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“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第47回大会レポート【2026年7月3日~5日】

2026.07.19

 2026年7月5日(日曜日)に決勝レースが行われた“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第47回大会。鈴鹿サーキットがある東海地方は、この時点ではまだ梅雨明け宣言も出ておらず、決勝の行われるに日曜日は雨の予報も出されていた。今回もホンダ(Team HRC)とヤマハ(YAMAHAFACTORY  RACING TEAM)によるワークス対決や世界選手権をレギュラーで戦う有力チーム、そしてサステナビリティに着目したTeam SUZUKI CN CHALLENGEなどの走りに注目が集まった。
(文・写真/夏目健司、写真/大西としや)


2分4秒台が続出。世界のトップライダーによる驚速タイムアタックに観客が酔いしれる

▲ 2回目の予選で2’04.422を記録したジョナサン・レイ。総合タイム2’04.738で堂々のポールポジション

 予選が行われた7月3日(金曜日)は朝から好天で、夏らしい日差しの中で各チームがタイムアタックに挑んだ。予選は3名のライダーがそれぞれ20分ずつタイムアタックを行い、1回目と2回目の予選で記録されたタイムの平均で順位が決まり、翌日のトップ10トライアルを経て最終的なポジションが確定する。

 ライダー・ブルーの1回目のセッションではAutoRace UBE Racing Team(BMW・M1000RR)の浦本修充がいきなり2’04.847をたたき出す。2番手にHRCの高橋巧が5秒台前半で続き、3番手はBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM(BMW)のマーカス・ライターバーガー。続くライダー・イエローはHRCのジョナサン・レイが2分4秒台半ばのタイムでトップに立つ。ライダー・レッドはF.C.C.TSR Honda Franceのジョン・マクフィーがトップとなった。

 ライダー・ブルーの2回目のセッションでは高橋がトップに経ち、続くイエローのセッションではレイがタイムをさらに刻んで2’04.422を記録する。ライダーレッドはBMWのマイケル・ファン・デル・マークが2’04.485でレイのタイムに肉薄する。この結果、2回の予選で4秒台を出したHRCがトップとなり、2番手にBMWが続く。3番手にはElf Marc VDS Racing Team/KM99が、YAMAHA FACTORYやYART Yamaha Official EWC Teamといった有力チームを抑え、ヤマハ勢のトップとなった。

▲ 予選2番手はBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM。マイケル・ファンデルマークが2’04.485を記録し、総合タイムは2’04.813
▲ 強豪を抑えて3番手につけたのはELF Marc VDS Racing Team/KM99。アレッサンドロ・デルビアンコが2’04.712という好タイムをたたき出した
▲ きびしい改造制限が設けられているSSTクラスのトップはBMW M1000RRのTeam Étoile。総合でも15番手という好タイムを記録している

雨によりトップ10トライアルは中止に。しかし場内各所で行われるさまざまなイベントで観客は大盛り上がり

▲ この日は午後から雨の予報だったが、サーキットには多くのファンが詰めかけ、ピットウォークではライダーらと交流を楽しんだ
▲ トップ10トライアルが降雨により中止となり、前日のタイムでグリッドが確定。Honda HRCのポールポジションが確定し、3名のライダーが喜びの表情をみせる

 7月4日(土曜日)は朝から低い雲が垂れこめていた。午前中のフリープラクティスは雨こそ降らなかったものの、セッション終盤にぽつぽつと雨粒が落ち始める。そしてトップ10トライアル開始時刻には路面は完全なウェットとなってしまった。そのためトップ10トライアルは行われないこととなり、前日のタイムによって予選順位が確定した。


アクシデントが多発するフルウェットの決勝レースを制したのはHonda HRC。高橋巧は自身8度目の8耐勝利

▲ AutoRace UBEとHRCがレースの序盤で首位争いを展開する

 雨の中迎えた決勝日。スタート時は雨脚こそ弱まっていたが路面はフルウェットで、雲も厚く垂れこめていて、いつ雨が強くなってもおかしくはない状況だった。午前11時半、いよいよ8時間の長い戦いが幕を開けた。オープニングラップのトップは9番手スタートのAuto Race UBEで、HRCもその後方に続く。レース序盤、後方でトラブルを起こしたマシンがオイルを吹いてしまい、転倒車が発生。これによりセーフティカーが導入され、その後解除されるものの、再び転倒車が発生。さらに雨脚も強くなったために2度目のセーフティカーが入った。

▲ オイル処理によって一度目のセーフティーカーが導入される

 HRCはAuto Race UBEがピットインしたタイミングでトップに浮上する。さらに後方ではBMWが2番手に上がり、YAMAHAも続いた。これらのチームに加え、YARTも上位集団に進出し、ピットインのたびにポジションが入れ替わる。だがその間もHRCはトップを守り続ける。

▲ 今期限りの引退を表明している中須賀克行選手を擁するYAMAHA FACTORY RACINGがレース中盤、2番手にまで浮上
▲ レース終盤にAuto Race UBEをかわし、3番手に躍り出たBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM

 104周目には、3番手を走っていたYAMAHAがAuto Race UBEをかわして2番手に上がる。後方から猛追するBMWもAuto Race UBEと3位争いを展開し、YARTもこのバトルに加わった。

 レースが半ばを過ぎて以降は雨はほぼ止んでいて、路面状態も徐々に回復していた。HRCを追うYAMAHAはハイペースでHRCを猛追。その差は徐々に縮まり、終盤の大逆転も期待された。だがレースが残り1時間ほどになると、またもや雨脚が強くなり始めた。

 残り45分、健闘を見せていたAuto Race UBEはピット作業での違反でライドスルーペナルティが課され、3位争いから脱落してしまった。

 雨脚はどんどん強くなり、各車ともにペースが大幅に落ちていく。視界が悪くなったためにまたもやセーフティーカーが導入されることになった。セーフティーカーはHRCとYAMAHAの間に介入してしまったため、徐々に縮まっていた2台の差は再び開くことになってしまった。

▲ レース終盤、雨脚が激しくなったことによって視界が悪化し、3度目のセーフティーカーが導入された
▲ 5連覇を果たしたHonda HRC。高橋巧は8耐8度目の勝利。ジョナサン・レイも8耐3度目の勝利となった
▲ SSTクラスを制したのはNCXX RACING with RIDERS CLUB
▲ カワサキ勢のトップは世界耐久選手権レギュラーチームのKawasaki Webike Trickstar

 雨脚は弱まるどころかさらに激しさを増していき、レースはそのままチェッカーが降られることになった。HRCはこの勝利で5連覇を達成。高橋巧は前人未踏の8耐8勝目を記録した。3位はBMW。改造制限のあるSSTクラスは、長島哲太を擁するNCXX Racing with RIDERS CLUB(ホンダ)が制し、2位にシリーズレギュラー参戦しているTeam Étoile(BMW)、3位もやはりレギュラーチームのWójcik Racing Team #77SST(ホンダ)という結果となった。

▲ 燃料や素材などに実験的な試みが許されるEXPクラスに参戦したTeam SUZUKI CN CHALLENGEは7位。ピットが隣接するYoshimura SERT Motulは6位でチェッカーを受けた

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