HOME記事工具・マテリアルプラ板もカッティング可能?! プリンターやミシンでおなじみ「ブラザー」のカッティングマシン「SDX1000」で模型製作を大幅サポート!

プラ板もカッティング可能?! プリンターやミシンでおなじみ「ブラザー」のカッティングマシン「SDX1000」で模型製作を大幅サポート!

2024.08.13

月刊工具 模型の入り口はいつの時代も工具から。 月刊ホビージャパン2024年9月号(7月25日発売)

実際にプラ板をカットして模型に活用!

 実際にプラ板をカットしてみましょう。推奨は0.3mm厚。0.5mm厚では切りきれない、または表面に切り込みができるくらいでした。実用的にどういうことができるのか試してみました!

小さい図形の切り出しもOK! ディテールアップパーツの製作

How to use

SDX1000でディテールアップパーツを製作している画像 その1
▲ 同じ図形を何回もカットができる、という特性を活かして、ヒートシンクのようなパーツを作ってみます。プラ板のカット時はマットの粘着でも問題ないですが、念のため端をマスキングテープで押さえ、ぶれにくくしておくのがオススメです
SDX1000でディテールアップパーツを製作している画像 その2
▲ カットできたら切り出されたプラ板を取り外します。手で取ろうとすると曲がってしまうこともあるので、付属のスクレイパーで剥がしていきましょう
SDX1000でディテールアップパーツを製作している画像 その3
▲ プラ板はカットの際に刃の圧力でフチが少し盛り上がってるので、ヤスリで整えておくとピッタリ合うようになります
SDX1000でディテールアップパーツを製作している画像 その4
▲ あとは切り出した2種のプラ板を交互に重ねて接着。ノズルやヒートシンクのような形状が簡単に製作できます

0.5mm厚のプラ板カットも実用的!

How to use

SDX1000で0.5mm厚のプラ板をカットした画像 その1
▲ 0.5mm厚の場合は切り込みが入る程度ですが、手で曲げれば取り外すことができるくらいで、0.5mmも実用の範疇です
SDX1000で0.5mm厚のプラ板をカットした画像 その2
▲ 小さな箇所は手では少々難しいのでここで裏技。エナメル塗料をスミ入れのように流し込むとプラ板が割れやすくなり、簡単に取り外せます。カット後は一面に塗布→拭き取りを行っておくのもひとつの手です。プラ板が曲がってしまうことを防ぐ意味でも、エナメル塗料は有用です
SDX1000で0.5mm厚のプラ板をカットした画像 その3
▲ 力が伝わりにくい丸い図形も簡単に取り外すことができました。複雑な形状の場合でもスミを流して、ナイフを入れることでよりキレイにカットできるでしょう

活用例①:台座をデコレーション

コトブキヤ「M.S.G ニューフライングベース」をプラ板でディテールアップしてみます。サイズを計ってから重ねるプラ板を製作。ベースもクリアーイエローに塗装して重ねた際に色がのぞくようにしました。さらに「GOURAI」とカットしたマスキングシートを使って表面に塗装。台座のような副次的なものは特に手早く作れて効果が高いですね

SDX1000を使用して製作したプラ板でベースを製作している画像 その1
SDX1000を使用して製作したプラ板でベースを製作している画像 その2
SDX1000を使用して製作したプラ板でベースを製作している画像 その3
完成したベースの上に轟雷をセッティングした画像

活用例②:透明プラ板×マスキングでエフェクト製作

平面のエフェクトを作ってみましょう。透明プラ板にマスキングシートを貼ってセットし、ハーフカット設定でヘックス状にカットをします。一部マスキングを残して外枠で切り出し、前後からクリアー系塗料で強弱をつけて塗布します。そうすることでシールドのようなエフェクトが完成!キャラクターと組み合わせると映えますね

SDX1000を使用してエフェクトパーツを製作している画像 その1
SDX1000を使用してエフェクトパーツを製作している画像 その2
完成したエフェクトパーツを轟雷と合わせた画像

活用例③:クリアーパーツを取り付ける武器を“積層”スクラッチ!

SDX1000を使用して積層スクラッチをしている画像 その1
▲ プラ板を重ねる“積層”で立体的な武器パーツを製作。今回は透明プラ板(1.7mm厚)をはさみ込む構造で、外側の形状のプラ板と差し込む部分を一部へこませた内側のプラ板も切り出します
SDX1000を使用して積層スクラッチをしている画像 その2
▲ 取り外したら重ねて接着していきます。0.3mm厚を6枚重ねて1.8mmにし、はさむ予定の透明プラ板が収まるように調整します。そのあと外側のプラ板を接着することで、透明プラ板と取り付けられるようにします
SDX1000を使用して積層スクラッチをしている画像 その3
▲ 積層スクラッチでは側面を整えてあげると完成度が高まります。プラ板を貼ったり、瞬着で固めてから整形して、積層痕をなくしていきましょう
SDX1000を使用して積層スクラッチをしている画像 その4
▲ 透明プラ板は自力でカット。ただし形状はカッティングマシンで作り、それをガイドにカットします。望んだ形状への最短距離を求めてこちらも機械を頼りましょう
SDX1000を使用して積層スクラッチをしている画像 その5
完成した積層スクラッチの武器パーツを装備させた画像

▲ 自作ブレード完成。持たせたい対象に合わせてグリップ形状を調整すればキットに合わせたパーツが簡単に製作できます。今回は写真に収まるサイズですが、このままデータを拡大すればビッグサイズでも製作できます。スクラッチするにはとても心強い味方になることでしょう


まとめ

 スクラッチのお供としてこれほど心強いマシンはないでしょう。図面製作も本体のスキャン機能と専用ソフト、また他形式対応の互換性の高さがあるので、初心者~上級者でも扱える良いアイテムになっています。複雑で難しく思えるようなスクラッチ製作も簡単に、そして楽しくなること間違いなしです。

© KOTOBUKIYA

1 2 3
この記事が気に入ったらシェアしてください!

オススメの書籍

月刊ホビージャパン2024年9月号

ご購入はこちら

バイク模型製作指南書 ~ゼロから教えるバイク模型の作り方~

ご購入はこちら

超バイク模型製作の教科書

ご購入はこちら
PAGE TOP
メニュー