HOME記事ガンダムMG「ジム・スナイパーⅡ(ホワイト・ディンゴ隊仕様)」を細部のディテールアップと可動域を拡大で完成度底上げ!

MG「ジム・スナイパーⅡ(ホワイト・ディンゴ隊仕様)」を細部のディテールアップと可動域を拡大で完成度底上げ!

2024.02.08

ジム・スナイパーI(I ホワイト・ディンゴ隊仕様)【 BANDAI SPIRITS 1/100】 ホビージャパンエクストラ vol.32(1月31日発売)

RGM-79SP GM SNIPER II(WHITE DINGO TEAM use)

ジムのメイン画像

 「RGM-79SP ジム・スナイパーⅡ」のバリエーションモデルとして発売されたMG「RGM-79SP ジム・スナイパーⅡ(ホワイト・ディンゴ隊仕様)」。『機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…』初出のホワイト・ディンゴ隊仕様を再現したもので、そのヒロイックなカラーリングも相俟って、人気の高い機体である。MGキットはその特徴となる頭部の増加バルカン・ポッドやミドル・シールドなどの専用武装を新規パーツとして再現。豊富な武装が付属するのも熱心なファンも納得、といえよう。

 作例では細部のディテールアップで完成度を底上げしつつ、腰部フレームのアレンジで狙撃姿勢をより自然にする工作は、よりこだわって製作する際の確かな参考となることだろう。(月刊ホビージャパン2017年5月号掲載)


ジムの正面全体画像
バイザーをあげているジムのバストアップ画像
バイザーを下ろしているジムのバストアップ画像
ジムのバイザー開閉の比較画像 その1
ジムのバイザー開閉の比較画像 その2

▲ 頭部は新規パーツとなる増加バルカン・ポッドの一部に肉抜き穴が存在するので丁寧に整形。砲口も一段深く彫り直すといいだろう。作例ではこれに加えて左側頭部のロッドアンテナを延長し、視覚的イメージを強調したものとなっている。頭部バイザーの開閉機構はキットのままである

ジムの右腕の画像
▲ 腕部は前腕のモールドをいったん削り落とし、整形後に市販のリベットでディテールを再生。ハンドパーツはエモーションマニピュレーターSPが使用されているが、このパーティングラインを丁寧に整形し、プライマー処理してから塗装している
ジムの足元の画像
▲ 脚部は足首関節の機構を調整して上下に2mm程度可動できるようにすることで可動域を広げ、接地性を向上。足首カバーのシリンダーがあたらないところはプラ板で塞ぎ、エッジをしっかり出している
ジムの背面全体画像
ジムのランドセルの加工比較画像
ジムのランドセルを製作している過程の画像

▲ ランドセル上部のダクトモールドはキットでは浅い凹モールドとなっているため、いったんくりぬいてから裏側から市販パーツを加工したディテールを組み込んで設定通りの形状としている

製作途中のジムと素組みのジムの比較 正面画像
▲ 製作途中状態とキット素組み(左)との比較。股関節の機構の変更や細部のディテールアップを行っているものの、基本形状に関してはキットの仕様を尊重して製作している
製作途中のジムと素組みのジムの比較 背面画像
ジムのアクションポーズ画像 その1
ジムの装備パーツの画像 その1
ジムの装備パーツの画像 その2
ジムのアクションポーズ画像 その3
ジムのアクションポーズ画像 その4
▲ 各部の改修、とくに股関節と足首関節周りの干渉部のクリアランスを広くとったことにより、大型兵装の射撃ポーズもより自然に決まるようになった

頭部
 左側頭部のロッドアンテナだけ少々細めに作り替え。キットパーツの下方の段差でカットして、上部のみプラ棒を細く削りだしたものにし、長さも幾分長めにしています。

股関節
 動きの制約の元は左右つながりの股間軸だと考えて、さらなる可動を求めていろいろ探したところ、MGエクシアの股関節パーツが左右独立タイプだったので、こちらのパーツの一部を使い、キットのパーツをくりぬく感じでカットして、ほぼ無理やりに合体させました。利点はジムキットの股間軸がそのまま使えること、プラがやわらかいことです。

エクシアの内部の回転パーツの可動域は、ほぼ丸い部分なので、まずはそちらを切り出して、ほんの少し出てしまう回転パーツとの干渉度合いを考慮しながらジム側のパーツをカットし、あとは左右の高さや位置がずれないように注意しながら、瞬間接着剤で無理やりに接着、隙間はパテ等で埋めて整えます。ジム脚の股間軸は、すべて入るわけでは無く、1mm程度残りますので、そのぶんプラでシムを作りはめています。この工作により左右の股間軸が独立可動するので、立ちヒザポーズもよりきれいに決まるようになります。

脚部
 足首の可動域拡大のため、フレームの足首の返しロックをカットして固定しないようにし、スライド用にミゾを彫り左右を金属線でつないで、上下に少し(2mm程度)可動できるようにしています。斜めにも動くので、これで、可動域が広がり、足首カバーとの干渉があっても、さらに足を大きく開けます。それに伴って、足首のパネルの隙間をシリンダーがあたらない範囲で、プラ板で塞いでいます。

その他
 全体的にエッジをシャープにするために削り込んでいます。そのためにジャマなモールドや、あいまいなモールドは思い切って削るなりして、他パーツに変えるほうが楽なこともありますよ。

ウェポン類
 いろいろなMGモデルから多彩なウェポンを持ってきているので豪華です。ロングレンジ・ビーム・ライフルは、塗装を考えて、グリップは後ハメにします。とはいってもただあとで差すだけですが。塗装後、右側面にパーツI15(WD)をつけたほうがよいでしょう。そのままだと、穴が開いたままになります。

ロケット・ランチャーはグリップの合わせをチェック。隙間やピン跡はパテ埋め。マシンガンは銃身の放熱穴を開口。サイトらしき三角の裏を埋めています。ストックのカーブに切れ目があるので、プラ板を差し込み接着、整形します。シールドのバイポッドはそのままでも良い雰囲気で、悩みましたが、一応上部はパテ埋めし、アーム部はプラ板を貼りました。

塗装
 白メインで単調になりがちなので、かるくグラデーションと汚しをかけています。各インテークやバーニア等には派手な色は使わず、シックに仕上げました。

ホワイト=スーパーホワイト+MSホワイト(少量)
ブルー=MSブルーZ系+パープルヴァイオレット(ガイアカラー)+ブラック(少量)
グレー=MSグレージオン系+白

武器類もグレー系でまとめましたが、なんとなくマシンガンのみガンメタ仕様です。エナメル塗料でスミ入れ、軽く剥がれや擦れを書き込み、最後にフラットクリアーを吹いて完成です。

ジムのアクションポーズ画像 その1

BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット “マスターグレード”

RGM-79SP ジム・スナイパーII(ホワイト・ディンゴ隊仕様)

製作・文/渡辺圭介

24年3月号の表紙画像

ホビージャパンエクストラ vol.32
1,540円(税込)

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特集テーマは「ゲームとガンプラ」。アニメとは別軸として展開するTVゲーム出身のガンダムを、登場作品とともに振り返ります。『THE BLUE DESTINY』『ギレンの野望』『コロニーの落ちた地で…』などなど、今でも語り継がれる名作たちの解説と、「ブルーディスティニー1号機」「ペイルライダー」といった機体の作例も収録。四半世紀にわたるガンダムゲームの歴史を紐解く一冊です。

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渡辺圭介

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