HOME記事ガンダム「RGガンダム2.0」を往年のリアルタイプカラーで塗装!オリーブドラブ&ブラックのシックなトーンで仕上げる!

「RGガンダム2.0」を往年のリアルタイプカラーで塗装!オリーブドラブ&ブラックのシックなトーンで仕上げる!

2024.09.23

RX-78-2 ガンダム リアルタイプカラー【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2024年10月号(8月23日発売)

最新・至高のリアルグレードVer.2.0を往年のリアルタイプカラーで塗装!

 全身に新解釈アレンジが施されているRG RX-78-2ガンダムVer.2.0だが、往年のカラーリングとの親和性はいかほどのものか? ということで、月刊ホビージャパンモデラーデビュー10周年を迎えたベテラン・SSCがアレンジ塗装に挑戦。お題は第一次ガンプラブームの渦中に生まれたリアルタイプカラー。果たして、オリーブドラブ&ブラックのシックなトーンとRG ガンダム2.0との親和性は想像以上に高く、40年を経た今もなお通用するカラーコーディネートであることが証明されたのである…! 前置きが長くなってしまったが、カラーアレンジの他にも細かい丁寧な工作が光るSSCの力作をぜひご覧いただきたい。

リアルタイプガンダムの誕生まで

文/五十嵐浩司

「リアルタイプガンダム」の誕生を検証すると、発端は小説『機動戦士ガンダムII』(1980年9月発行)のカバーイラストに遡る。頭部のみの絵だが、渋めのカラーリングや追加されたディテール&マーキングはのちのリアルタイプカラーを思わせた。それから約半年後の1981年3月、映画『機動戦士ガンダム』の宣伝用ポスターで、大河原邦男氏はボディの各部にオリーブドラブを配色したガンダムを描いている。このイラストには全身ホワイトのガンダムへ、ミリタリーテイストを盛り込むことを意図していた。大河原氏はこのガンダムに先立って「機動戦士ガンダム記録全集」でジオンのモビルスーツを独自のカラーリング&ディテールで描いており、そのアイデアをフィードバックしたと思われる。
 映画ポスターでデビューしたミリタリーテイストのガンダムを、大河原氏は「機動戦士ガンダム TV版ストーリーブック2」(1981年5月発行/写真1)の表紙、映画『機動戦士ガンダムII 哀・戦士編』(1981年7月公開)の宣伝用ポスターと立て続けに描き、その存在を強烈に印象付けた。このインパクトは当然のごとくプラモデルへフィードバックされ、1982年3月に「リアルタイプ ガンダム」の名称で発売(写真2)。公式の商品としてデビューしたのである。なお、「リアルタイプ ガンダム」は厳密にいえば1/100ガンダムの成型色変更品という事情もあり、発売タイミングに合わせて、漫画『プラモ狂四郎』で大幅な改造を提案する「色替え商品に対するフォロー」的なエピソードも掲載された。
 このリアルタイプカラーは先述したようにミリタリーテイストを意識したものだ。しかし、その一方で、前腕やヒザ、腰が明度の低い色になったことにより、マジンガーZや勇者ライディーンのごときスーパーロボット的な配色にも見える。案外、そんなところにもリアルタイプガンダムの魅力があるのではないだろうか。

▲(写真1)機動戦士ガンダム TV版ストーリーブック2
▲(写真2)1/100 RX-78 リアルタイプ ガンダム
▲左右の肩アーマーの縁は航行灯風に青/赤で塗装
▲肩側面の推進器風パーツは一段深く彫り込み、市販のスリット入りプラ板を埋め込んでディテールアップ
▲コックピットハッチを開けたところ。外観も内側も抜かりのないディテール密度。1/144サイズの限界に近い精密感を堪能できる
▲フロントアーマーは接続位置で2mm上に移設。サイドアーマーは中央で切断しプラ板で2mm延長。フンドシブロックも中央で切り離して上下に2mm伸ばした
▲塗装前の状態。好みでフンドシブロックの上下延長やフロントアーマー接続位置を上げているが、キットパーツに大幅な変更は加えていない
▲素組みと比較。ミリタリーカラーがことの外シンデレラフィット。最新フォーマットのキットでも40年来のリアルタイプカラーは現役で通用する!

ⓒ創通・サンライズ

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SSC(エスエスシー)

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