MG「ジム・スナイパーⅡ(ホワイト・ディンゴ隊仕様)」を細部のディテールアップと可動域を拡大で完成度底上げ!
2024.02.08RGM-79SP GM SNIPER II(WHITE DINGO TEAM use)
「RGM-79SP ジム・スナイパーⅡ」のバリエーションモデルとして発売されたMG「RGM-79SP ジム・スナイパーⅡ(ホワイト・ディンゴ隊仕様)」。『機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…』初出のホワイト・ディンゴ隊仕様を再現したもので、そのヒロイックなカラーリングも相俟って、人気の高い機体である。MGキットはその特徴となる頭部の増加バルカン・ポッドやミドル・シールドなどの専用武装を新規パーツとして再現。豊富な武装が付属するのも熱心なファンも納得、といえよう。
作例では細部のディテールアップで完成度を底上げしつつ、腰部フレームのアレンジで狙撃姿勢をより自然にする工作は、よりこだわって製作する際の確かな参考となることだろう。(月刊ホビージャパン2017年5月号掲載)
頭部
左側頭部のロッドアンテナだけ少々細めに作り替え。キットパーツの下方の段差でカットして、上部のみプラ棒を細く削りだしたものにし、長さも幾分長めにしています。
股関節
動きの制約の元は左右つながりの股間軸だと考えて、さらなる可動を求めていろいろ探したところ、MGエクシアの股関節パーツが左右独立タイプだったので、こちらのパーツの一部を使い、キットのパーツをくりぬく感じでカットして、ほぼ無理やりに合体させました。利点はジムキットの股間軸がそのまま使えること、プラがやわらかいことです。
エクシアの内部の回転パーツの可動域は、ほぼ丸い部分なので、まずはそちらを切り出して、ほんの少し出てしまう回転パーツとの干渉度合いを考慮しながらジム側のパーツをカットし、あとは左右の高さや位置がずれないように注意しながら、瞬間接着剤で無理やりに接着、隙間はパテ等で埋めて整えます。ジム脚の股間軸は、すべて入るわけでは無く、1mm程度残りますので、そのぶんプラでシムを作りはめています。この工作により左右の股間軸が独立可動するので、立ちヒザポーズもよりきれいに決まるようになります。
脚部
足首の可動域拡大のため、フレームの足首の返しロックをカットして固定しないようにし、スライド用にミゾを彫り左右を金属線でつないで、上下に少し(2mm程度)可動できるようにしています。斜めにも動くので、これで、可動域が広がり、足首カバーとの干渉があっても、さらに足を大きく開けます。それに伴って、足首のパネルの隙間をシリンダーがあたらない範囲で、プラ板で塞いでいます。
その他
全体的にエッジをシャープにするために削り込んでいます。そのためにジャマなモールドや、あいまいなモールドは思い切って削るなりして、他パーツに変えるほうが楽なこともありますよ。
ウェポン類
いろいろなMGモデルから多彩なウェポンを持ってきているので豪華です。ロングレンジ・ビーム・ライフルは、塗装を考えて、グリップは後ハメにします。とはいってもただあとで差すだけですが。塗装後、右側面にパーツI15(WD)をつけたほうがよいでしょう。そのままだと、穴が開いたままになります。
ロケット・ランチャーはグリップの合わせをチェック。隙間やピン跡はパテ埋め。マシンガンは銃身の放熱穴を開口。サイトらしき三角の裏を埋めています。ストックのカーブに切れ目があるので、プラ板を差し込み接着、整形します。シールドのバイポッドはそのままでも良い雰囲気で、悩みましたが、一応上部はパテ埋めし、アーム部はプラ板を貼りました。
塗装
白メインで単調になりがちなので、かるくグラデーションと汚しをかけています。各インテークやバーニア等には派手な色は使わず、シックに仕上げました。
ホワイト=スーパーホワイト+MSホワイト(少量)
ブルー=MSブルーZ系+パープルヴァイオレット(ガイアカラー)+ブラック(少量)
グレー=MSグレージオン系+白
武器類もグレー系でまとめましたが、なんとなくマシンガンのみガンメタ仕様です。エナメル塗料でスミ入れ、軽く剥がれや擦れを書き込み、最後にフラットクリアーを吹いて完成です。
BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット “マスターグレード”
RGM-79SP ジム・スナイパーII(ホワイト・ディンゴ隊仕様)
製作・文/渡辺圭介
ホビージャパンエクストラ vol.32
1,540円(税込)
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