ワイドとシャープで形状充実!ミネシマの「プラモのためのガラスヤスリ」3種を試す!!
2025.08.23
プロモデラー「ノモケン」が教える工具、マテリアルの使い方!! 【プラモのためのガラスヤスリ/ミネシマ】
プロモデラーノモケンが気になるアイテムや試してみたいものを紹介するこのコーナー。今回取り上げるのはミネシマの「プラモのためのガラスヤスリ」。ゲート跡を手軽に滑らかに仕上げられるこのアイテムに、新たに“ワイド”や“シャープ”といった形状違いもラインナップされました。それら新形状を含めたガラスヤスリの使い勝手や特徴をあらためて紹介していきます。
3形状のラインナップ
▲「プラモのためのガラスヤスリ」(左)が昨年末に発売。新たに加わるのが、「ワイド」(中)と、「シャープ」(右)
▲ ゲート処理やパーティングラインの出っぱりを削りつつ、その跡が滑らかになるヤスリ。切削力は400~600番のヤスリ相当。切削面の研磨は2000番相当となっています。研磨される外寸は幅9mm、長さ90mm、厚み3mm。専用のケースも付属
プラモのためのガラスヤスリ
●発売元/ミネシマ●1078円、発売中
▲「ワイド」は幅が13mmと広めなのが特徴。片方がヤスリの目並びは「プラモのためのガラスヤスリ」と変わらず切削性能も同様
プラモのためのガラスヤスリ ワイド
●発売元/ミネシマ●1078円、8月下旬予定
▲ 「シャープ」は一方が鋭角で先端の幅は約2mm。中央は幅9mmで、もう一方は5mmで平行
プラモのためのガラスヤスリ シャープ
●発売元/ミネシマ●1320円、8月下旬予定
▲ 3タイプともヤスリ目はいずれも共通で、細かな○が並んだ「ドットパターン」。ヤスリの角は斜めに加工され、角がパーツに擦れても削れないようになっています。削れ具合や仕上がりは同じものとして、切削箇所や周辺の状況に応じて、使い勝手の良いものを選ぶとよいでしょう
ガラスヤスリの特徴をおさらい
ガラスヤスリはその素材だけでなく、切削面にも通常のヤスリと違いがあります。まずはその特徴を押さえて、使い勝手や仕上がりをみていきましょう(過去回も参照)。
▲ 一般的なヤスリはギザギザやザラつきがあり、ヤスリ掛けしたところはキズが付いたようになります。一方、切削と磨きを兼ねるガラスヤスリでは、凸が並んだヤスリ目。小さな凸の“角”で切削しつつ平面で擦られ、磨かれた仕上がりになります
▲ 左はゲートがあるパーツ。右はゲートをガラスヤスリで削ったもので、ゲート跡が目立たなく仕上がっています
▲ ガラスヤスリは出っぱりを削るのに向いています。対象の面に対してヤスリが平行になるように使います
▲ パーティングラインやパーツフチの“尖り”を均すのにも向いています
▲ ヒケや段差の整形など広く削って整えるのには向きません
▲ ヤスリが傾くなど、動かし方によっては細かなキズが付くことがあります。それらはガラスヤスリのあとに、スポンジヤスリなどで整えましょう
■ゲート加工例
▲ ガラスヤスリを使ったゲート処理の手順を見ていきましょう。まずゲートは残し気味に切っておきます。これはゲート周辺の変色やササクレを避けるためです
▲ 残ったゲートをガラスヤスリで削ります。ヤスリが透明なので切削箇所が見えるのも良いところ。空研ぎでも削れますが、この例は削りカスが落ちやすいよう、水をつけながら使っています
▲ 少しゲートが残っているところで切削状態をチェック。ゲートや周囲に変色や歪みがなく削られています
▲ さらに削って平らに整いました。削る番手を変えたりせず、切削と磨きが同時に進むのでとても手軽です。この仕上がりは特に成形色を活かすのに向いています
■クリアーパーツのゲート加工の例
▲ クリアーパーツのゲート処理はガラスヤスリの効果が出やすいところ。前の例と同じ手順で整えます
▲ ゲートの箇所が平らになり、光沢になっています。ヤスリの粗さを変えつつ整形するよりも簡単で、クリアーパーツの整形を目的にガラスヤスリを持っていても良いでしょう
■水研ぎと洗い
▲ ガラスヤスリは空研ぎ(何も付けない)でも使えますが、水研ぎにすると削りカスが留まらず、より良い状態で切削できます
▲ 水を用意し、浸しつつ作業すればヤスリに付いた削りカスが簡単にとれます。濡らして使えるメリットも知っておきましょう
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