ミライト&LEDで旧キット「1/550ビグ・ザム」をお手軽ライトアップしたヴィネットに仕立てる
2022.05.24MA-08 ビグ・ザム【BANDAI SPIRITS 1/550】 月刊ホビージャパン2022年6月号(4月25日発売)
今回は、1981年後半からリリースが始まったモビルアーマー(MA)ラインナップから、1/550ビグ・ザムの作例をお届けしよう。TVシリーズの中では後半ラインナップということもあり、どれも秀作揃いといえるMAの中でも、劇中での活躍シーンと圧倒的な戦闘力から人気の高い機動兵器ビグ・ザム。作例は良好なスタイリングはそのままに、SFメカ風ディテールの追加による巨大感の演出と、ミライト&LEDのお手軽ライトアップで仕上げている。
■はじめに
今回の依頼は「当時ものキットの大型メガ粒子砲にミライトを使った作例を」とのことでしたので、作例の方向性としては決まっていたのですが、いかんせんオラザクで物凄いビグ・ザムを目にしてたので、仕上げをどうしようかと正直とても悩みました。全体をいじってアレンジを追加しつつ、可動軸をしっかりと仕込もうかな…とか。しかし、いざキットを組んでみると形状を含め全体の感じは悪くない。これを可動で魅せる! といっても、そもそも可動部分が少ないビグ・ザムをいじったところで表現力が増すとも考えにくい。そもそも形状をいじってアレンジしてしまったら、昔懐かしい良きキットの味がなくなってしまう! ので、今回はモールド追加とディテールアップを行い、ビネット風に仕上げることとしました。
コンセプトは“最終決戦地ア・バオア・クーにてガンダムに破壊されることなく数年にわたり使用され、地球連邦軍基地を破壊し続けてたとしたら…”です。ただ、ご覧のごとく『スター・ウォーズ』風に仕上がったところは野田の作風ってことでご勘弁ください(笑)。
■本体
上半身に見られる窓部分は、いったん切り離して窓に当たる部分を開口し再接着。大型メガ粒子砲だけ光らすのも何でしたので、追加で胴周りのメガ粒子砲もLED&光ファイバーを使用し発光させます。また、劇中でも描かれたモノアイ発光表現として、ピンクのLEDをセットし、目っぽい部分が“ボヤっと”光るようにしました。
■塗装
上部=ガンダムカラーグリーン(4)
襟部=ニュートラルグレーⅤ(ガイアカラー)
脚部=ガンダムカラーグリーン(15)
ヒザ部=ガンダムカラーグレー(11)
バーニア=グラファイトブラック(Mr.カラー)
内部=プライマリーメタリックレッド(ガイアカラー)
上記塗料にて各部を塗り分けた後に、ガルグレーを薄く溶いた塗料で所々ランダムに塗って褪色させます。エナメル塗料のフラットブラックと黄サビを使用し雨垂れを書き込み、全体をツヤ消しにて仕上げたら、バーニア周りにジャーマングレーにてすす汚れを書き込んだら完成です。
BANDAI SPIRITS 1/550スケール プラスチックキット
MA-08 ビグ・ザム
製作・文/野田啓之
ビグザム
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●440円、1981年9月発売●1/550、約11cm●プラキット
©創通・サンライズ
野田啓之(ノダヒロユキ)
月刊ホビージャパンを支えるベテラン。『スター・ウォーズ』系ビークルの塗装も得意とする。