“ガネーシャ”スクラッチビルダーがキットレビュー!! 『アリス・ギア・アイギス』「メガミデバイス 兼志谷 シタラ Ver.ガネーシャ」
2021.05.16 『アリス・ギア・アイギス』プラキットシリーズ最大級キット「Ver.ガネーシャ」がついに発売! キット化は早々あり得ない…とほとんどの人が思っていたであろうシタラの専用ギアが7作目にしてキット化されたことは、シリーズの好調が窺えるとともに、今後の展開に大きな期待も持てる事象と言って良い。
作例は、MOOK「ホビージャパンエクストラ 2019 Autumn」の表紙も飾ったフルスクラッチによるVer.ガネーシャを手掛けた柚Pに担当してもらい、スクラッチビルダー視点におけるキットレビューと製作ポイントをピックアップしてもらった。
こんにちは、柚Pです。前回のカルバチョート&フルスクラッチ・ガネーシャ(ホビージャパンエクストラ 2019 Autumn掲載)に続き、ガネーシャの作例も担当することができました! こんなにシタラちゃんを作れるなんて幸せです。
さて、今回の作例ですが、シタラ本体を作るのはこれが2回目ということもあり、前回の作例の反省点を活かして、より完璧なシタラに仕上がったのでご覧ください!
■ガネーシャについて
前回の作例でのガネーシャはフルスクラッチで用意しましたが、今回はコトブキヤのプラキットがあるので比較的楽に作ることができました。このキットは、海老川兼武氏がプラキット用にリデザインした追加ディテールなども入っているということもあり、ゲーム原作を超えたガネーシャとなっています。
プラキットの作りとしても特筆して手を加えるような箇所が無いので、プロモデラー泣かせの完璧なキットでした…(褒めてる)。
複雑なカラー配色にもかかわらず塗り分けもほぼ完璧にできちゃうので、無塗装派モデラーの満足度も高いでしょう!
さらに個人的な感想になりますが、一度ガネーシャのフルスクラッチを経験した身としては、まるで「答え合わせ」をしているような不思議な感覚もおぼえました。「この箇所はこういう解釈だったか〜」みたいな。自分が作ったガネーシャと似たような形状で作られていたら嬉しいし、プラキットのほうが再現性が高いところがあるとちょっと悔しい、ってな感じでいろいろな感情が湧き上がる楽しいキットでもありましたね!
■兼志谷シタラについて
基本的な作り方は「ホビージャパンエクストラ2019 Autumn」で掲載してもらっていたものと同じことをしています。新規で行った工程もいくつかあり、胴体周りの合わせ目消し、肩関節の後ハメなどがあります。肩関節の後ハメ加工については、SNSで見かけたアイデアを真似して再現してみました。
■塗装について
コトブキヤの公式通販ページに書いてあるとおり、ガネーシャのパーツ数は全部で401〜600ほどありますので、事前にカラーレシピをしっかり決めておきましょう。
今回は、モデラー仲間のいぬっこさん(@inukkochansan)にガネーシャの塗装で使用していたカラーを教えてもらい、そのカラーをベースに基本塗装をしていきました。
ベージュ=FS36622グレー+タン
グレー=ニュートラルグレーIV+マホガニー+色ノ源マゼンタ、イエローで色味調整
ホワイト=ニュートラルグレーI
コトブキヤ ノンスケール プラスチックキット“メガミデバイス”
兼志谷 シタラ Ver.ガネーシャ
製作・文/柚P
兼志谷 シタラ Ver.ガネーシャ
●発売元/コトブキヤ●16280円、発売中●約29cm●プラキット
© KOTOBUKIYA・RAMPAGE ©Masaki Apsy ©Pyramid,Inc. / COLOPL,Inc.
柚P(ユズピー)
キャラクターモデラー。How toをメインとした自身のブログ「YZPハウス」(https://yzphouse.com/)も運営中。自他認める“シタラマイスター”。