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水性ホビーカラーの筆塗りで歴戦の機体に!「HG スコープドッグ」をオリジナルカラーで塗り上げる【装甲騎兵ボトムズ】

2024.03.07

HGスコープドッグを水性ホビーカラーで仕上げる【BANDAI SPIRITS】 月刊ホビージャパン2024年4月号(2月24日発売)

スコープドッグ 正面、背面

HGスコープドッグを水性ホビーカラーで仕上げる

 HGスコープドッグは極力パーツ数を抑え、組みやすさを考慮した設計となっており、ある程度プラモデルに慣れている方なら1時間もかからずに形にすることができる。そのぶん塗装やディオラマなどに時間を割くことができる。そこで、ここでは塗装に注力。水性ホビーカラーの筆塗りで作例オリジナルカラーのスコープドッグを作ってもらった。製作は水性塗料筆塗りの第一人者、清水圭。清水氏の筆塗りテクニックとともにご覧いただきたい。

 清水圭の水性ホビーカラー筆塗りスタイル

頭部 メットパーツ ガイアノーツ メカサフ ヘヴィ塗装 サンディイエロー筆塗り
▲下地として、ガイアノーツ メカサフ ヘヴィを塗装後、サンドカラーとして1色目としてサンディイエローを筆塗り。塗り重ね過ぎないように下地が透ける程度に軽く色を付けていく
胸部パーツ サンドカラー3度塗り セールカラー1度塗り
▲サンドカラー1色目を3回塗ったら、ホワイト部1色目のセールカラーを1回塗り
胸部パーツ セールカラー3度塗り 乾燥させる
▲ホワイト1色目のセールカラーを3回塗ったところ。一度塗ったら乾かすを3回繰り返す
1色目がすべて塗り終わった状態 
▲1色目がすべて塗り終わった状態。グレーは現状メカサフ ヘヴィのまま
頭部 メットパーツ 薄茶色を塗装
▲サンドカラー2色目の薄茶色を塗る
胸部パーツ グランプリホワイトを塗装した状態
脚部パーツ グランプリホワイトを塗装した状態
コックピット内パーツ グランプリホワイトを塗装した状態

▲サンドカラー2色目とホワイト2色目(グランプリホワイト)を塗ったところ。これでサンドカラーとホワイトの基本塗装は終了となる

武器パーツ サフ色だったグレー部分にグレーを塗装
▲サフ色だったグレー部分にグレーを塗装。サフのメカサフ ヘヴィを残す要領で塗り付ける
2色目を塗り終わった状態
▲2色目を塗り終わった状態
フィギュアをファレホで塗り分け
▲フィギュアの塗り分け。オレンジ部は成型色を活かし、ファレホで塗り分けている
頭部 メットパーツ デカールを貼る グランプリホワイトでタッチ
▲デカールを貼ってしっかり定着させたら、デカールの上から薄くグランプリホワイトでタッチして退色表現を施す
ソリッドシューターのサイト部 パーツ ハセガワ 偏光フィニッシュ ブラウン〜シアンを貼る
▲ソリッドシューターのサイト部にハセガワ 偏光フィニッシュ ブラウン〜シアンを貼って光学部品感を演出
ターレットレンズ基部 クリアーレンズを埋め込み ウェーブH・アイズをはめ込み
▲ターレットレンズ基部に1mmクリアーレンズを埋め込み、レンズを二重構造に。このあと最後にウェーブH・アイズをはめ込んでいる
頭部 メットパーツ タミヤエナメル ダークグレイでチッピング
▲タミヤエナメル ダークグレイを使い、スポンジチッピングで細かな傷を追加
デカール、チッピングが終わった状態
▲デカール、チッピングが終わった状態
頭部 メットパーツ タミヤスミ入れ塗料ダークブラウンでウォッシング 綿棒などで拭き取り
▲タミヤスミ入れ塗料ダークブラウンでウォッシング、そのあと重力の向きを考えながら綿棒などで拭き取り
足パーツ ガイアエナメル 埃で土汚れを追加
▲ガイアエナメル 埃で足元の土汚れを追加
胸部パーツ ガイアエナメル 赤さびを塗装
▲サビ表現はガイアエナメル 赤さびで行う
足パーツ  ウェザリングマスターA「サンド」で塗装
▲最後にウェザリングマスターA「サンド」でヒザ下を中心に土埃を追加して完成
完成したスコープドッグ ポージング画像1
武装パーツ ハンドパーツ一覧
▲武装はHGスコープドッグ本体に付属するヘヴィマシンガンの他に、拡張パーツセット2からソリッドシューター、ヘヴィマシンガン改、ショルダーミサイルガンポッド、そして拡張パーツセット1のハンドパーツを用意した
ハッチパーツ プラ棒でリブディテールを追加
完成したハッチ部分 アップ

▲ハッチに0.5mm半円のプラ棒でリブディテールを追加

右ヒザのガードバー基部
▲右ヒザのガードバー基部の取り付け部分に隙間があるのでパテで埋めている
足裏パーツ
足パーツ
完成した足裏 アップ

▲ターンピックは立体感に乏しいので、一度切り取ってピンバイスで改造。その後プラ棒で自作したものを取り付けた

ショルダーミサイルガンポッド
▲ショルダーミサイルガンポッドのスリングは薄手のプラ板に置き換えた
発射口パーツ
▲金具をコトブキヤM.S.Gプラユニット フックに交換した(写真左がキットのまま)
ミサイルのブロックパーツを一部切り出し
▲ミサイルを一部削って発射状態にしている
着地姿勢 正面、背面
正面
バイザー パーツ
完成したバイザー アップ

▲バイザー基部に合わせ目が出るので、しっかり接着後に隙間をパテで埋めて整形している

頭部アップ 天面
バイザーとターレットの間をパテで盛る
加工、整形したターレット

▲バイザーとターレットに隙間ができるため、一度ターレットにパテを盛って、むにゅっとバイザーに押し付け、パテが硬化後にバイザーから剥がして整形。隙間を埋めている

パイロットフィギュア
▲パイロットフィギュアの首の角度を変えるため、いったんカット。アルミ線による接続軸を追加した後、表情が付くように首を回転させて再接着している
ハッチパーツ 裏
▲ハッチ裏の接続軸に、コトブキヤM.S.G 小型リベットを貼ってディテールアップ
コックピットに乗るパイロットフィギュア

■製作
 今回のキットは拡張パーツセット1、2を含むHGスコープドッグです。せっかくなのでパーツセット全部盛りの、小さいながらも豪華オプション!な感じで製作しました。HGスコープドッグは非常に組みやすいキットで気持ちよく製作することができましたが、組みやすさとトレードで若干スポイルされているディテールなどありますので、気になる箇所の以下だけ修正しました。
・ターレットレンズをH・アイズで再現
・バイザー横、ヒザバー基部などのパーツ組み合わせの隙間埋め
・ターレットとバイザーの隙間埋め
・胸部ハッチハンドルと基部ディテールがつながるよう修正
・ターンピックをプラ棒で再現
・ショルダーミサイルガンポッドのスリングをプラ板に交換
・フィギュアの首角度を曲げて表情付け
 ディテールの修正のみで基本的なプロポーションなどはキットから変更していません。頭がちょっと大きめで個人的にかなり好きなスタイリングです。ちょっとだけ好みで胸部にリブディテールを追加させてもらいました。こういう後付け感のあるディテールが入っていると現地改修された歴戦の機体感が出る気がします。

■塗装
 今回はちょっとオリジナルから外してサンドカラーで仕上げてみました。特に記載ない場合は基本的にGSIクレオス「水性ホビーカラー」の筆塗りです。
 工程としては下地として全体にガイアノーツ メカサフ ヘヴィを塗装後、各カラー1色目を塗装、各カラー1色目よりも明度高め、彩度低めのカラーで退色表現として2色目を塗装。ここまで基本塗装です。
 デカールは拡張パーツセット付属のものに加えて、一部マーキングをジャンクからチョイス。デカールにも退色表現として薄くグランプリホワイトでタッチを入れています。デカール後にタミヤエナメル ダークグレイを使用したスポンジチッピングで細かい傷を追加。プレミアムトップコート 半光沢で保護し、タミヤスミ入れ塗料ダークブラウンでウォッシング、拭き取り。仕上げにガイアエナメル 埃、赤さび、タミヤウェザリングマスターA「サンド」でウェザリングを追加して完成としました。フィギュアはオレンジ部を成型色活かし、ファレホの塗り分けで塗装しました。

BANDAI SPIRITS ノンスケール プラスチックキット“ハイグレード”

ATM-09-ST スコープドッグ

製作・文/清水圭

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Ⓒサンライズ

清水圭(シミズケイ)

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