ハセガワ「ニッサン 240RS(BS110)」整備士としての経験を持つ廣村英治氏が製作!武骨なスタイリングの外観とエンジン部分のディテールアップに注目
2024.12.30NISSAN 240RS(BS110)
WRCの歴史上その過酷さと悲劇的な事故によって、今も語り継がれる伝説のカテゴリー、グループB。そんなラリーの最高峰に挑むために日産が1983年に開発した240RSのホモロゲーションモデルをハセガワがキット化。ベースとなった三代目シルビアの面影を残しつつも、角ばったオーバーフェンダーを備えた武骨なスタイリングを忠実に再現した魅力的な1台である。今回はそんな240RSを整備士としての経験も持つ廣村英治が製作。外観はもちろん、部分的にパーツ化されたエンジン部分をディテールアップしたエンジンルームにも注目していただきたい。
製作・文/廣村英治
シルビアのキットからでしょうか? 説明書のトップに穴開け指示がまとめてあるおかげで開口等の見落し防止になり、説明書自体も見やすくなった気もします。ということで今月はハセガワの240RSを製作します。迫力のあるオーバーフェンダー付きボディをより迫力が出るように進めていきましょう。
■ボディ塗装&外観
今回は隠蔽力優先でフィニッシャーズのファンデーションホワイトをボディ色として使用、基本下地塗料ですがグロス塗料としても使うことが出来るのと色味的にも年代に合いそうな気がしますので。
一番に透け防止にボディ内部に黒サフを吹きます、後にすると色に変化が出て思い描いてる色と違いが出る時もあるからです。なおボンネットの別パーツ(SK14と15)は塗装前に接着して合わせ目を消しています。
リアスポイラーはFRP製でトランクと一体みたいなので完全に段差を無くしています。
オーバーフェンダーのリベット表現にはインセクトピンを使用。左右ドアキーシリンダーには洋白丸線、フューエルリッドとトランクのキーシリンダーはハイキューパーツのマイナスモールドを使い金属感をアップ。
■エンジン
エンジン上部のみパーツ化されているので、これを利用してエンジン周りのパーツを自作します。ボンネットは接着の所をネオジム磁石での固定方法とし脱着式にしてエンジンを見ることが出来るようにしています。
エンジンルームのパーツ配置等はレースのベース車両で国内販売が想定されて無かったので個体差は多いと思いますので参考程度でお願いします。
主な追加パーツはラジエーター・ラジエーターリザーブタンク・ウォッシャータンク・オイルキャッチタンク・ブレーキマスターシリンダー・クラッチマスターシリンダー・ハイドロマスター(ブレーキブースター)・タコ足・オイルレベルゲージ・ラジエーターファンネル・ファンベルト周り・バッテリー・燃料ホース・エアファンネルのメッシュ等になります。
■車高とトレッドについて
独自の判断になるのですが、フロントはシルビアの車高ダウン用のストラットを使用しホイールに0.5mmのスペーサーを入れています。リアは余剰パーツでワイドトレッド&車高ダウン用と想像出来るZ5とZ6のパーツを使用して車高を下げてワイドトレッド化して元々オーバーフェンダーで迫力はあるのですが、より迫力が増すように仕上げています。
■室内
シートベルトの追加ですが、発売当時は国内登録出来ない車両として発売されていますので、正確な乗車定員数が明確ではありませんがフロントは3点式・リアは2点式で4名分用意しました。
メーターパネルの細かなランプをクリアーカラーで塗るのですが、突起を洋白丸線に置き換え頭部分をクリアーカラーで塗っています。シートの塗り分けは先にMr.カラーの35番を塗り0.4mmと1mmのマスキングテープを駆使して貼ってセミグロスブラックを塗布してます。室内がブラックメインなのでドアトリム部分に洋白丸線を使いメッキモール表現を追加しました(付いてる個体もありそうなので)。
■あとがき
基本クリアーパーツはクリアー厚吹き派の方は少し遊びを多めにしたほうが良いでしょう、それとドアガラスの下側の接着方法で悩みますよね。ハイグレード模型用でもはみ出すと目立つので、今回は木工用ボンドで接着してます。木工用ボンドは透明度が高いですからね。
ハセガワ 1/24スケール プラスチックキット
ニッサン 240RS(BS110)
製作・文/廣村英治
ニッサン 240RS(BS110)(1983)
●発売元/ハセガワ●3850円、発売中●1/24、約18.2cm●プラキット
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