BANDAI SPIRITS 1/32 ティラノサウルス
【OPEN THE BOX 気になるプラモを開けてみよう】
2021.09.07
OPEN THE BOX 気になるプラモを開けてみよう 月刊ホビージャパン2021年10月号(8月25日発売)
瞬間を切り取る固定モデル! 可動から切り取るにシフトしたBANDAI SPIRITSのプラモが登場!
BANDAI SPIRITSのnextステージ。可動、色分けだけがプラモじゃない。
新旧問わず気になるプラモの箱を開けてみようという本連載。今回はBANDAI SPIRITSの新アイテム「1/32 Imaginary Skeleton ティラノサウルス」。可動や色分けを押し出してきたメーカーが「化石であることを打ち出す単色」と、生きていた頃にとっていたであろう「もっとも躍動感ある動きを固定モデルとして切り取る」という新たなテーマで送り出してきたプラモです。メカプラモでは見ることができないパーツ群が、接着剤無しでピタピタと組み上がっていく感覚は本キットの魅力。太古のロマンと現在のプラモフォーマット、最近の固定モデルの隆盛という現代のトレンドが融合した新シリーズの面白さに迫ってみましょう!
成型色は化石を感じる1色!
▲クリアーランナー以外はブラウン1色。化石の展示標本のようなカラーです
プラモではなかなか味わえない「骨」パレード!
▲骨に次ぐ骨! メカのプラモでは味わえない形状とディテールが私たちをワクワクさせてくれます
説明書の他に「“現存古生物”恐竜論 ティラノサウルス編」がすごい
▲ティラノサウルスとはどんな恐竜なのか? というのを最新の学術で読むことができる冊子が付属! 肉食爬虫類研究所代表の富田京一氏が監修。これを読むと、なぜこのティラノサウルスが空中で固定されているのかも分かりますよ!
各部位の名前や役割もバッチリ分かります
▲スケールモデルの模型によく見ることができる各部名称説明。このティラノサウルスにもそれが用意されていて、すごく詳細に分かりやすく掲載されています
白亜紀後期を閉じ込めた地面パーツ
▲本キットの素晴らしさのひとつが「地面」があること。これによりこの空間だけ白亜紀後期! ティラノサウルスがさらに映えます。ぬかるみに残った足跡や植物など情報量満点です
収まるところにピタリとはまる「骨」
▲とても複雑な形状の骨もしっかりとはめられるように大きな軸、取り付け間違いを防ぐ軸形状と工夫がなされピタピタと組み上がっていきます
組み味が気持ち良い胴部の骨
▲胴部は多数の骨パーツを組み付けていくのですが、助骨がスイっと吸い込まれるように固定されて全く苦になりません
親切な説明書の指示
▲ひとつのランナーからすべてのパーツが切り取られると、このように指示が入ります。パーツのつけ忘れもチェックできますし、ランナーも安心して処分できます
ん? なんか飛んでる?
▲脚を組む前まで来るとティラノサウルスをクリアーの支柱で支えます。ということは……
飛んでいる!!! ティラノが飛びかかる!!!!
▲地面に力強く立っているのではなく、獲物に飛びかかるその瞬間を切り取っているのがこのプラモの特徴です。最近の研究結果による生き生きとした姿が樹脂化されているのです
尾部の迫力を堪能
▲バックショットもとても絵になります。尾部の迫力、跳躍する脚部と見どころ満載
文・写真/三環しおん
1/32 Imaginary Skeleton ティラノサウルス
●発売元/BANDAI SPIRITSホビーディビジョン●3960円、発売中●1/32、約35cm●プラキット
©BANDAI SPIRITS