EP5でのザーヒルの狙撃シーンを再現する

『OBSOLETE』EP5「SOLDIER BRAT」。敵戦車と随伴歩兵に成すすべなく掃討され、蹂躙されていく即席戦闘エグゾフレームの子供兵たち。そこにザーヒルが現れ、子供兵たちを狙うドローンを武装エグゾフレームの遠隔操作で撃墜していくシーンは、本編前半の山場と言える。ついに発売となった武装エグゾフレームを使い、このザーヒルの狙撃シーンをコジマ大隊長が再現。破壊されたビルも作り込み、見事劇中の様子を切り取っている。

　さて皆さんお待ちかね、シーズン1での名場面がいよいよ登場です。グッドスマイルカンパニーから発売されました武装エグゾフレーム「シャンゴ」を使っての情景と言えば…今回は鉄板ネタでお届けします。
　以前から発売されていたパキスタン軍エグゾフレームにオバンボの手足装甲を追加したパッケージなのですが、迷彩模様と固定武装のおかげで、さながら重戦車のようなボリューム感があるフォルムの本キット。そのままでも充分かっこいいのですが、いつものように細部のディテールにこだわって手を入れてやることで、その素性を生かした精密感を演出することができます。
　フック類のモールドは一度削り落として0.5mm真鍮線や0.3mmピアノ線に置き換え、上腕部と太モモ部装甲のモールドはエッチングパーツで再現し直しています。 あとは各部装甲のエッジを丁寧に薄々攻撃を施しています。
　スナイパーライフルは、キットでは省略されているバレルガードを0.5mm真鍮線をハンダ付け溶接で工作して劇中のデザインを再現。精密作業用のハンダゴテとフラックスを用いて手間をかけるだけの効果はあります。
　さて難関は主役のザーヒル少佐なのですが、キット付属のフィギュアは着座ポーズでしかもコクピットに収めるためやや小ぶりなので新規で製作。まず頭部はホーネットのアフリカ系ヘッドパーツから似ている人をピックアップ。下半身はトランペッターのドイツ陸軍歩兵の着装が近しいため採用。劇中ではホルスターは確認できないですが、ハンドガンも携帯していておかしくないでしょう。問題が上半身で軍装では袖をまくっているものが少なく、ましてやシャツの前を開けて着ることもないのでトランペッターのアフリカ自由の戦士からTシャツ姿のパーツにエポパテでシャツを造形しています。あとは劇中のポーズにするために各部を切った貼ったして、プラ材で作った双眼鏡を持たせています。
　台座は、100円ショップで手に入る9mm角材を組み合わせた骨にスチレンボードで床壁を貼り合わせていますが、砲撃で崩れた建物のため一度組み上げてから、二クロムカッターで削ぎ取ってやる作業を繰り返して崩落ビルを作りました。仕上げに水性塗料で着色した石膏で薄板を作り叩き割った瓦礫、同じ作り方で硬化前にガーゼを染み込ませたものを適宜混ぜて、ビルに接着して鉄骨で辛うじて繋がっているコンクリ塊と完全に落下した瓦礫の差異を表現しています。
　最後に露出した鉄骨部分は0.5mm真鍮線をペンチでグニャグニャに曲げたものを差し込んでアクセントとし、プライマーや錆色を印象付ける赤系統で塗装しました。

ⒸPROJECT OBSOLETE