HOME記事工具・マテリアル【新塗料はどんなもの?】水性「ソフビカラー」がGSIクレオスより誕生!PVCやソフトビニールの塗装を実践【月刊工具】

【新塗料はどんなもの?】水性「ソフビカラー」がGSIクレオスより誕生!PVCやソフトビニールの塗装を実践【月刊工具】

2024.07.12

月刊工具 模型の入り口はいつの時代も工具から。 月刊ホビージャパン2024年8月号(6月25日発売)

GSIクレオスから水性の“ソフビ”用カラーが誕生!

ソフビカラーと作例の並び画像

 Mr.カラー、水性ホビーカラーでおなじみのGSIクレオスから新しい塗料ブランド 「ソフビカラー」が登場!“ソフトビニール”素材用の塗料ということで、性質も既存の塗料とは大きく異なります。 今回はこの新しい塗料ってどういうもの? というところからスタート。実際にPVCやソフトビニールの塗装まで、基本からみていきましょう。


解説/けんたろう、月刊工具スタッフ


▼実際に使用している動画もチェック!


Q.「ソフビカラー」は“何”塗料?
A.耐水性、追従性のある“水性塗料”です

ソフビカラーの商品画像

ソフビカラー

●発売元/GSIクレオス●各605円、7月予定

ソフビカラーのホワイトとブラックとレッドとイエローとブルーの色サンプル画像
ソフビカラーのシルバーとゴールドとメタリックブラックの色サンプル画像
▲ 今回出たのは8色。白黒赤黄青と基本の5色とメタリック色の銀と金、メタリックブラックとシンプルなラインナップ。どれもニュートラルかつ鮮やかな色で混色も可能です

impression

ソフビカラーの内容画像
▲ 塗料はとろっとした粘度で、ゆっくり垂れるぐらいの濃度になっています。 水性塗料なので匂いはほとんどありません
ソフビカラーの塗布画像1枚目
▲ 筆に塗料をたっぷり付けてから乗せ、薄く塗り拡げるように塗布するといいでしょう
ソフビカラーの塗布画像2枚目
▲ 1度塗りだと隠蔽力はほどほど。こってり乗せると 下地に関係なく色が乗ります。下地を白にしておくと良さそうです。30分~1時間ぐらいで触れるぐらいには乾燥し、日を置くとしっかりと乾燥します
ソフビカラーの洗浄時の画像
▲ 水性なので、色替え時の洗浄などは水で行うことができます
ソフビカラーの乾燥後の画像
▲ 乾燥後の塗膜は柔軟性があるので、曲げても伸びて追従します。この性質がPVCやソフトビニール素材に適しています

Q.専用の溶剤はある?
A.アクリジョンうすめ液、フデピカリキッドが対応!

ソフビカラーのうすめ液使用時の画像1枚目
ソフビカラーのうすめ液使用時の画像2枚目
ソフビカラーのうすめ液使用時の画像3枚目

 希釈には「アクリジョン専用 エアブラシ用うすめ液 改」を使います。筆塗りなら数滴で充分なので、スポイトなどで加えましょう (アクリジョンの希釈比率1:0.3では薄くなりすぎます)。伸びが良くなるぶん、隠蔽力は落ちていくので、その際は塗り重ねましょう。上塗りでは下地がしっかり乾燥するように30分程度置きます。最終的なメンテナンスは「Mr.フデピカリキッド」がオススメで、青や黒など濃い色が筆に残った場合もしっかり落とすことができます


Q.筆でしか塗装できない?
A.エアブラシも可能です

ソフビカラーのエアブラシ塗装時の画像1枚目
ソフビカラーのエアブラシ塗装時の画像2枚目
ソフビカラーのエアブラシ塗装時の画像3枚目

 塗料が濃いめなので、口径は0.5mmなど大きめなものにエアー圧も0.1MPa以上がオススメ。塗料の濃度調整は「アクリジョンエアブラシうすめ液 改」を筆塗り時より 数滴多い程度に加えます。なるべく濃いままにしたほうが、安定して塗装できます。作業時はカップからノズルまでの流路に塗料があまり残らないように、1回吹き終わったらうすめ液を入れてうがい、数回吹きだして洗浄しましょう。塗料を入れっぱなしにすると中で固まってしまうので注意。メンテナンスは同じく「Mr.フデピカリキッド」。流路に塗料の残りがないように、しっかり洗浄します



性質と注意点をチェック

ビニールのような塗膜

ソフビカラー乾燥時の塗膜の画像

◀ 金属相手でも色は乗りますが、表面がツルツルだと食いつきが悪く剥がれやすいです。乾燥した塗膜はビニールのように伸び、PVCやソフトビニールに適した追従性のある性質になっています

よく乾燥させることが重要

ソフビカラー重ね塗り時の画像

◀ 乾燥しきっていないと重ね塗り時に塗膜が剥がれてしまうことがあります。30分~1時間ぐらい乾燥させて、表面のツヤが消えたら重ね塗りをしましょう。3回ぐらい重ねると筆目も薄れてキレイに塗れます

素材を確かめよう

ソフビカラーの素材による剥がれやすさの画像

◀ 「ソフビカラー」はPVCやソフトビニール適していますがゴム素材などでは、追従するといえども剥がれてしまう素材もあります。表面がツルツルなプラ素材などでも同じように膜ごと剥がれることがあるので注意

© MegaHouse

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