『86—エイティシックス—』HG ジャガーノート(シン搭乗機)
2021.05.03ジャガーノート(シン搭乗機) 【BANDAI SPIRITS 1/48】 月刊ホビージャパン2021年6月号(4月24日発売)
細部の作り込みでミリタリー表現を追求する
『86—エイティシックス—』プラキット第1弾はスピアヘッド戦隊隊長を務めるパーソナルネーム〈アンダーテイカー〉シンエイ・ノウゼンが搭乗する「HGジャガーノート(シン搭乗機)」。キットは細かな造形が施されたハイディテール仕様で各部ギミックを再現。格闘用サブアームには高周波ブレードを搭載している。作例は本作がHJ誌プロデビューとなる豆タンクが担当。さらに細部を作り込むことでよりミリタリーテイストを高め、劇中の酷使されたイメージを塗装で再現している。
初の作例を担当させていただきました豆タンクです。よろしくお願いします。『86—エイティシックス—』に登場する機体ジャガーノートのシン搭乗機を製作しました。アニメ放送は開始されていますが、製作時はまだ放送開始前、ということで原作イメージで製作しています。
■製作
全体のバランスはよいので各部のディテールアップと、酷使されている機体ということでダメージ表現を追加しました。胴体はコクピット内(パイロット含め)を塗装しないと組み立てできないため、合わせ目処理が必要な下部の円筒状パーツを切り離して先に処理できるようにしました。また、胴体各部のシャックルは一体成型になっているので金属線に変更。アンカーとリール部は射出状態と収納状態のコンパチですが、リード線を巻き付けてワイヤーを再現し、収納状態の固定としました。ほとんど見えませんがワイヤーをアンカー基部まで這わせてあります。脚部は設定画にあるパイピングが一部だけの造形になっているので削り落としてリード線で再現し、装甲の厚みが気になったので末端を薄く加工しています。サブアームは動かしたときの内部の隙間が気になるので、可動は制限されますがシリンダー風のディテールを追加しました。滑腔砲は目立つ合わせ目を丁寧に処理しています。抜きの関係で上部のリベット形状が半円になっているので削ってプラ棒で作り直し、パイピングは金属線に置換しました。ほかの細かい形状も設定画を参考に修正しています。装甲は「薄いアルミ」という設定なので、削り込みで表面の凹みを再現してみました。支援機のファイドは裏側の開口部が目立つので腕部はプラ板で塞ぎ、脚部はフレーム風のディテールを追加しました
■塗装
ジャガーノートの装甲はMr.カラーのダークイエローで塗装。ツヤ消しコート後、ファレホのグレー系、ブラウン系でウォッシング。チッピングをスポンジと描き込みで行いました。フレームはMr.カラーのジャーマングレーに青を少し入れて鉄っぽさを狙っています。こちらもツヤ消し後にシルバー系でドライブラシ、傷の描き込み、ブラウン系でオイル染みや汚れを追加しています。ファイドは筆塗りでオレンジはシタデルカラーのジョケイロ・オレンジ。ほかはファレホのブラックグレーです。こちらもツヤ消し後にグレー、シルバーでドライブラシ後、傷や雨垂れ、オイル染みを入れています。シンとレーナのフィギュアはファレホの筆塗りです。シンの服装はアニメは単色のようですが、原作準拠で迷彩柄としました。
BANDAI SPIRITS 1/48スケール
プラスチックキット“ハイグレード”
ジャガーノート(シン搭乗機)
製作・文/豆タンク
HG ジャガーノート(シン搭乗機)
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン●2970円、発売中●1/48、約16cm(滑腔砲)●プラキット
[初回生産分限定特典]原作:安里アサト書き下ろし[86—エイティシックス—]特別短編小説
©2020 安里アサト/KADOKAWA/Project-86
豆タンク(マメタンク)
本誌2021年2月号『ガンダムW』特集内マグアナック隊を経て今月号でプロモデラーデビュー。