ドライブラシのちょい足しで雰囲気アップ!トミーテックのコンビナートを「戦禍」イメージにふさわしい姿に!!【水性塗料ペインティングLAB.】
2023.11.20水性塗料ペインティングLAB. 月刊ホビージャパン2023年12月号(10月25日発売)
戦禍のコンビナートA(ガスホルダー)
塗装済みキットにちょい足しレシピ
製作・文/むっちょ
安全、安心、環境にも優しくて高性能だけどまだまだ認知度が低く使っている人も少ない「水性塗料」の可能性をお届けするコーナー。水性塗料に熟知した“水性アクリルボーイ”むっちょがさまざまなジャンルのキットを水性塗料で仕上げます。
今回は塗装済みキットへの塗り足しで、雰囲気アップのお手軽テクニックをやっていきます。キットはディオラマ用として発売されているトミーテックのジオコレコンバットから、戦禍のコンビナートA(ガスホルダー)。広い面での大胆な追加塗装から、細かなディテールの味付けとしてもピッタリな形状です。また水性塗料は下地を侵さずに塗装できるので塗装済みのプラへの追加塗装に最適です。ここでは後付けで汚し塗装を加え「戦禍」のイメージにふさわしい姿にしてみます。
今回使用している塗料
●ファレホカラー
チョコレート・ブラウン
ゴールデン・オリーブ
ダークラスト・ウォッシュ(メカカラー)
●シタデルカラー
コルヴス・ブラック
インキュビ・ダークネス、アドミニストラタム・グレイ
アストログラナイト・デブリス(テクニカル)
ナルンオイル(シェイド)
■球形タンク・球形ガスホルダー
「コンビナート」という名前を聞いてぼんやりと頭に浮かぶシルエットは、まさしくこのガスホルダーだと思います。都市ガスや液体窒素等を貯蔵するための球体で、このキットは1/144スケール。非常に巨大なものだってことがわかるはずです。そんなものに迫る火の手……。戦禍のコンビナートということはつまりそう、めちゃくちゃ緊迫した状況だってことですね。
■まずはざっくり汚していく
普段見たことのあるガスタンクや、検索して出てくる画像のガスホルダーはだいたいピッカピカ。整備が行き届いているものです。わかりやすく錆だらけだったとしたらちょっと怖いですね。ですがこれは「戦禍のコンビナートA」。危険地帯にあり、汚れていてもいいはずなので、キットにあらかじめペイントされているモスグリーンをいい感じに残しつつ、ファレホカラーとドライブラシを使って汚してみました。
完成!
■間違えてもやり直しがきく
正直、自分のイメージだけを信じてざっくりと汚したら、「これはいったいなんなんだ?」という姿になってしまったので、ファレホのエアブラシクリーナーを使って「なんか違ったかな」という箇所の塗料を思い切って落としてみました。塗装済みのキットであっても、アルコール系シンナーであれば塗装箇所を落としてしまうことはないので、かなり大胆なトライアンドエラーができます。
戦禍のコンビナートA(ガスホルダー)
●発売元/トミーテック●3080円、発売中●1/144、約11cm●プラキット
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むっちょ
“水性アクリルボーイ”。月刊ホビージャパンおよびMOOKでキャラクターキットの水性塗料仕上げを披露するなどペイント技術が高いが、模型製作についてはまだまだ勉強中の身。