HOME記事キャラクターモデル『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話登場の「III号突撃砲G型 」を山田卓司がタミヤ1/35キットで再現!

『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話登場の「III号突撃砲G型 」を山田卓司がタミヤ1/35キットで再現!

2023.11.30

III号突撃砲G型 継続高校【タミヤ 1/35】 月刊ホビージャパン2024年1月号(11月25日発売)

III号突撃砲G型 継続高校 イメージカット

『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話 4Dも上映中です!

ガールズ&パンツァー 最終章 4D ポスターイラスト

“こだわりがちなスナイパー”を1/35で再現!

 ファン待望の封切りを迎えた『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話。あんこうチームが謎の遠距離攻撃で撃破されるという衝撃の幕切れとなった第3話から約2年半、ファンは誰しも首を長くして待っていたことだろう。そのあんこうチームを仕留めたスナイパー、継続高校のIII号突撃砲G型をさっそく山田卓司が製作。カバさんチームのF型とは大きく異なるその姿を、タミヤの1/35キットで再現している。劇中仕様を追求して細部まで手を入れているので、ぜひとも製作の参考にしていただきたい。

III号突撃砲G型 正面
III号突撃砲G型 背面
III号突撃砲G型 側面
車輪アップ
▲作例は雪でほとんどわからないが、履帯は本来の逆向きに履いている。史実でもこのような戦車はたびたび見られたようだ
側面 丸太の増加装甲 製作途中
側面 丸太の増加装甲 完成状態

▲フィンランド軍のIII突を特徴付ける丸太の増加装甲。継続仕様では白樺の木を積んでおり、断面も折ったような形状。キットの丸太を加工して再現している。また固定具もキットの縄状から金属パーツでバンド状に作り替えた

防盾 製作途中
防盾 完成状態

▲もっともポイントとなるであろう防盾。鋳造製のザウコフ型で、さらに実在のものとは形状が若干異なる。他キットから流用したパーツをエポパテで加工して再現した

キューポラ周りの照準器 パーツ
▲キューポラ周りの照準器は極細のプラパイプでフードを追加
上側誘導輪 側面アップ 製作途中
上側誘導輪 側面アップ 完成状態

▲上側誘導輪はパンツァーアートのIII号突撃砲全鋼製リターンローラーBに交換。起動輪も製作途中写真中ではキットのままだが、モデルカステンのIII号戦車/突撃砲用初期/後期スプロケット&デフセットのパーツに置き換えている。履帯はデフモデルのドイツIII/IV号戦車用40cm初期型可動履帯セットを使用

完成状態
▲夏の大会では大きな活躍ができないまま敗退したという砲手のヨウコ。あんこうチーム、そして指揮を引き継いだカメさんチームを一撃で仕留め、大洗女子学園に戦力的にも精神的にもダメージを与えた。停止射撃の精度が高い反面、行進間射撃が苦手という弱点も
工作をひととおり終えた状態 正面
工作をひととおり終えた状態 背面

▲工作をひととおり終えた状態(細かな装備品は未装着、起動輪のみこのあとモデルカステンパーツに交換)。大掛かりな改造を要す箇所はなく、防盾とキューポラの跳弾板、足周りさえ押さえればかなり劇中に寄せることができる

牽引ロープ部分 アップ
グリル部のエッチングパーツ アップ
フェンダー後端アップ

▲牽引ロープは鉛線で再現し留め具の位置も変更。グリル部のエッチングパーツはタミヤ純正品。フェンダー後端は他キットから移植して長いタイプを再現した

跳弾板
▲キューポラの付け根を覆うように追加されている跳弾板はエポパテを盛り付けて再現。G型の後期型キットから流用するのも手だ
モーリンのスノーパウダーと木工ボンドで積雪を表現
▲モーリンのスノーパウダーと木工ボンドで積雪を表現。フィンランド軍モチーフの継続車にはやはり雪がよく似合う

『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話、面白かったですね。ここまで来ても新車輌がたくさん登場、私もアレとかコレとかガンガン作っていきますのでよろしくお願いします。まずは「白い魔女」ことヨウコが搭乗するIII号突撃砲G型です。今回はタミヤ1/35 III号突撃砲G型 “フィンランド軍”を使用しましたが、劇中の車輌はG型でも鋳造防盾、跳弾板、鋼製上部転輪を備えた後期型が基になっているので、後期型のキットに車体後部の備品箱と側面の丸太を追加するほうが簡単かもしれません。

 以下、相違点。
•防盾が溶接式から鋳造製の「ザウコフ」型に。
•車長用キューポラ基部に保護用跳弾板追加。
•起動輪ホイールカバーは外した状態。上部支持転輪が全鋼製に変更。履帯の向きが逆。
•側面の丸太が白樺に。
•前照灯の場所が少し後ろに。上面のカバー前端が車体前端と同じ位置。
•牽引ロープ固定具の位置変更。
•側面の丸太を止めているバンドの位置が少し違う。
•フェンダー後部の折れ曲がった所が延長。
•照準器、砲隊鏡のレンズ部にフードが付く。
•車載装備品はワイヤーカッター、クランク、ジャッキ台、消火器、クリーニングロッドのみ。消火器はサイズが小さい。
•機関室の上面板と側面板の溶接が組み継ぎ。
•車体後部上面の備品箱前部にアングル材が付く。備品箱前部底面が車体とぴったりで隙間なし(今回再現できず)。備品箱後部の留め金が少し大きい。
•マズルブレーキが後期型(中央部が円形リングになっている)。
•フェンダー支持架がF/8型まで使われていた棒状の物になっている。

 防盾は形状が実物と違うのでキットを流用しつつエポパテで新造しました。車長用キューポラに付く跳弾板もエポパテで自作しています。起動輪、履帯、上部支持転輪はそれぞれ市販パーツに変更。丸太はキットパーツを削って表面をのっぺりさせ、切り口形状とサイズが微妙に違うのでエポパテで造形。丸太のベルトはステンレステープに変更しました。
 前照灯基部のモールドを削って、細切りプラ板で折れ曲がった部分を追加してから接着位置を調節しました。牽引ロープは表面ディテールがなく末端部が小さいので鉛線で自作。固定具はプラ板です。フェンダー後部は別キットから切り出して延長部分を移植しました(滑り止めの彫刻が違ってしまったのはご容赦ください)。マズルブレーキは真ん中のリング部分で一度切断し、プラ板を丸く切り抜いたリングに替えて再接着。車体後部の備品箱底面前部は車体との隙間がないのが正しいのですが、今回は間に合いませんでした。
 雪の表現はモーリンの「新雪」を木工用ボンドを水溶きしたものと混ぜてペースト状にしたものを使いました。

タミヤ 1/35スケール プラスチックキット III号突撃砲G型“フィンランド軍”使用

III号突撃砲G型 継続高校

製作・文/山田卓司

© GIRLS und PANZER Finale Projekt

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山田卓司(ヤマダタクジ)

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