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【ヤマト2205スクラッチ作例】宇宙戦艦ヤマト旗艦のひとつ戦闘空母ヒュウガをセミスクラッチ!!
EFCF Combat Aircraft Carrier DCV-01 HYUGA

2022.01.27

地球防衛軍 ドレッドノート改級戦闘空母 ヒュウガ【BANDAI SPIRITS 1/1000】 月刊ホビージャパン2022年3月号(1月25日発売)

第65護衛隊
特撮

1/1000 アスカをベースに
戦闘空母ヒュウガをセミスクラッチ!!

『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』より、宇宙戦艦ヤマトを旗艦とする第65護衛隊の左翼を担う、真田志郎艦長の座乗艦、波動砲搭載型の戦闘空母ヒュウガ。そのシステムはアナライザータイプのアナライザーズAU-19と連動し効率的に運用されている。同型艦のアスカはキット化されたものの、その形状の大きな違いからか、現状はキット化の予定がないヒュウガを、1/1000 地球防衛軍 ドレッドノート改級補給母艦 アスカをベースにほぼスクラッチで立体化。アスカも担当した澤武慎一郎が、波動砲口や波動エンジン、艦橋などに電飾も施した大作として完成させた。

地球防衛軍 ドレッドノート改級戦闘空母 ヒュウガ
右面
地球防衛軍 ドレッドノート改級戦闘空母 ヒュウガ
後ろ甲板
地球防衛軍 ドレッドノート改級戦闘空母 ヒュウガ
フロント&リア
▲一見してアスカに似ているように見えるヒュウガだが、その形状は大きく異なる。1/1000アスカをベースとしながらも、そのほとんどがプラ板やパテによるセミスクラッチに相当する大改修作例となった
1/1000 地球防衛軍 ドレッドノート改級補給母艦アスカとのツーショット
1/1000 地球防衛軍 ドレッドノート改級補給母艦アスカとのツーショット
上から

▲2021年12月号掲載の1/1000 地球防衛軍 ドレッドノート改級補給母艦アスカ(製作/澤武慎一郎)とのツーショット。波動砲口周りや艦橋、主砲塔はほぼ同形状だが、飛行看板を含め、船体形状が大きく異なるのが確認できる。全長も278mのアスカに対して、ヒュウガは295mと17mも長い(作例では1.7cmほど長い計算)

宇宙戦艦ヤマト旗艦、地球防衛軍第65護衛隊を集結
▲宇宙戦艦ヤマト旗艦、地球防衛軍第65護衛隊を集結! 3隻揃うと圧巻の迫力!!
艦尾アップ
船首アップ
電飾工作
▲船体の電飾は、エンジン類は1mmファイバーを、その他は0.5mmを使用。ファイバーの数も多いので船体内に収めるのに苦労した、とは作者の談
自作マーキング
▲船体各部のマーキングは、PCで自作しアルプスMDプリンターで出力した水転写式デカールを使用している
船体底面
▲︎船体底面もアスカとは似て非なる形状。アスカを切った貼ったし、プラ材とエポパテで造形した
形状変更工作1
形状変更工作2
艦橋アップ
艦橋製作途中
前
艦橋製作途中
後ろ
艦橋電飾

▲艦橋は各層ごとに3分割して設置位置をずらし、その下に後部艦橋を新造。艦橋窓などに電飾を施すため内部を中空にしている

飛行甲板を新造
船体側面形造り

▲艦橋や各主砲塔を船体右側にオフセットし、飛行甲板をプラ板で新造。合わせて船体側面もプラ板で形作り、隙間をエポパテなどで調整している

 戦闘空母ヒュウガを同型艦であるアスカからの改造で製作します。まず計画を練ります、こうした大改造をやる場合相当な覚悟が要ります。使えそうな部分を検討した結果、艦首と砲塔、細かい艤装品は使えますが、艦体は芯だけ、艦尾推進器は中央ブロックはそのまま使えますが、それ以外はほとんど使えないか、なんらかの改造が必要になります。
■製作
 左右補助エンジンは箱状のブロックになり、推進ノズルが片舷で3基、両舷で6基に増設されます。アスカの艦底を切り取り、それにプラ板やエポパテで箱状のブロックを作ります。後々電飾をするためバラせるように作り、船体との接続は3mm丸棒で仮付けしバランスを確認します。
 切り取られた側の船底を改造します。中央部分にスケグかキール?的なフレームが増設されたためプラ板貼り合わせで新造。エンジンブロックを切り取った大穴はプラ板で塞ぎパテで整形。キールの左右に新たな艦載機収容ハッチが設けられたので、ニードルで彫り込んで再現。
 飾り台は電池を仕込むのと艦とのサイズ、バランスを考えプラ板で拡大し形も変えます。スケグが邪魔してアスカの接続穴は使用できませんのでアーム先端の形状を変え、真鍮線2本でがっちり繋いで強度を出します。電力供給用にバイパス穴も開けておきます。
 各パートは図面からサイズ、形状をプラ板に書き取り、パーツを作り出して構成します。2Dから立体に起こす際、どうしても矛盾が生じる場合がありますが、現物合わせと力技で強引に辻褄を合わせていきます。特に今回は左右で非対称なデザインなのでよくよく図面と照らし合わせ、臨機応変に手を動かさないとないと後でまとまりません。艦橋などは各層ごとに3分割して設置位置をずらし、その下に後部艦橋を新造しており、さらに電飾の関係で中空にせねばならず、かなりしんどい工作になりました。後部艦橋自体も左右非対称でかなり難解な形状なので、頭の中での把握と造形に苦労しました。艦首下部補助推進ブロックは左右拡幅だけではなく、厚みも増してやりノズルは2基増やします。口側のフィンも大型化しているためほぼ新造となりました。後部船体の曲線が入る部分はエポパテで造形し、船体中腹のブロックなどは雨どいから型を取ったレジン板から作っています。せっかくの大作なので、前回のアスカ同様スジ彫りを玉盛先生風デザインで追加。各部に出入り口のモールドを0.3mmプラ板で追加しています。
■塗装
 塗装はアンドロメダグレー1、2の混色。これに赤、青を少しずつ加えて設定画の色に似せます。アスカよりいくぶんパープル寄りです。飛行甲板はMr.カラー301番とRLMグレーバイオレットの塗り分け、白い部分は白にキアライエローを15%ほど加えたものです。
■電飾
 塗装が済んだら、組み立てながらエナメル塗料でスミ入れをしつつ電飾工作していきます。エンジン類は1mmファイバーを、その他は0.5mmを使用。艦橋LEDはキット純正ユニットをバラして球だけにしたものを、後部ブリッジにはオレンジ3mm球を仕込みます。やはり今回も船体内部はサイバーパンク、ファイバーとLEDとCRD、配線のカオス状態。最後は甲板のフタがファイバーのテンションで閉められず、大型洗濯バサミで押さえ込みながら接着が硬化するのを一晩待ちました。
■流用パーツについて
 船底の3連装砲はメカコレクション アンドロメダの主砲を後半部をカットしパテで形を変えたりしたものです。左右の連装砲はこれもアンドロメダ主砲を使い、ハセガワのコルドバからもらった砲身に交換して作ります。艦尾両舷の連装砲もコルドバの形が似てる砲を少し削って使用。バーベットは5mmプラパイプで作ります。両舷の小型機銃は日本海軍96式25mm3連装機銃を使用しました(たぶん1/350戦艦大和の旧キット)。後部艦橋天面の傘の骨状のアンテナは旧ヤマトメカコレのパトロール艦のパーツと思われます(ジャンク箱にあったものでウラが取れませんがおそらく間違いないかと)。コスモタイガーIIは、前回アスカの時に作った脚付きの複製品。ヒュウガのデカールはないので、アルプスMDプリンターで起こした自作品です。

地球防衛軍 ドレッドノート改級戦闘空母 ヒュウガ

BANDAI SPIRITS 1/1000スケール プラスチックキット
地球防衛軍 ドレッドノート改級補給母艦アスカ改造

地球防衛軍 ドレッドノート改級戦闘空母 ヒュウガ

製作・文/澤武慎一郎

©西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2205製作委員会

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澤武信一郎(サワタケシンイチロウ)

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