HOME記事スケールモデルタミヤの「チッピング液」を使用して短時間でリアルな塗装剥がれを再現! 使い方をマスターして「チッピング」にチャレンジしよう!【スケールモデルの“神レシピ”】

タミヤの「チッピング液」を使用して短時間でリアルな塗装剥がれを再現! 使い方をマスターして「チッピング」にチャレンジしよう!【スケールモデルの“神レシピ”】

2025.10.22

スケールモデルの神レシピ/旧ソビエト T-72 M1戦車【タミヤ 1/35】●けんたろう 月刊ホビージャパン2025年11月号(9月25日発売)

けんたろう製作「旧ソビエト T-72 M1戦車」俯瞰アップ
ロゴマーク

「タミヤ チッピング液」を使用してリアルな塗装剥がれを楽しもう!

塗装を剥がすことで生まれるリアルな傷表現

 スケールモデルやガンプラ、キャラクターモデルのキットをさまざまな便利テクニックを活用して完成させていく本連載。今回は、戦車模型のウェザリング方法である「チッピング」をピックアップ。チッピングとは筆で傷を描いたり、塗料を剥がして下地色を露出させたりするダメージ表現です。
 今回はタミヤより発売中の「チッピング液」を使用して、“塗装を剥がして下地を露出させる”チッピングにチャレンジしてみます。手順さえ押さえれば短時間でかっこいい傷表現ができますよ! ぜひ参考にして試してみてください。

 今回のキーアイテム! 

タミヤ チッピング液

タミヤ チッピング液
▲車体色が剥がれ、下地の色が見える状態を表現するテクニック、「チッピング」のためのマテリアル。ラッカー系塗料で下地塗装を行ったあとに筆塗りやエアブラシでチッピング液を塗装し、アクリル塗料を上塗りして使用する

 現用戦車を 
 初めて作る人にも 
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タミヤMMの傑作キット

1/35 旧ソビエト T72M1戦車パッケージ
▲1992年に発売されたキット。30年以上前に発売されたキットとは思えないほどの精密感を味わえる上に、組み立てもシンプル。ぜひ一度作ってほしい戦車模型だ
1/35 旧ソビエト T72M1戦車付属品パーツ
▲プラパーツ以外に、エンジングリル用のエッチングパーツ、燃料タンクパイプ用のパーツなどが付属。ひと箱でディテールアップもほぼ完結する
1/35 旧ソビエト T72M1戦車 図面
▲キットはロシアングリーン以外に、中東諸国で使用されたデザート仕様の装備やカラーでも仕上げられる。今回はこのデザートカラーで仕上げることにした
1/35 旧ソビエト T72M1戦車素組み
▲キットを素組みした状態。グリーンの成型色と履帯が黒で色分けされているので、組むだけでも満足度が高い。ロシアの戦車兵が1体付属する

タミヤ チッピング液で塗装剥がしに挑戦!

ラッカー塗料で下地を作る

けんたろう製作「旧ソビエト T-72 M1戦車」製作途中ラッカー塗料で下地を作る
▲チッピング液を活用する際は、下地色はラッカー塗料にする。ここではタミヤのオキサイドレッドサーフェイサーを吹き付けた。この錆止め色が、上塗りした塗料を剥がした時に露出する

水性アクリル塗料で「黒」を塗装

けんたろう製作「旧ソビエト T-72 M1戦車」製作途中水性アクリル塗料で「黒」を塗装
▲次にスカートパーツと、転輪のゴム部分を黒で塗装。上塗りは水性アクリル塗料を使用すること。ここではVICカラーのジャーマングレーを塗装している

チッピング液を筆塗りする

けんたろう製作「旧ソビエト T-72 M1戦車」製作途中チッピング液を筆塗りする
▲塗料が完全に乾いたら、サイドスカート部分にチッピング液を塗る。厚く塗らずに、薄く塗って乾いたら再度塗り重ねるようにして、しっかりとチッピング液を塗装していく

車体にも塗っていく

けんたろう製作「旧ソビエト T-72 M1戦車」製作途中車体にも塗っていく
▲車体にもチッピング液を塗装。塗料が剥がれそうなところ、剥がしてアクセントを加えたい場所を狙って、筆でしっかりと塗っていく

チッピング液が乾いたら本体塗装

けんたろう製作「旧ソビエト T-72 M1戦車」製作途中チッピング液が乾いたら本体塗装
▲チッピング液が乾いたら、本体を水性アクリル塗料で塗装していく。まずはダークイエローを塗装。下地のオキサイドレッドが透けているくらいで留めておく

グラデーション塗装

けんたろう製作「旧ソビエト T-72 M1戦車」製作途中グラデーション塗装
▲次に明るめのサンドカラーを塗装して、グラデーション塗装を施す。下地のオキサイドレッドがいい感じにメリハリある陰影を演出してくれる

車体も同様にグラデーション塗装

けんたろう製作「旧ソビエト T-72 M1戦車」製作途中車体も同様にグラデーション塗装
▲ディテールが出っ張っている所や、光が当たって明るくなりそうな所に、明るめのサンドカラーを塗装していく

ウェザリングカラーでスミ入れ

けんたろう製作「旧ソビエト T-72 M1戦車」製作途中ウェザリングカラーでスミ入れ
▲塗装を剥がしてからでもいいが、モデラーの好みで先にスミ入れ。Mr.ウェザリングカラーのシェイドブラウンを使用

筆に水を含ませて塗装を剥がす!

けんたろう製作「旧ソビエト T-72 M1戦車」製作途中筆に水を含ませて塗装を剥がす!
▲チッピング液を塗った箇所を、水を含ませた筆で擦る。そうすると水性アクリル塗料がランダムに剥がれ落ちてくる。このランダムさが、リアルな傷表現となる

やり過ぎないように注意!

けんたろう製作「旧ソビエト T-72 M1戦車」製作途中やり過ぎないように注意!
▲こちらは砲塔の塗料を剥がした状態。塗装剥がしは小面積でもかなりのアクセントになるので、剥がし過ぎには注意。これにて塗装剥がし完了!
けんたろう製作「旧ソビエト T-72 M1戦車」製作途中
▲グレーの塗装で施されたチッピングと、塗装を剥がして下地が露出したチッピングが混在すると、模型の情報量も増す。さらにその上に砂汚れが施されているので、よりリアルな雰囲気になっている

けんたろう製作「旧ソビエト T-72 M1戦車」
けんたろう製作「旧ソビエト T-72 M1戦車」俯瞰
けんたろう製作「旧ソビエト T-72 M1戦車」左側面
▲側面から見ると、スカート部分の塗装剥がれが素晴らしいアクセントになった
けんたろう製作「旧ソビエト T-72 M1戦車」

タミヤ 1/35スケール プラスチックキット

旧ソビエト T-72 M1戦車

製作・文/けんたろう

1/35 旧ソビエト T72M1戦車
●発売元/タミヤ●4400円、発売中●1/35、約28.9cm●プラキット


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