまでは。戦争の善し悪しなんて論ずるまでも無いけれど、実際に戦地で命のやりとりをしたヒトたちの経験を克明に取材し、時に淡々と、しかし時に劇的に記した本書。知らないことしかないくらい、何も知らなかった自分に驚きつつ、読み進めるほどにグイグイと惹き込まれました。パンターをシャーマンを、そしてとりわけパーシングを作りたくてしかたがなくなるのでご注意を♪

各作例
 模型専門誌で違うスケールの同一車体をズラリ並べる試みって、僕の記憶にはなかったのでやってみました。各スケールの解像度の違い、工作プラン立案の参考になればと。

●1/72
 唯一現行ではトランペッターが商品化している1/72パーシング。入手困難で呆然とするも、完成品を発見!! リペイントしました♪♪ 3スケール共に車載品のレジンキットを発売してくれてる気骨のGKメーカー、ブラックドッグ♪ サイコー♥

●1/48
 あっという間に組み上がる♪♪ しかもズッシリ重くて小気味良いサイズ。タミヤ1/48は気軽に楽しめるステキなシリーズですね♪ 細か過ぎるパーツ再現はともするとストレスになりますが、サラリと省略されていてとてもスマートな設計♪♪ どストレートに組んでブラックドッグの車載品を積んで塗っただけですが、大満足です♥ フィギュアは別売のアメリカ兵セットから。

●1/35
 さすがはタミヤ、文句無しに組み立てやすく控え目に言ってもサイコー♥です。しかもサスペンション可動が再現された意欲的キット。コレは活かしたいなぁと、チノモデルのT81型連可動履帯M26パーシング用を奢りました♪♪ 3Dプリントのキットで、硬く衝撃には脆いのですが再現性はバッチリ♪ 「足動くよぉ〜」とアピールするためMAX定番の角材ベースにケルンの街の瓦礫を作ってみました。戦車模型ではあまり見たことがないディスプレイかなと。ぜひ真似してください♪
 3両ともに下地はサーフェィサー→銀→ベースグレー。後のウェザリングを考慮してシラっちゃけるギリギリまで白を入れ明るく調色したオリーブドラブを濃度は濃いめ、少量ずつ、筆で叩くように塗布。何回にも分けて乗せて行きました。GSIクレオスのウェザリングカラーを全面塗布して生乾きでウエス、綿棒、筆などで調子を見ながら落とします。タミヤ謹製No.109情景テスクチャーペイント(土 ダークアース)は土のボリューム、ザラザラ感も出せてお手軽超便利♪♪ 自分、戦車模型超上手くなった錯覚いただきました♪♪

あとがき
 1945年、激戦の舞台となったケルンは思い出深い土地。2018年クラフトビール醸造家の妻友紀子と御当地ビール、ケルシュを呑み倒すために訪れていたのです。あの日見上げた大聖堂の足元で疾駆していたパーシングをこんなカタチで触れた感慨に浸っています。ご縁を繋いでくださった横山宏さんに感謝♪

▲2018年にケルンを訪れ、ケルン地方で伝統的に造られているビール「ケルシュ」を味わったMAX氏と奥様。決闘の舞台となったケルン大聖堂前で

イージーモデル 1/72スケール 塗装済み完成モデル
タミヤ 1/48スケール プラスチックキット
タミヤ 1/35スケール プラスチックキット

アメリカ戦車 M26 パーシング

製作・文/MAX渡辺

協力/鈴木孝、楡木一之、堤啓介

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