【太田垣メカ特集】パーフェクト・ガンダムをミキシングビルドで作る!! [GUNDAM THUNDERBOLT Ver.]
2022.02.06パーフェクト・ガンダム [GUNDAM THUNDERBOLT Ver.]【1/144】 月刊ホビージャパン2022年3月号(1月25日発売)
ビッグ・ガンにサイコ・ザク、ダリル小隊のアッガイにアトラスガンダム等、ガンダムファンをわくわくさせる仕掛けが次々に登場する『機動戦士ガンダム サンダーボルト』。しかしまさかパーフェクト・ガンダムまで登場するとは誰が予想しただろうか。しかも中身はサイコ・ザク。ここではそんなロマンの塊のようなモビルスーツを月刊ホビージャパンにおけるサンダーボルト番のひとり、竹内陽亮の製作でお届けしよう。
パーフェクト・ガンダム
リユース・P・デバイスを搭載したサイコ・ザクのフレームに、回収されたフルアーマー・ガンダムの残骸を基に再生された外装パーツを装着することによって、宇宙空間における機動力と装甲強度を飛躍的にアップさせた機体。外観はほぼガンダムだが、腕部の形状や動力パイプなどにサイコ・ザクの特徴が見てとれる。
コンセプト/太田垣康男
メカデザイン/桜 水樹
FRONT
SIDE
REAR
■ミキシングビルドでいきます
作業効率も考えて、今回は複数のキットを流用して製作します。まず、頭部やシールド、ビーム・ライフルはRGガンダムのパーツを使用。1/144では最高峰であるRGガンダム頭部は小さいながらも1/60スケールのPGに匹敵するような分割で、とても精悍な顔立ちですね。ここは特に手を加える必要もなく、そのまま使用しています。シールドはグリップを修正して使用。ビーム・ライフルは各所を設定画に準じた形状に加工しています。
■HG
次に、手足の関節や太モモ部分、ランドセル等はHGガンダムのパーツを使用しています。関節や太モモは可動部に干渉しないように削り込み、各部を調整。ランドセルもキットパーツ大きく加工して使用しています。
■もちろんサンダーボルトも
胴体部や脚部はHGフルアーマー・ガンダム(GUNDAM THUNDERBOLT Ver.)の物をベースに加工して再現しています。胴体部はキットパーツをベースとしつつ、大部分の形状を変更し、デザイン画に合わせて調整しました。脚部はこのガンダムの特徴的な部分であり、ザクフレームの形状が色濃く残っています。ここもフルアーマー・ガンダムのパーツを使いますが、大部分の形状を変更しています。
■自作パート
キットパーツを使わずにプラ板等で自作したのは肩のアーマーと足首周辺等。ここは自作したパーツを複製して再現しています。動力パイプはサンダーボルト系ではお馴染みのビニールカバー表現ですね。これはビニールシートをハンダごてで袋状に溶接し、コードに通すことでシワを付けて表現しています。
■その他
贅沢に流用パーツを使用しての製作ですが、当然ながらまとめ上げるには相当な調整が必要です。スムーズな可動も考慮すると、各関節に特に注意が必要となりますね。そしてさまざまなキットからパーツを使う上で、もうひとつの注意点として、各ブロックの「大きさ」が重要となります。複製まで終わらせて関節を仕込み、いざ組み立ててみると、一部のパーツがどうにも大き過ぎるなんてことが、過去に何度かありました。なので、出来るだけ早い段階でしっかりサイズチェックしておくことも大切ですね。
■塗装
Mr.カラーを使用して塗装します。白い部分はベースグレーを塗装してから、軽くグラデーションとなるようにGX1クールホワイトで立ち上げています。胸部はガンダムカラーUG13 MSブルーで塗装。その後各所にマーキングを施して、ツヤを調整して仕上げています。
■あとがき
編集部からいただいた設定画や、劇中の登場シーンを参考に製作するのですが、今回は出来るだけパーツを流用して再現する方向で仕上げました。本作例を見て同様に製作しようとする方がいるかどうかは分かりませんが、なるべく情報が共有出来ればと考えて、複数のキットを使用しています。何らかの参考になれば幸いであります。
BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “ハイグレードユニバーサルセンチュリー”RX-78-2 ガンダム他 使用
パーフェクト・ガンダム[GUNDAM THUNDERBOLT Ver.]
製作・文/竹内陽亮
ⓒ太田垣康男/小学館 ⓒ創通・サンライズ
竹内陽亮(タケウチヨウスケ)
模型製作のお供。部屋カフェが進化して、最近はコーヒー豆から厳選をはじめました(笑)。