HOME記事ガンダム『水星の魔女』ガンプラ最新アイテム「HGデスルター」を使用感のある塗装表現で劇中イメージに近づける!!

『水星の魔女』ガンプラ最新アイテム「HGデスルター」を使用感のある塗装表現で劇中イメージに近づける!!

2025.05.05

MD-0021 デスルター【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2025年6月号(4月24日発売)

えぬせ製作「HG デスルター」特写

快作キットを塗装表現でより劇中イメージに

『機動戦士ガンダム 水星の魔女』ガンプラ最新アイテムのHG デスルター。ディランザより一世代前の機体ながら、劇中ではフォルドの夜明けのメンバーが巧みに乗りこなして現役機と互角以上に戦い、さらに極めて印象深い場面でグエル・ジェタークが搭乗するなど、視聴者にとっての存在感は大きい。HG化を待ち望んでいたファンも多いことだろう。キットは『水星の魔女』HGシリーズと比べても特に組みやすいパーツ構成に加えて豊富な武装が付属し、3種の装備形態が再現可能。非常に完成度の高い内容となっている。えぬせによる作例は長く使い込まれている使用感を塗装で表現し、正式な軍ではない組織が運用する旧式機というイメージを加えて仕上げている。細かな塗り分けに使ったさまざまなツールにも注目だ。

えぬせ製作「HG デスルター」
えぬせ製作「HG デスルター」背面
▲ジェターク社製のMSでディランザの前世代機。フォルドの夜明けがプラント・クエタ襲撃の際に運用し、破壊工作や兵員輸送、対MS戦など八面六臂の活躍を見せた。キットは合わせ目や肉抜きがほとんど出ない巧みなパーツ構成が光る。非常に作りやすく、劇中よろしく複数機並べたくなる秀作キットとなっている
えぬせ製作「HG デスルター」A装備
えぬせ製作「HG デスルター」B装備
えぬせ製作「HG デスルター」C装備

▲フォルドの夜明け内では便宜上A/B/C装備の3種の構成があり、キットでも武装の組み合わせで再現が可能。オルコットが搭乗したのはC装備でシールドに黄色の塗装が入った機体だ

えぬせ製作「HG デスルター」関節製作途中
えぬせ製作「HG デスルター」バックパック製作途中

▲腰関節は好みでスペーサーを噛ませて頭身を少しアップ。バックパックのバーニアは一体成型だったので削り落としたのち市販パーツで別パーツ化している

えぬせ製作「HG デスルター」手関節肉抜き埋め
えぬせ製作「HG デスルター」足首関節肉抜き埋め

▲首と足首の関節に肉抜きがあるので埋めて整形。本体の隙は本当にこのぐらいしかない。足首の肉抜きは思いのほか目に付くので処理しておきたいところ

えぬせ製作「HG デスルター」背面ドローンコンテナ装備
えぬせ製作「HG デスルター」ドローンコンテナ製作途中

▲A/C装備が持つドローンコンテナは開閉可能。作例は円形マスキングテープを活用し、ドローンの谷間の黒を塗り分けた

えぬせ製作「HG デスルター」ポージング例
えぬせ製作「HG デスルター」ヒートナイフ装備
えぬせ製作「HG デスルター」ヒートナイフ製作途中

▲両腕には展開式のヒートナイフを装備。作例は刃を鋭く削り込んでいる

えぬせ製作「HG デスルター」「ゴージーグラスコート」を使用
えぬせ製作「HG デスルター」「ゴージーグラスコート」を使用したバイザー

▲バイザーにはガラスのような質感になる「ゴージーグラスコート」を使用。本体のくたびれた質感に対するいいアクセントになっている。各部の奥まった黒の塗り分けにはペンタイプの水性塗料「リアルカラーマーカー」を活用した

えぬせ製作「HG デスルター」外装製作途中
えぬせ製作「HG デスルター」外装製作途中2
えぬせ製作「HG デスルター」外装製作途中3

▲外装は黒下地の上にまだら気味に塗装したあとウォッシングし、拭き取った上から外装の色をもう一度コート。ひどく汚れてはいないが古くなってきている、という質感を表現している

えぬせ製作「HG デスルター」
えぬせ製作「HG デスルター」シールド裏

▲B装備のトゥループランドセルは開閉可能。シールド裏のアサルトライフル用マガジンは着脱できる。細部のギミックが小気味よいのも本キットの魅力

えぬせ製作「HG デスルター」再現例
▲Ryunz製作のHG ディランザ・ソル(月刊ホビージャパン2023年6月号掲載)と。HGでディランザ・ソルがキット化された際は誰しもがこの対決を再現したいと思ったハズ
web記事はコチラ

 今回はプレミアムバンダイ販売キットのデスルターを製作しました。ひと目で一世代前のジェターク製モビルスーツとわかる素晴らしいデザインだと思います。キットのほうもシンプルな構成で組みやすくオプションも豊富なため、いろいろな装備の機体を並べたくなる仕様となっています。

■工作
・全体
 後ハメ加工は特に必要ない構成でした。合わせ目はアサルトライフルのみかと思います。スジ彫りや逆エッジ部分の彫り直しをしていますが、柔らかいKPS部分も多いため、自身のスキルと相談しながら手を加えるとよいと思います。彫り直し後のケバ立ちは、先端を平べったく加工した爪楊枝に水を付けてなぞってあげるとキレイに整えられます。
・肉抜き部分の処理
 首関節と足首関節の肉抜きをエポパテで埋めています。首関節は目立たない部分のため、気にならないようであればそのままでも問題ないかと思います。一方で足首関節は後ろから見ると結構目立ちますので、埋めるのはとても効果的だと思います。
・その他工作
 腰部分にプラ板で1.0mmのスペーサーを噛ませて胴体の見た目の長さを延長。若干ですがスマートなシルエットになるようにしました。軸が一番奥までハマらないことになりますが、ボールジョイントにかかるテンションは変わらないので保持力に影響はないと思います。
 ヒートナイフは先端にランナータグを接着したあと削り出し、鋭利になるよう加工しています。
 バックパックのバーニアは造形が甘いように感じたため、市販パーツに置き換えています。

■塗装
・使用塗料
下地=Mr.フィニッシングサーフェイサー1500
メイン緑=フィールドグレー(2)
メイングレー=履帯色(モデルカステン)
武器=グラファイトブラック
 メイン塗装の緑は、黒サフの上からフィールドグレーを若干まだらに吹き付けたあと、エナメル塗料のダークブラウンでウォッシングし、気持ち粗めに拭き取ります。その上から再度メイン色を薄く吹き付け、若干くたびれた感じにしています。劇中では型落ち品とはいえ、きちんとした整備のもとに運用されていたように見えたので、ダメージ表現やチッピングは加えませんでした(新古品のようなイメージです)。
 ドローンコンテナ基部底面の塗り分けは円形マスキングテープの枠部分を利用しました。
 細部の塗り分けはAKインタラクティブのリアルカラーマーカーを使用しました。水性タイプですが発色もよく、乾燥も早いです。アルカリ系洗剤で拭き取りもできるため、使い勝手がいいです。バイザー部分はゴージーグラスコート(クリアーパーツ用液体ワックスです)に浸けて透明度を高めています。

■まとめ
 シンプルな構成でスラスター部分を除いて塗り分けも必要ないため、缶スプレーでビャーッと塗装して自分だけのオリジナルのカラーリングにするのも楽しいと思います。

BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “ハイグレード”

MD-0021 デスルター

製作・文/えぬせ

HG デスルター
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●2860円、2次受注終了、4月~発送予定●1/144、約13cm●プラキット●プレミアムバンダイ販売アイテム


\この記事が気に入った方はこちらもチェック!!/

 スクラッチで製作 

ジェターク社旧型MS「デスルター」をスクラッチ!ダリルバルデのパーツを流用しつつプラ材とエポパテで製作【機動戦士ガンダム 水星の魔女】

ジェターク社旧型MSをスクラッチで製作! 「フォルドの夜明け」がプラント・クエタを襲撃する際に使用したジェターク社製MS「MD-0021 デスルター」。旧型ではあるものの汎用性に[…]

 3Dプリンターを駆使 

3Dプリンターで「HGダリルバルデ」Season2の新装備をスクラッチ!【水星の魔女特集】

特徴的なギミックを活かしたままダリルバルデの新武装をスクラッチ 本編に登場する前から、Season2のオープニング映像に一瞬登場し話題になった新武装のダリルバルデ。特徴的な肩の[…]

©創通・サンライズ・MBS

この記事が気に入ったらシェアしてください!

えぬせ

オススメの書籍

月刊ホビージャパン2025年6月号

ご購入はこちら

ガンダムフォワードアーカイブ 機動戦士ガンダム 水星の魔女編

ご購入はこちら

機動戦士ガンダム 水星の魔女 ガンプラビギナーズバイブル

ご購入はこちら
PAGE TOP
メニュー