前回はレジンキットの基礎工程となるパーツの洗浄、整形や軸打ちを行った。今回はその仕上げとしてカラーレジンを活かした“簡単仕上げ”と“全面塗装”での塗り替え。2パターンでのポイントを紹介。さらに単色のフィギュア系レジンキットを使い、前回よりもちょっと手の掛かるケースでの整形や、表面処理の工程を補足する。
製作・解説/野本憲一
ノモ研 「レジンキットの製作(前編)」【野本憲一モデリング研究所】
前編もチェック!
カラーレジン+部分塗装
カラーレジンキットならではの簡単仕上げ。筆塗りで細部の塗り分けを行い、立体感を強調するスミ入れを行う。
下地を整え、全塗装
塗装の食い付きを高める処置をしてから、塗装を行う。
単色フィギュアキットの組み立て
メカものとは違うフィギュアでの例として、そしてユーザーがそれなりに仕上げ直す必要がある場合の対処法。
軸打ちと位置決め
パーツの接合を助ける軸を通したり、位置を固定するダボの追加。
ズレない穴開け
軸打ちの穴開けでは、片側を貫通させてから合わせた状態でドリルすることで、ズレのない穴開けができる。ベースとの穴開けのように片側が板状だと行いやすい
起伏面での整形
通常のヤスリやナイフなどを当てづらい箇所では、そこに適した道具で対処する。
ミゾの彫り足し
パーティングラインと交差するミゾは多少なりとも埋まり気味になってしまう。そこも彫り足してミゾがスムーズになるよう整える。この例は小型の彫刻刀を使っている
微細な気泡埋めと整形
大きめの気泡埋めは前回紹介したので、ここでは小さく、数の多い気泡の場合の対処。
モールドフチの整形
モールドにメリハリを付ける整形は組み立てるうえで必須ではないけれど、効果的な作業。モールドの隅やフチをシャープに彫ることで、サフ吹きによってモールドが甘めになるのを抑えたり、塗り分けをクッキリさせやすくもなる
©サンライズ 協力:伸童舎