PLAMAX「龍神丸 アップデートVer.」作例テクニック!完全新規金型で帰ってきた魔神を隙なく仕上げる
2022.04.16龍神丸 アップデートver.【マックスファクトリー】 月刊ホビージャパン2022年5月号(3月25日発売)
各部を丁寧にキッチリ“魔神”らしく仕上げる
PLAMAX『魔神英雄伝ワタル』シリーズ初期アイテムとして発売された「龍神丸」が“完全新規型”でアップデート。フォルムはよりスタイリッシュになり、関節可動箇所や可動範囲が大幅に拡大。成型色による色分け再現度も向上し、魔神プラキットの新たなスタンダードと呼べるものとなっている。本キットのレビュー作例はJUNIIIが担当。各部の隙をなくしつつ、“魔神”らしいきれいな仕上がりに注力して完成させている。
■アップデート!!
まさか!? の「アップデートver.」で、カッコよかった龍神丸がさらにカッコよくなって登場です(やったね!)。肩周りの可動域が広く、よく動くので登龍剣もブンブン振り回せます。股関節は球体関節で太モモの内側に潜り込んだ形になっているので見た目もいい感じです。肩の龍の紋章は2種類付属しているので塗り分けにチャレンジするか、別パーツになっているものでちょっと楽をしてみるか悩みどころだったりします。そんなこんなでカッコよくなった龍神丸を製作します。
■頭部
クリアーパーツが収まる金色のパーツの面はヒケ処理を行っておくと塗装後にきれいに反射してくれるので丁寧に整形しておきましょう。
■胴体
腰のクリアーパーツは裏側を塗る予定でしたが、奥行きや形状の都合できれいに見せられないと判断してパーツの都合がよさそうな箇所でカットして別パーツ化。裏側の面にメッキテープを貼り付けています。市販パーツに置き換えることも考えましたが、色を合わせるのも大変なのでキットのパーツを慎重に加工して整形しています。加工したパーツは無くさないよう注意しましょうね。
■腕部
別パーツになっている龍のモールドは強度などの関係上ディテールが甘くなっている箇所があるので、デザインナイフでシャープに整形しています。なるべく正面の見えている輪郭の角を削るとシャープに見えてきます。裏面まで均一に削り込むと肩アーマーの開口部との隙間が広がってしまうので注意しましょう。
■脚部
太モモの球体関節は開口部が見えるほうをあえて正面に来るよう配置しています。これは太モモを組んだ際にパーツ内部でこすれるのを防ぐためです。見た目で選ぶのであれば反対側の球体側を正面にするとよいでしょう。作例では何が起こるか分からないので安全策として隙間を確保できるほうを選択しました。太モモは接着して合わせ目の処理をするため、やり直しがきかないので作業は計画的に行いましょう。
■武装類
ブレードのゲートの処理は慎重に行いましょう。元から刃は薄く整形されているので、その薄い箇所にゲートがあるためニッパーでギリギリ根元をカットすると欠ける可能性があるので注意してください。
■塗装
塗料はGSIクレオスのMr.カラー、フィニッシャーズのフィニッシャーズカラー、ガイアノーツのガイアカラーを使用。あらかじめ可動軸や軸受けの開口部はマスキングなどをして塗装で軸が太くならない対策をしておくとよいでしょう。ハメて可動させたらパーツが破損したなんてことにならないよう注意が必要です。
白=ファンデーションホワイト→ピュアホワイト+ブルーグレー
青=ピュアブルー+ブライトブルー+ブルーグレー
赤=ファンデーションピンク→ピュアレッド+ピンクグレー
黒=ウイノーブラック
金=ファンデーションクリーム+黄橙色→スターブライトゴールド
トップコート=白、青、赤はクリアー半光沢仕上げ、黒はクリアーツヤ消し仕上げ、クリアーパーツはクリアー光沢仕上げ。金色は吹きっぱなしの仕上げです。
マックスファクトリー ノンスケール プラスチックキット “PLAMAX”
龍神丸 アップデートver.
製作・文/JUNIII
龍神丸 アップデートver.
●発売元/マックスファクトリー、販売元/グッドスマイルカンパニー●3900円、3月予定●約8cm●プラキット●原型/マックスファクトリー(松宮誠一)
ⓒサンライズ・R
JUNIII(ジュンゾウ)
的確な工作と分かりやすい丁寧な解説で数多くの作例・How to記事を手掛けるベテランモデラー。ポストホビー厚木店の常連。