HOME記事ガンダム「HG ガンタンク」履帯ユニットにギミックを盛り込みつつ、全体的にメカモールドを追加して解像度を高めて製作! 各関節部の加工でアグレッシブなポージングも可能に!【機動戦士ガンダム】

「HG ガンタンク」履帯ユニットにギミックを盛り込みつつ、全体的にメカモールドを追加して解像度を高めて製作! 各関節部の加工でアグレッシブなポージングも可能に!【機動戦士ガンダム】

2024.09.15

RX-75 ガンタンク【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2024年10月号(8月23日発売)

HGキットにMGキットの要素を盛り込みつつ徹底的にディテールアップ

 ガンダム、ガンキャノンと並び、「V作戦」に基づいて開発された長距離支援用MS「RX-75 ガンタンク」。元々はRX計画以前に進められていた次世代MBT開発プロジェクトに端を発し、ジオン軍のザクに対抗するために対MS戦にも対応可能な機体として仕様変更された。本機もサイド7に運ばれ、ジオン軍の攻撃を免れた1機がホワイトベースの艦載機となる。当初は頭部が砲座用コックピット、腹部のコア・ブロックが機体制御用コックピットで、ハヤト・コバヤシとリュウ・ホセイで分担していたが、後に砲座からすべての操作が可能となった。こちらの作例は木村直貴が担当。「HG ガンタンク」をベースに「MG ガンタンク」で設定された履帯ユニットのギミックを盛り込みつつ、全体的にメカモールドを追加して解像度を高めている。

▲HG ガンタンクは発売時期が2000年と、HGUCシリーズの中でも初期の部類に入るキット。今回の作例製作に際して、ベースをこちらのキットにするか近年発売された『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』版の「HG ガンタンク初期型」にするかの2択となったが、初期型の形状はTV版デザインとは大きくかけ離れているため、前者を選択した
▲基本形状は大きく変えていないが、要所要所で現代的なディテールアップと関節部の見直しを図ることで、RG RX-78-2 ガンダム Ver.2.0と並ぶガンタンクを目指している
▲コックピット内に造形されたハヤトは削り込んでから丁寧に塗り分けた。シート周りにもモールドを彫り込んでそれらしく見せている
▲基本形はそのままでアンテナをシャープ化。コックピット内に造形されたハヤトはリューターなどで削り込み、より人らしい形状にしている。首は胴体側から切り取り、基部にプラパイプ等でシリンダーモールドを追加してディテールアップ。基部の下側にもボールジョイントを追加して首の可動範囲を広げた
▲肩軸は胴体側にABSパイプを仕込み、肩側はボールジョイントを差し込んで引き出し式に変更。上部カバーを後ハメ化し、上腕外側にプラ板で装甲板を追加
▲前腕もプラ板で装甲板を追加。40mm4連装ボップ・ミサイル・ランチャーは外周に沿ってボルト穴モールドを追加した

▲全体で2mm、胸上部のみさらに2mm、前後に幅増ししてよりたくましくメリハリのある形状に修正。肩軸受け周囲はプラ板やジャンクパーツを組み合わせたメカモールドで埋めた。腹部をボールジョイント可動にするために、内部にABSパイプを仕込み、首元はメカモールドを入れたプラ板を貼って隙をなくしている

▲腹部延長に合わせて中央で3mm延長しつつスリット状にモールドを追加。プラ板を使用したアイプレートやボルトモールドなどでディテールアップ

▲120mm低反動キャノン砲の基部はギア風のカバーパーツを製作。開口部を広げて可動時にギアが内部に収まるようにした

▲フンドシ部は上から切れ込みを入れてプラ板をはさむことで垂直に近い角度に変更。さらに上部にプラ板を貼って延長。側面の黄色いダイヤル状パーツは市販パーツに替えて存在感を強めている。腹部は上にプラ板を貼り足して延長し、2ヵ所の接続部はともにボールジョイントに変更して可動範囲を広げている

▲車体前側の丸モールドを切り取ってコトブキヤM.S.Gの大型リベットに交換。ベンチレータを意識してやや浮かせて取り付けた。後述する引き出し式アームを内蔵するために側面をくりぬいて内装を作り込み、外装は装甲板やアイプレートなどでディテールアップした

▲クローラー部分は安定感とギミックを仕込むために片側で6mm拡張しつつ、独立ユニット化。内側の側板とクローラーの間にサスペンションアームやダンパー状のメカを配置している。サスペンションアームはプラランナーの太さが変わる交差部分を切り出して整形。ダンパー風の太い箇所はABSパイプを使用。前後および上部の車輪はウェーブやコトブキヤの大型丸リベットでカバーを製作。ボルトは伸ばしランナーの輪切りを使用。側板はのっぺりしないように、ボルトやスジ彫りモールドなどを入れてメカらしくしている

▲クローラー後部に空間があるのでそれらしくメカモールドで埋めて、履帯はプラ材や伸ばしランナーのチップを貼り付けてディテールアップした
▲キット素組み(左)との比較。フンドシやクローラー部分の幅増しで下半身のボリュームが増したことで、よりどっしりしたフォルムになり、シルエット的には『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』版のガンタンクに近い印象になった。それ以外の形状は大きく変わっていないが、全体的にメカモールドが追加されたことで圧倒的に造形密度が高まっている

ⓒ創通・サンライズ

1 2
この記事が気に入ったらシェアしてください!

木村直貴(キムラナオキ)

オススメの書籍

月刊ホビージャパン2024年10月号

ご購入はこちら

清水圭:水性塗料 筆塗りテクニック マスターファイル SIM'S TECHNIQUE FILE

ご購入はこちら

ガンプラカタログ2024 MG&FULL MECHANICS編

ご購入はこちら
PAGE TOP
メニュー