【コードギアス 新潔のアルマリア】ep04「無関係のひとを巻き込むなんて許せない」
2025.04.05「博士! 早くシェルターへ!」
「ちょっと待ちな。お嬢ちゃん。あれが神楽耶の言っていた機体か……」
サトリの先導で避難しようとするラクシャータが黒いナイトメアが戦う姿を目にする。
「確かに火炎型フレームの機体だが、あんなのは見たこともない」
踊るように戦う黒いナイトメア。十数機ものサザーランドを一瞬にして全滅させる。
「なんともはや、大した戦闘力をお持ちなこって」
超合集国本部へ向かおうとしていたサザーランドの部隊を制圧したハクバ。黒いナイトメアの強さに感心しつつ、モニター越しにその雄姿を見つめる。
「しかし、何が目的で……、うん?」
ハクバが黒いナイトメアの動きに注意していると、破壊したサザーランドのコックピットブロックのひとつを持ち上げる。中にいるパイロットはまだ脱出してはいない。すると、黒いナイトメアはコックピットブロックを抱えたまま飛び去ってしまう。
「奴さん、コックピットブロックを? あの黒いナイトメアの目的は、今回の襲撃者ってことか?」
ハクバがペイルアウトした他の襲撃者のコックピットブロックへと視線を移す。
「そいつはこいつらの素性を調べてみないとわからないか」
次々とハッチが開き、中からかつてのブリタニア軍のパイロットスーツを着たパイロットが出てくる。
「あれは……、ブリタニア軍のパイロットスーツ?」
「エージェント新月」
テロ行為を行った人間が一様に旧ブリタニア軍のパイロットスーツを着ている。その不可解さに疑問を持つハクバのもとにコーネリアの乗るクインローゼスがやってくる。その奥にはコーネリア旗下の大部隊が到着するのが見えた。
「到着が遅くなり申し訳ない。君のおかげで被害は皆無に等しい。礼を言わせてもらう」
「やめてください。大将殿に頭を下げられるまでのことはしていません。俺はほとんど何も。大半を奴さん……、黒いナイトメアが片付けてくれたんですよ」
「さっきの黒いヤツか。あれは君の仲間ではないのか?」
「ええ。その正体の手掛かりを探しにチャウラー博士を訪ねてきたところだったんです」
「そういうことか。ヤツのことも気になるが……」
コーネリアとハクバが同時に襲撃者たちを見やる。すでにコーネリアの部下たちが襲撃者たちを拘束し、護送車代わりの装甲車に詰め込もうとしている。
「はい。こいつらは一体何者なのか……」
「ブリタニアのパイロットスーツか。私にとっては厄介になりそうだ」
ただでさえ黒の騎士団内で風当たりの強いコーネリアにとって、ブリタニア人によるテロ行為は頭の痛い案件だ。
「だが、安心してくれ。こいつらの正体は、私が責任をもって突き止めよう」
「お願いします」
コーネリアの頼もしい言葉に薄く微笑むハクバ。
アラ・モアナ・ビーチが一望できる高台。そこに停めたリムジンの車中から、その一部始終を双眼鏡で覗いていた者がいる。大手製薬会社パイレックスの若き社長マシュー・ブラキストンだ。
「まさか、あの黒いナイトメアに“M”が乗っているのか……?」
その口元が怒りでゆがむ。
翌日。超合集国本部のラクシャータの執務室。ハクバたち三人を前に応接用のソファに寝そべったラクシャータが、怪訝な顔でタブレットを見ている。その画面に写っているのは、ハクバたちが中東で捉えた黒いナイトメアの姿。
「さっぱりわかんないねぇ」
「チャウラー博士でも?」
「ああ。私は黒の騎士団が関わるナイトメアのことならどんな些細なことでも把握しているが、この黒いヤツについてはさっぱりだ。黒の騎士団、ましてやパール・パーティーには、建造した記録も設計した記録すらもありゃしない」
「チャウラー博士さえご存知ないとすると、ここで手詰まりか」
落胆するドク。しかし、ハクバとラクシャータは違っていた。
「そう悲観することはないぞ、ドク」
「そうさ。むしろグッと範囲が狭まったんじゃないかい?」
「えっ?」
「統合打撃装甲騎計画で、世界に現存するナイトメアフレームのほとんどを把握しているチャウラー博士が“知らない”んだ」
「そうなると、私が把握できないルートで作ったものになる。そんな開発機関なんか世界でも知れているだろう?」
「そうか。ナイトメアを建造するには資金も人材も必要。まして紅蓮聖天八極式と同クラスの機体を作るならなおさらだ」
ハクバとラクシャータの言葉で合点のいくドク。要はラクシャータの把握していない非合法なルートでナイトメアを開発している組織を調べていけば、黒いナイトメアの制作者に行きつくだろう、ということだ。
「じゃあ、まずはその手の連中を探って……」
「だったら、まずはこいつに当たってみな。何か知ってるかもしれないんでね」
ラクシャータがタブレットを操作して、画面を切り替える。画面をのぞき込むハクバたち。
「この人は……」
腕や頭のないナイトメアフレームが何機も並んでいる薄暗い格納庫の中、白衣姿の男が「ハックショ~イ!」と盛大にくしゃみする。
「誰か僕の噂でもしてるのかなぁ」
そう言って鼻をこするのは、無職の天才と謳われたロイド・アスプルンド博士、その人だった。
ep04 END
【コードギアス 新潔のアルマリア】
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