円形のディテール作業はおまかせなゴッドハンド製のポンチ「Gショット」【月刊工具】
2021.07.10
月刊工具 模型の入り口はいつの時代も工具から。 月刊ホビージャパン2021年8月号(6月24日発売)
円形のディテール作業はおまかせ
毎回工具&マテリアルをピックアップしてお届けする好評連載「月刊工具」。今回はゴッドハンド製のポンチ「Gショット」をピックアップ。模型シーンにおいてポンチはプラ板やマスキングテープの切り抜きに重宝されてきました。本アイテムはゴッドハンド製ならではの切れ味と精度の高さを持ち、サイズも豊富に揃っています。使ってみると手放せない、そんなポンチの作業を見ていきましょう
解説/けんたろう、月刊工具スタッフ
ゴッドハンド Gショット 1.0mm〜3.0mm 5本セット
●発売元/ゴッドハンド●6930円、発売中 ●ゴッドハンド直販限定アイテム
実際に使用している動画もチェック!
impression
▲本商品は0.5mm刻みで1.0mm~3.0mmの5本セット。別売りで0.1mm刻みの2サイズが1セットになった交換用のテッポー(各2420~3410円)がラインナップ。口径で軸のサイズが変わるため、テッポーにはサイズが、ホルダーには対応サイズが刻印されています
▲より大きいサイズ4.0、4.5、5.0、5.5、6.0mm(各1430~1540円)もラインナップ。こちらはそれぞれホルダー付きでそのまま使用できます
▲ホルダーは側面にネジがついており、付属の六角レンチで着脱ができます
▲使い方は簡単、プラ板の上に乗せて、ハンマーで何度か叩くことで円形に切り抜くことができます。薄いプラ板ならあっという間でしょう。このとき、貫通したポンチが下にも当たるので、木の板や傷ついてもいいマットなどを敷いておきましょう。今回の作業では、2.0mm厚のプラ板を使用
▲ 切り抜いたら、ホルダー後部から付属の真鍮製の抜き棒を差し、切り抜いたパーツを取ってあげましょう。ポンチの中にプラ板が詰まると中身が取り出せなくなることがあるので、1回ごとに取り除きます。厚さのあるものや固い物を押し出す際は、抜き棒が曲がることがあるので注意
▲ 0.3mm(左)と1.0mm(右)のプラ板を切り抜いたもの。なんといってもGショットの良さは切れ味です。作業中に刃がぶれることなく側面もきれいに仕上がっています
マスキングテープ、シールで活用
How to use
▲ マスキングでは切り抜いたテープで内側、外側両方の円形のマスキングが行えます。車輪など複数のパーツに同じマスキングをする際にはとても便利
▲ フィニッシュシートなども簡単に切り抜けます。レンズ状のパーツの裏側などに銀色のシールを貼ってあげると、いい感じの反射が出ます。余白がないので、このあとレンズを埋め込むときもラクになります
▲スピンブレード、スピンモールド等で先に円形のモールドを作り、切り抜いたシートを貼り込むことで手軽にディテールアップもできます。同社製品で同サイズが豊富に揃っているのは良いところです
さまざまな円形ディテールを使用して工作
▲「メガミデバイス 朱羅 弓兵」のパーツをディテールアップしてみます。まずは直接パーツにGショットを押し付けて跡をつけ、ケガキ針などでなぞって円のスジ彫りにします
▲ディテールに埋め込む円形パーツを製作。プラ板にあらかじめスジ彫りを行い、その上から切り抜くことでスジ彫りの入ったマルイチモールドになります
▲円形部分のフチにもディテールを追加します。目盛り付きのプラ板で位置を決め、3.0mm、5.0mmと2段階で切り抜いてドーナツ状のパーツを作ります
▲ 貼り付けてから一部をカットして情報量を増やします。キャラクターキットなどは3.0mm径の接続穴がよくあるので、その部分のディテールアップは効果的
▲ ほかにも円形を切り抜きプラ板など貼って完成。各部のディテールアップから3.0mm穴のデコレーションまで、精度の高い作業ができました
まとめ
プラ板の切り抜きやマスキング、フィニッシュシートのカットなど、ポンチは広く使い所があります。Gショットはなんといっても精度と切れ味が素晴らしく、模型用にチューニングされていますので、まずはベーシックな5本セットを手に入れてから、いろいろ試してみてください。
© KOTOBUKIYA・RAMPAGE © Masaki Apsy