【試し読み】当時描かれた機体画も公開。ガンダム外伝ストーリー『タイラント・ソード』を振り返る連載第3回。藤田一己氏とともに連載を牽引してきた藍田豊氏が当時の制作エピソードを語る【レガシープロジェクト】
2026.09.26『機動戦士Zガンダム』外伝『TYRANT SWORD Of NEOFALIA』タイラント・ソードの頃●藍田豊 月刊ホビージャパン2026年11月号(9月25日発売)
TYRANT SWORD Of NEOFALIA
『タイラント・ソード』の生みの親の1人として、藤田一己氏とともに連載を牽引した藍田豊氏に、およそ40年ぶりに筆を執っていただき、これまで語られることのなかった本作の制作エピソードを語っていただく短期集中連載第3回。
『タイラント・ソード TYRANT SWORD Of NEOFALIA』とは?
1987年9月号から5回にわたり連載された、模型オリジナルのガンダム外伝ストーリー。『機動戦士Zガンダム』の時代であるU.C.0087を背景に、藤田一己氏が描いたメカニカルデザインのモビルスーツが活躍する。主人公機のタイラント・ソードをはじめ、メッサーラやネモ、ジムIIなど、グリプス戦役を駆け抜けたMSがオリジナル解釈のデザインで登場。その前衛的なシルエットやディテールは今もなおファンの記憶に残っている。
タイラント・ソードの頃
第3回
TEXT by 藍田豊
▲ 『タイラント・ソード』連載終了から3ヵ月後の1988年5月号からスタートしたコラム連載「藤田一己のデザイナーズ・コレクション」は5回連載した後、休載。そのまま終了となったが、その間、藤田氏によりさまざまな機体が描かれている
2026年:
今だから言えること
本企画はついにホビージャパン本誌で連載がスタートするわけであるが、その内容に関しては、いわゆる物語にはしないということからスタートする。
メカの活躍するシーンの特撮カットにフレーバーテキスト(今日のトレーディングカードゲームに描かれている絵の雰囲気を伝える文章)として掲載するというのが方針であった。スペースの問題もあったが、物語を構築するということはかなりのカロリーを必要とするし、それだけの人的リソースは容易に確保できなかったという事情がある。
カミングアウトするのならば、このプロジェクトでは『タイラント・ソード』を短期集中で連載し、その後にしばし休息期間をおいて、本企画の登場メカを用いた新規作品を発表する予定であった。自分も藤田氏もこの時点では、どうやってガンダムから逸脱し、別の作品にメカを移籍させようかということを考えていたのだ。なので、ちゃんとした物語は新しい作品の企画時に考えればよいという気持ちであった。だから1体でも多く、藤田一己による新作メカデザインを登場させることが連載の目的であり、はなから物語として成立させることは微塵も考えていなかったのだ。
そのため連載版は、デザインのインパクトがあれば物語は不要ではないかという開き直りもあり、主人公の回顧録からの抜粋という形に落ち着いた。これは誌面の都合(当時のHJはB5判だったのだ)も影響しており、多くの文章を載せることができないという事情もあった。あくまでも掲載した作例記事の雰囲気を補完するためのものと割りきっていたのだ。
とはいっても、何もないと撮影もままならないのも事実。連載開始前にほとんどのメカは出そろっていたこともあり、それを基に登場順を決めて簡単なシチュエーションを作っていく。
藤田氏は、実はストーリーテラーとしてもアイデアマンであり、その才能は後年の漫画原作でも発揮されていくのであるが、設定の端々に描かれた文字が面白く、どうしてそのデザインに至ったのかに加えて、その活躍シーンすらも思い浮かぶ。それを読みながら、デザインを移籍させた新しい作品の成功を確信したのだが、それがかなうことはなかった。
ホビージャパンウェブではここまで!
■1987年:で、コレは誰が作るの?
■1988:プロジェクトとして
気になる続きは「月刊ホビージャパン 2026年11月号」をぜひご覧ください!
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