『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話登場の「III号突撃砲G型 」を山田卓司がタミヤ1/35キットで再現!
2023.11.30『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話 4Dも上映中です!
“こだわりがちなスナイパー”を1/35で再現!
ファン待望の封切りを迎えた『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話。あんこうチームが謎の遠距離攻撃で撃破されるという衝撃の幕切れとなった第3話から約2年半、ファンは誰しも首を長くして待っていたことだろう。そのあんこうチームを仕留めたスナイパー、継続高校のIII号突撃砲G型をさっそく山田卓司が製作。カバさんチームのF型とは大きく異なるその姿を、タミヤの1/35キットで再現している。劇中仕様を追求して細部まで手を入れているので、ぜひとも製作の参考にしていただきたい。
『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話、面白かったですね。ここまで来ても新車輌がたくさん登場、私もアレとかコレとかガンガン作っていきますのでよろしくお願いします。まずは「白い魔女」ことヨウコが搭乗するIII号突撃砲G型です。今回はタミヤ1/35 III号突撃砲G型 “フィンランド軍”を使用しましたが、劇中の車輌はG型でも鋳造防盾、跳弾板、鋼製上部転輪を備えた後期型が基になっているので、後期型のキットに車体後部の備品箱と側面の丸太を追加するほうが簡単かもしれません。
以下、相違点。
•防盾が溶接式から鋳造製の「ザウコフ」型に。
•車長用キューポラ基部に保護用跳弾板追加。
•起動輪ホイールカバーは外した状態。上部支持転輪が全鋼製に変更。履帯の向きが逆。
•側面の丸太が白樺に。
•前照灯の場所が少し後ろに。上面のカバー前端が車体前端と同じ位置。
•牽引ロープ固定具の位置変更。
•側面の丸太を止めているバンドの位置が少し違う。
•フェンダー後部の折れ曲がった所が延長。
•照準器、砲隊鏡のレンズ部にフードが付く。
•車載装備品はワイヤーカッター、クランク、ジャッキ台、消火器、クリーニングロッドのみ。消火器はサイズが小さい。
•機関室の上面板と側面板の溶接が組み継ぎ。
•車体後部上面の備品箱前部にアングル材が付く。備品箱前部底面が車体とぴったりで隙間なし(今回再現できず)。備品箱後部の留め金が少し大きい。
•マズルブレーキが後期型(中央部が円形リングになっている)。
•フェンダー支持架がF/8型まで使われていた棒状の物になっている。
防盾は形状が実物と違うのでキットを流用しつつエポパテで新造しました。車長用キューポラに付く跳弾板もエポパテで自作しています。起動輪、履帯、上部支持転輪はそれぞれ市販パーツに変更。丸太はキットパーツを削って表面をのっぺりさせ、切り口形状とサイズが微妙に違うのでエポパテで造形。丸太のベルトはステンレステープに変更しました。
前照灯基部のモールドを削って、細切りプラ板で折れ曲がった部分を追加してから接着位置を調節しました。牽引ロープは表面ディテールがなく末端部が小さいので鉛線で自作。固定具はプラ板です。フェンダー後部は別キットから切り出して延長部分を移植しました(滑り止めの彫刻が違ってしまったのはご容赦ください)。マズルブレーキは真ん中のリング部分で一度切断し、プラ板を丸く切り抜いたリングに替えて再接着。車体後部の備品箱底面前部は車体との隙間がないのが正しいのですが、今回は間に合いませんでした。
雪の表現はモーリンの「新雪」を木工用ボンドを水溶きしたものと混ぜてペースト状にしたものを使いました。
タミヤ 1/35スケール プラスチックキット III号突撃砲G型“フィンランド軍”使用
III号突撃砲G型 継続高校
製作・文/山田卓司
© GIRLS und PANZER Finale Projekt
山田卓司(ヤマダタクジ)
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