汎用性◎の金属ヤスリ「雲耀」
毎回工具&マテリアルをピックアップしてお届けする好評連載「月刊工具」。今回はGSIクレオス製の金属ヤスリ「雲耀」シリーズをピックアップ。金属ヤスリというと、ヤスリ目にさまざま種類があったり、削れ過ぎてしまいコントロールが難しいなど、手を出しづらく感じることがあります。その中でも「雲耀」は刃が一方向にのみついた単目構造で使用方法も単純な金属ヤスリの入門にも向いたアイテムです。今回新たに2タイプが加わり、より扱いやすくなった「雲耀」シリーズを使って金属ヤスリの使い方を確認してみましょう。
071 Product_name Metal File UNYOU
解説/けんたろう、月刊工具スタッフ
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Impression
How to use
なぜ金属ヤスリでパーツを削りだす?
紙ヤスリやスポンジヤスリなどと比べると金属ヤスリは切削性の高さと、固くしなりにくい特性により削る部分を狙いやすく、面を平滑にして角(エッジ)を立てる「面出し」作業が得意なツールです。この面出しを行うことで面同士の境目の線がきれいに出て、明暗がはっきりした仕上がりにすることができます。
写真 (左)のサーフェイサーを吹いたパーツを削ってみるとわかりますが、プラキットのパーツは成型の都合で、平面をつくっていても緩やかな凹み(ヒケ)が出ることがあります。この凹みが塗装をした際に表面に浮いて見えてしまい目立つことがあるために、凹みがなくなるまで削り面を平滑にします(写真 (右))。面を平滑にする作業では削る量も多いため、固く、切削性のよい金属ヤスリが重宝されます。この作業をパーツ全体に行うことでよりクオリティの高い作品に近づけることができます。
キャラクターキットを「面出し」作業でクオリティアップ!
金属ヤスリを錆びさせないための保管方法
まとめ
数多くある金属ヤスリのなかで、「雲耀」シリーズは切削性と仕上がりの良さはもちろん、シンプルな単目構造によるメンテナンス性の良さを兼ね備えてます。プラスチックのほかにも、レジンキャストやホワイトメタル、各種パテなど、目詰まりしやすい素材でも削りやすい優れもので、ヤスリのかけ方が身につけば、多くの場面で活躍するツールでしょう。1本あると金属ヤスリの基本を学べる「雲耀」をぜひ使ってみてください。
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