『水星の魔女』より待望の立体化! チュチュを成型色活かしでキットレビュー!【Figure-rise Standardチュアチュリー・パンランチ】
2024.04.20チュアチュリー・パンランチ【BANDAI SPIRITS】 月刊ホビージャパン2024年5月号(3月25日発売)
部分塗装仕上げでキット仕様を楽しむ
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』のFigure-rise Standard第4弾として、待望のチュチュことチュアチュリー・パンランチがいよいよ発売された。トレードマークのお団子ヘア、大きな上着を羽織ったスタイルなど、一目で印象に残るルックスを可愛らしく再現。ポージング用の差し替えパーツも豊富に付属しており、劇中のチュチュの魅力が詰まったキットになっている。DAISANによる作例では、キットの組み替えギミックや良好な成型色を活かすため、丁寧な整形と部分塗装で製作。さまざまな表情を見せるチュチュを手軽に楽しめるように仕上げている。
■はじめに
今回のお題はFigure-rise Standard チュアチュリー・パンランチ。通称チュチュ先輩ですね。
成型色のピンクと肌色がきれいなので、作例も成型色を活かした部分塗装で仕上げてみました。Figure-rise Standardは個人的にはこういうお手軽仕上げのほうがそのコンセプトに合ってるような気がします。
■製作
頭部の大きなお団子はモナカ割りになっており合わせ目が目立つので、プラスチック用の流し込み接着剤でしっかり合わせ目消し。フェイスパーツの輪郭部分にパーティングラインがあって結構目立つので、600番の紙ヤスリで処理。
腕部は上腕にヒジのロール軸を挟み込む構造なので、瞬間接着剤での合わせ目処理は可動の際に割れる可能性が高いでしょう。ここもプラ用の流し込み接着剤でしっかり接着。肩関節パーツは接着剤が流れ込まないようにクリアランスを取っておきましょう。
胴体や脚部はパーティングラインとゲート跡、ヒケ処理をしたのみ。太モモ/ふくらはぎ/ソールは左右が決まってるので間違えないようにしましょう。
■塗装レシピ
部分塗装仕上げのため塗装箇所はあちこちに散っており、成型色とまったく同じにするほどシビアに調色する必要はないですが、なるべく成型色と近い色になるようにしています。
アウターの赤=モンザレッド+マルーン+クールホワイト
ネクタイの黒=MSファントムグレー+クールホワイト
工具の金属色=Ex-シルバー+ウイノーブラック
ひととおりの処理が終わったら瞳デカールを貼る作業に入ります。今回は顔全体にヤスリをかけていたのでクリアーでコートし、いったん表面をならします。輪郭のパーティングライン消しだけならそのままデカールを貼って大丈夫です。デカールを貼る際にはマークセッターを用いるときっちり密着します。マークセッターにも軟化剤が入っており生乾き状態では稀にシワが出来ることもありますが、その時は変に触らず完全乾燥するまで放置しましょう。完全乾燥したらデカールのシワは大抵は消えます。
BANDAI SPIRITS ノンスケール プラスチックキット“フィギュアライズスタンダード”
チュアチュリー・パンランチ
製作・文/DAISAN
Figure-rise Standard チュアチュリー・パンランチ
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●4180円、発売中●約11cm●プラキット
▼ 関連記事はこちら
ⓒ創通・サンライズ・MBS
DAISAN(ダイサン)
鹿児島在住の中堅モデラー。硬軟を使い分ける造形技術と柔らかな塗装表現でメカとキャラクターモデルどちらにも造詣が深い。