HOME記事ガンダム簡単フィニッシュリバイバル! 1999年に革命を起こした製作法を、情景王・山田卓司が「水性」をテーマにお届け!

簡単フィニッシュリバイバル! 1999年に革命を起こした製作法を、情景王・山田卓司が「水性」をテーマにお届け!

2024.11.01

RX-78-2 ガンダム【BANDAI SPIRITS 1/48】 月刊ホビージャパン2024年12月号(10月25日発売)

青の退色表現

▲胸の青いパーツは、汚しはほどほどにして、退色している表現を追加。こちらにもウェザリングマスターのグレイを水で溶いたものでウォッシングする
▲キムワイプで拭き取る。グレイが青の鮮やかさを減退させたことで、退色したような雰囲気になる

メタリック塗料の活用

▲タミヤウェザリングマスターのDセットにはメタリック塗料の「青焼け」、「赤焼け」がラインナップされている。これをビーム・ライフルやランドセルのメカディテールに擦り付けてアクセントとした
▲青焼けや赤焼けをメインノズルにも擦り付けて、成型色だけでは出せない金属感を演出
▲水性塗料だけでもここまで表情ある汚しが可能! とってもお手軽な塗装方法なので、ぜひ真似してほしい
▲きらりと光るメタリック塗装。関節などに施してもよさそうだ
▲これだけ大きなモデルでも、今回の仕上げ方法なら週末モデリングで完成までもっていける! しかも溶剤を使わないのでリビングでも思う存分塗装を楽しめるぞ

 2024年版簡単フィニッシュということで、今回はタミヤのウェザリングマスターや色鉛筆を使った、より手軽な手法を用いてみました。この技法だと匂いの心配もなく何回でもやり直しができ、プラスチックへのダメージもまったくないところがおすすめです。

■製作
 基本的に素組みとしました。脚部など一部合わせ目消しをしましたが、表面をキットと同程度まで仕上げないとヤスリ跡でウェザリング塗料が意図せず食い付くことがあるので少し調整が必要です。カメラ部はハセガワのオーロラフィルム。ツインアイはシルバーフィニッシュを貼っています。

■ウェザリング
 昔の技法だとパステルを細かく砕いて水性アクリル溶剤で溶かしたものを使っていたのですが、溶剤の成分はプラスチックに少しダメージを与えるらしく、当時関節がユルくなったのが少し気になっていました。今回は、簡単に表面を仕上げられるウォッシング的な塗装で、溶剤を使わない方法はないものかと考えて辿り着いたのが、ウェザリングマスターを水で溶く方法でした。こちらはそもそも固形の水彩絵具なので水で溶かせます。セオリー通りの使い方とは違うので違和感があるかもしれませんが、こんな使い方もあるのだと認識してもらえれば嬉しいです。塗ったあと、乾いたらウェスなどで拭き取ってもいいですし、薄くまぶしてもいいです。
 デカール貼りは素組みが終わった直後がベストですが、オーバースプレー後でもいいです。色鉛筆は文房具店などで販売されている水溶性の色鉛筆。使う色は限られるので画材店などで単品で入手してもいいでしょう。今回使用したのはブラック、ウォルナットブラウン、ウォームグレーIII、ウォームグレーIV、そしてシルバーの5色と、普通の硬度Bの鉛筆。エッジに沿って擦り付ける、ボツボツと細かい剥げ傷を付ける、定規を使って雨垂れ模様(レインマーク)を描く、綿棒で擦って伸ばす、水を付けた筆や綿棒で撫でる、などさまざまな技法が使えます。
 今回は地上戦を想定して、ソール部分(J-1、J-2)にはウェザリングスティック「スノー」、「サンド」、「ライトアース」、「マッド」を順に塗り付け、水を付けた筆でブレンディングして地面側の湿った色から上に向かって乾いている土の質感を表現しました。

BANDAI SPIRITS 1/48スケール プラスチックキット “メガサイズモデル”

RX-78-2 ガンダム

製作・文/山田卓司


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ⓒ創通・サンライズ

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