内部フレームをいかに美しく見せることができるか? クリアー外装の「L.E.D.ミラージュV3 軽装仕様(限定版)」を桜井信之が華やかに引き立てる! 透明度アップの秘訣も公開【ファイブスター物語】
2024.01.14L.E.D.ミラージュV3 軽装仕様(限定版)【ボークス 1/144】 月刊ホビージャパン2024年2月号(12月25日発売)
限定版のクリアー外装をさらに引き立たせる
GL/VS/VIP会員限定キットとしてリリースされた「L.E.D.ミラージュV3 軽装仕様(限定版)」。このキットは通常版では乳白色半透明で成型されていた外装パーツが、完全な透明成型となっている。ここではそんな透明成型パーツにおける整形のポイントと、さらに透明度を増す秘訣をHow to形式にて解説していく。
クリアー外装パーツの活かし方
(解説/桜井信之)
ボークスIMS・MHシリーズに新たに加わった1/144 L.E.D.ミラージュV3。今回、新たにクリアー外装版がGL/VS/VIP会員限定キットとして発売となったので製作しました。本キットは通常版では乳白色半透明で成型されていた外装パーツがクリアー樹脂成型に変更になっている以外は、基本的なパーツ構成や成型色は通常版と同じです。しかし今回使用したキットでは、腕のポリキャップにモールドが追加されていました。これはクリアー版のみの変更ではなく、今後通常版でもこの仕様で店頭に並ぶものと思われます。
さて、クリアー版キットというのは、インジェクションモデルにおいては特別仕様として発売されることが多いのですが、本キットは一般的なクリアー仕様のものとは大きく異なる部分が存在します。通常のインジェクションキットは、スケールモデルであれ、キャラクターモデルであれ、普通は内部までは再現されておらず、キャラクターキットであれば可動のためのポリキャップを固定するための構造で満たされています。
しかし造形村のキットはSWSシリーズのエアモデルから、L.E.D.ミラージュまで内部構造が再現されており、MHの特徴でもある特有のデザインを持つフレームが惜しげもなく再現されています。つまり“この内部フレームをいかに美しく見せることができるか?”が本キットを製作するにあたり必須といえるでしょう。加えて外装裏側の幾何学的なディテールも見せ場のひとつなので、ここも楽しまないともったいない。パーツ裏側も透明度が保持できるように磨いたのち、クリアー塗料を表・裏両面から塗布しています。
さらにL.E.D.ミラージュは各部にシルバーやゴールドのポイントカラーが散りばめられています。通常版でもスネや太モモ正面の赤い部分もクリアーレッドで成型されているため、この箇所と揃えるためにも透明成型されている部分は、これらの色もクリアーゴールド・クリアーシルバーで塗装してみました。不透明のフレーム部分は以前製作した通常版よりも派手めな色味で塗装、煌びやかなイメージに仕上げてみました。クリアーパーツを利用すれば、設定上の“半透明”の度合も調整することも可能ですし、全く異なるクリアーカラーで仕上げるのも楽しみ方のひとつだと思います。
このような特別仕様の商品の場合はリアリズムを追求した塗装を施すより、展示品としての華やかさや、縮尺模型として楽しむのが正解だと思いますので、皆さんも各々のイマジネーションに導かれるまま楽しんで仕上げてみてください。
ボークス 1/144スケール プラスチックキット “INJECTION ASSEMBLY MORTAR HEADD SERIES”
L.E.D.ミラージュV3 軽装仕様(限定版)
製作・文/桜井信之
L.E.D.ミラージュV3 軽装仕様(限定版)
●発売元/ボークス●7700円、発売中●1/144、約19.6cm●プラキット●原型/造形村F.S.S.プロジェクトチーム
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