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”オールタミヤ”仕上げ! 「1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.386 ドイツ機関銃チーム」を筆一本で塗り上げる

2024.09.22

筆塗りTribe/ドイツ機関銃チーム(大戦中期)【タミヤ 1/35】 月刊ホビージャパン2024年10月号(8月23日発売)

フラットフレッシュを活用して顔の塗装にチャレンジ!

▲ペイントリターダーを塗料にほんの少し混ぜて塗っていく。リターダーが入ることで乾燥がゆっくりになり、より滑らかな塗面になる
▲フラットフレッシュにほんの少しリターダーを入れる。その後、少量のアクリル溶剤も加えてしっかりと混ぜる
▲窪んでいる部分には塗料を乗せないようにしてフラットフレッシュを薄く塗っていく。下地のピンクは透けている
▲塗って乾かしてを3回ほど繰り返した状態。歌舞伎役者のような隈取りにも見える。ピンクのサフ部分が今から影色を塗っていく箇所になる
▲ここから肌のグラデーションに入る。ブルー、レッド、グリーンをパレットに出す。まずはフラットフレッシュに少量の緑と赤を混色
▲暗めのフレッシュで影色を塗っていく。グリーンが入ることで自然な影色になるのがポイント
▲フラットフレッシュとフラットレッドを混ぜて、赤みの強いフレッシュを作る
▲アクリル溶剤で薄めにして、口の中に流し込むように塗る。そうすることで口の周囲がうっすらと赤みをおびる。それだけで充分口の存在感が現れる
▲髭剃り痕の青っぽい肌を塗る。フラットフレッシュに少量のフラットブルーを混ぜて、薄く希釈する
▲口同様、うっすらと染まるように塗る
▲髭剃り痕の塗りをフレッシュでリタッチ。この工程で、ピンクとフレッシュを混色した明るめのフレッシュでハイライトも追加している
▲最後にヘルメットのアゴ紐を塗って完成!
▲弾薬箱を運ぶ兵士は、重さまで伝わってくるポーズが魅力的
▲MP40を構える兵士。銃をしっかりとホールド。頬と銃がより密着するように、キットは頬がえぐられていて、そこに銃が収まる構成になっている

軍服の塗装

▲フィールドグレイにリターダーを加えたのち、アクリル溶剤で薄めたもので薄く塗っていく。まずは下地のグレーが透けるくらいにして、全体を染める感じで塗っていく。薄く塗ることでディテールのシャープさを保てる
▲他の部位へのはみ出しを気にせず塗り進めよう。タミヤカラー アクリルは隠蔽力が強いので、はみ出したら別の色で塗りつぶすだけで修正が可能
▲カーキドラブを写真のように薄くシャバシャバに希釈する
▲服のシワの奥まった部分にカーキドラブを流し込んでいく。薄い塗料でうっすらと染まるような塗面になるので、グラデーションがくどくならない
▲フィールドグレイとスカイを混色し、ハイライトを塗っていく
▲シワが盛り上がっている部分を狙って塗っていく
▲最後はスカイのみを使用。かっちりとしたハイライトを描くので、塗料は薄めすぎないようにする
▲シワが盛り上がっている部分の頂点などにスカイを置くように塗っていく。こうすることでシワにも色の階調がくっきりとして、よりメリハリが出る
▲スリングやブーツなどはNATOブラックで。少し青みのある黒がフィールドグレイとも馴染む
▲服を塗り終えた状態。服の各所で筆致の方向にも違いを出して色の情報量を増している
▲MG42を構える兵士には、レンガの瓦礫がセットになる。これ単品で見事な情景になる

MG34の塗装

▲本体をまずガンメタルで塗る。金属色は粘り気があるので、少量のリターダーとアクリル溶剤を加えて塗料の伸びを調整するとよい
▲MG34を支える三脚「ラフェッテ」はジャーマングレイで塗装
▲木の部分はレッドブラウンを塗装(ラフェッテのクッションにも使用)。下地のグレーサフをあえて透けるように塗るとグラデーションが生まれて、より木の雰囲気になる
▲ガンメルタルの上から半透明塗料の「スモーク」を塗る。これにより金属色を隠蔽することなく重みを出せる。おすすめの筆塗りテクニックだ
▲ラフェッテをクロームシルバーでドライブラシ。やりすぎるとギラギラしてしまうので注意
▲クッションパッド部分のレッドブラウンの上からカーキを薄く塗って使用感を演出
▲木目はフラットフレッシュを使って描く。レッドブラウンと相性が良く、おすすめの組み合わせだ
▲最後にタミヤエナメルのクリヤーオレンジを薄くコートするように塗れば完成
▲第二次世界大戦で連合軍を震え上がらせた傑作機関銃。キットの完成度も非常に高いので、ぜひあなたの筆塗りでさらに完成度を上げてほしい!
▲誰が組み立ててもふたりの兵士がバッチリとかみ合う構成になっているので、不安定な射撃姿勢にならない

タミヤモデリングブラシPROII(小)一本で完走する!

 今回のキットはタミヤ、工具もカラーも筆もタミヤというタミヤ祭り状態です! 組み立ては普通に処理して接着するだけでとても良いフィギュアになりますが、MG34の2体のフィギュアは接着箇所のヒジにネオジムマグネットを仕込み、単体で塗りやすくして途中で組んでチェックもできるようにしました。
 塗装準備としてファインサーフェイサーLライトグレイ、顔と手はファインサーフェイサーLピンクを吹いています。そして、ベースカラー、レイヤー、ハイライトカラー、グラデーションの色味の調整も兼ねた土汚れまでタミヤアクリルを使用しました。
 筆は、湿らせるのと筆洗いは水道水で行い、カラーを溶くときはまず筆に含ませた水道水をパレットに伸ばしてからカラーを混ぜ、X20Aアクリルシンナーで溶いてペイントリターダーを添加して使っていく流れで進めました。ウェットパレットで多少乾燥を遅らせることも出来ますが、シート下のパレットから水を吸い上げ過ぎない程度の水量にします。
 はじめは平筆も使おうとしていたんですが、どうせならとフィギュアから武器や小物類までタミヤモデリングブラシPROII(小)一本で塗ってみました。キットを塗りきってからチェックしてみましたがまだまだ塗り込めますね! この勢いのまま祭りを継続させて、さらに塗り続けたくなりますし、他のタミヤフィギュアも塗りたくなります。今回オールタミヤの塗料と筆でトライしてみて、欲しいときに近くのお店ですぐ入手できるのはとても幸せなことだと再確認しました。子供の頃からある地元の模型屋さんは、迷った時はまずタミヤ買っとけ! と言ってくれてたのを思い出しました。

タミヤ 1/35スケール プラスチックキット

1/35 ドイツ機関銃チーム(大戦中期)

製作・文/ぷらシバ

1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.386 1/35 ドイツ機関銃チーム (大戦中期)
●発売元/タミヤ●1870円、発売中●1/35、約5cm

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ぷらシバ

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