【H.M.S.】 アタワリ: ずっとだれかになりたい【浅井拓馬】
2022.01.22H.M.S. アタワリ:ずっとだれかになりたい●浅井拓馬 月刊ホビージャパン2022年2月号(12月25日発売)
怪獣やモンスターをテーマに立体やドローイングで表現活動を行う美術家であり、原型師としての顔も持つ浅井拓馬は、長年自身の頭の中の存在として親しんでいた人々を立体化するという、ユニークなアプローチで初参加。浅井氏が自身の弱さや脆さを反映させた存在と語る本作に皆さんはどんな感想を抱くだろうか?
イマジナリーフレンド的に、子供の頃から僕の頭の中の世界で生きている人々のなかから、今回はアタワリという人物を立体化し、仲間たちとともに転々と国荒らしを続けているそんなある砂漠にて朝方佇んでいる姿を切り取ってみました。
アタワリには生き別れとなったミヤモトというきょうだいがいて、対照的な日々を過ごしているのですが、僕自身の弱さや脆さが特に反映された存在としてこの“ひと”は生きています。
当初はクリーチャー的なフォルムに乗っかって、動きも派手なイメージ画を描いてスタートしたのですが、空間構成や表したい主題に立ち返ったときに最終的なもののほうが相応しいと変化しながら制作、素材はすべてスカルピーで塗装はファレホを使用しました
今回は光栄な機会をいただき、誠にありがとうございました!
スクラッチビルド
アタワリ: ずっとだれかになりたい
製作・文/浅井拓馬
浅井拓馬(あさいたくま)
1990年生まれ。幼少期より影響を受けた怪獣をテーマに立体、ドローイングなどの表現活動を行っている。近年は商業原型や映画『ネズラ1964』でのギニョール制作などにも参加。