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KADOKAWA・ガールズプラモ「カドプラ」担当者の狙いと野望とは? 第1弾「このすば」めぐみん、第2弾「レールガン」御坂美琴の開発秘話も!

2024.06.30

ガールズプラモスタイル #03(6月28日発売)

第1弾「めぐみん」

めぐみんの正面全体画像
めぐみんのアクションポーズ画像
装備を外しためぐみんの画像
水着姿のめぐみんの画像

▲冒険者服だけの通常版、水着ボディもセットになったDXver.をラインナップ

めぐみんのオプションパーツ画像

KADOKAWA PLASTIC MODEL SERIES 「この素晴らしい世界に祝福を!3」 めぐみん

●発売元/KADOKAWA●8250円、9900円(DXver.)●8月予定●プラキット

 カドプラ第1弾として発表されたのが、TVアニメ 『この素晴らしい世界に祝福を!3 』の「めぐみん」。 シリーズ第1弾が「めぐみん」になった理由は?

I:どのキャラクターを第1弾として展開するのかは非常に悩みました。
KADOKAWAで原作が出ていてアニメになっている人気キャラクターに絞っても、どのキャラクターも魅力があります。それであれば、ユーザーの皆さまに愛さているキャラクターであり、プラスチックモデルとして作る工程がより楽しめるもの、そんななか僕らがお客さんに伝えたいものが一発目として、わかりやすく表現できるのは「めぐみん」じゃないかなと思ったんです。

組み立てるのが楽しそうな衣装の模様ですし、劇中の表情もたくさんあるので、いろいろと遊べる要素を提案できるんじゃないかと。どこまで「めぐみん」というキャラクターをプラスチックモデルとして面白くできるかはハードルではあるんですが、挑戦でもあり、僕らが提案するにあたってすごくベストなキャラだったんじゃないかと思ったんです。


「めぐみん」としての造形のこだわり

 カドプラ「めぐみん」は、3D造形でフィギュアとして作り、あとから関節を仕込む形で製作されている。

I:関節を入れることなどその後工程を考慮してないわけじゃないんですが、原型段階ではまずフィギュアとして美しいものを作ろうというのを考えました。可動はするけどちょっとキャラに似てないなとなってくると、そのキャラが好きな方にとっては嬉しくないですし。

可愛いはやはり一番大事なものなので、そこはしっかり担保したいなと思ってやっています。関節を入れる際にも、違和感が出ないように、自然に見えるようにというところにはこだわっています。

 『この素晴らしい世界に祝福を!』シリーズは画からの表情も特徴的なだけに、表情のセレクトも重要なポイント。

I:劇中で印象的な場面を抜き出して、このキャラならこのシーンがやはり重要だよねというところからセレクトしています。「めぐみん」といえば、ちょっとドヤっている顔は欲しいし、爆裂魔法の時の叫んでいる顔も必要、他にもあれが欲しいこれが欲しいと無限に欲しい顔があるんですが限界もあるので、もっとも特徴的で一番うれしいだろうものを選びました。


爆裂魔法のために!

 そして、「めぐみん」で絶対必要なものといえばやはり「爆裂魔法」。そのポーズのための工夫も仕込まれている。

I:爆裂魔法発動時は杖を両手持ちして、前にしっかり突き出して構えるという特徴的なポーズなので、肩の引き出しがしっかりできるようにして、さらに手首も工夫しています。設計して3Dプリントしたもので検証するというのを3回くらい繰り返しました。

ちょっと引き出しが足りないとか、うまく持てないとか、胸のあたりと干渉するとか、手を前に出すのは鬼門なんですが、かなりこだわらせていただきました。

 また、特典として爆裂魔法発動時を再現できる PETシート製の「爆裂魔法エフェクトパーツ」も。スタンドと組み合わせて飾れるようになっている。(すでに PETシート購入特典のKADOKAWA ECサイトでの予約は締め切り済)

I:劇中で印象的な情景を再現したい方のために、遊びの幅をより広げられるものをつけたいと思って企画しました。


シールレスと組み味

 この「めぐみん」はシールレスであることも特徴のひとつ。ガールズプラモではある程度パーツの成型色でキャラの色を再現するが、細かい部分はシールを使うことも多い。そのシールを使わず、パーツそのものに必要な塗装を施しておくことで、シール貼りという手順を省いて組み立てだけで完成するのだ。

I:KADOKAWAのキャラクターが好きだから、「めぐみん」が好きだから初めてガールズプラスチックモデルにタッチしたというお客様が、最初からデカールを貼ることができるかとか、部分塗装できるかというと、そうではないなと思っていて。自分自身も初めてプラスチックモデルを触った時には、そういった知識もなければ技術もなかったですし。

じゃあほんとうに初めてでも楽しんでいただくにはどうしたらいいかというと、組み立てて楽しいところは組めるようにして、そうじゃないところのパーツは塗装済みにしておいて、本当に組んだだけでイメージされたキャラクターが完成できるようにしようと。それをどれくらいの塩梅でやるかというのは、企画段階からすごく議論を重ねました。

 例えば「めぐみん」ではマントの端に黄色い縁取りがあるが、この部分は塗装済み。ここにシールを貼ろうとするとなかなか面倒だし、自分で塗らないといけないとなるとなおさら難易度が上がる。最初から塗装されているのであれば、組み立てるだけで済む。

I:それ以外に、プラスチックモデルとしてパーツ分けによる組み立てもできるけど、敢えて塗装済みを選んでいる部分もあるんです。組んでいてストレスがかからないことを優先しているんです。出来る限りプラスチックモデルを作ることの楽しさだけに集中してほしいので。ニッパーひとつでプラスチックモデルという趣味に入ってもらうことを大切にしています。

 あまりに細かいパーツ分けやイライラするような組み立てが必要だと、楽しくなくなってしまう。気持ちよく組める、組み味のよさということも重視しているという。

I:そうですね、かなり気を遣っています。ちょっと緩いなとか、きつすぎてはまらないなっていうのはすごくストレスになりますよね。組みやすさとかはまりの心地よさみたいなものとかは、今はまだ調整させていただいてるんですけど、そこにはこだわって生産担当と詰めてやってるので、バッチリ決まっているはずです!


2体セット、ニッパー

 カドプラの商品ラインナップで、ほかのガールズプラモにはないタイプのものもある。それは通常の冒険者服に加えてオリジナルデザインの水着ボディがセットになったDX ver.と、「めぐみん」の冒険者服をイメージしたカラーグリップで本体には「ちょむすけ」が刻印された特別仕様「薄刃ニッパー めぐみんカラーver.」がつくKADOKAWAスペシャルセット(すでに予約は締め切り済)

I:別の衣装を同時に展開することで、ユーザーに対して一般的なキャラクターの造形だけでなく、ひと味違うそのキャラクターの魅力を同時にお伝えできる。 そのためのもうひとつのアイテムとしてDX ver.は継続していきたいと思っています。

 ニッパーについては、いままでのガールズプラモのファン層とは違うところを意識した結果でもあるという。

I:「めぐみん」から始めた理由のひとつでもあるんですが、我々KADOKAWAがガールズプラスチックモデルに参入するにあたって考えていたこととして、やはり新規のユーザーの幅が広がればということがあります。

なので、我々のコンテンツのキャラに興味があって、ガールズプラスチックモデルが気になっているけどまだ購入にまで至っていなかったというユーザーにお応えできるようなスターターキットを提案したかったんです。プラスチックモデルはニッパーひとつあれば作れるということを、初めてのユーザーにも知ってもらってプラスチックモデル作りという趣味に入っていただくということを大切にしたかったんです。

そのニッパーもキャラに合わせたこだわったデザインであり、ファンが欲しくなるようなグッズでもあるというのもポイントだ。

©2024 暁なつめ・三嶋0 96 くろね/KADOKAWA/このすば3製作委員会 ©2018 鎌池和馬/冬川基/KADOKAWA/PROJECT-RAILGUN T

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