「PLAMAXライディーン」カラーモジュレーション塗装と神面岩のディオラマでキットを更に楽しむ
2023.11.24ライディーン【マックスファクトリー】 月刊ホビージャパン2023年12月号(10月25日発売)
神面岩のベースをつくり、固定ポーズキットの楽しみを広げる
月刊ホビージャパン1992年3月号から18年にわたり掲載された、速水仁司氏の人気連載企画「スーパー3D SHOW」。そのSTAGE:48『勇者ライディーン』より、ライディーンが速水造形そのままにマックスファクトリーPLAMAXシリーズでプラキット化。2023年10月発売となる今回は、月刊ホビージャパンと所縁の深いこのキットを情景王・山田卓司が料理。カラーモジュレーション塗装に加え、神面岩を発砲スチロールでスクラッチ。ディオラマ仕立てで、固定ポージングキットにさらに彩りを加えている。
今回は勇者ライディーン。このPLAMAXライディーンは月刊ホビージャパンの人気連載企画「速水仁司のスーパー3D SHOW」第48回目の作品そのものを元に、デジタル処理して開発されたプラキットなのです。とにかくポージングがカッコイイ。個人の作った造形がそのままプラキットになる、凄い時代になったものです。
キットは組み立てやすく、塗装の手間も考えられたパーツ分割も素晴らしく、大変良く出来たものに仕上がっていますので、ユーザーはどのように料理するのか? いろいろとプランを考えるのも楽しいところです。私はライディーンならばということで神面岩を配し、ライディーン本体は筆塗りによるカラーモジュレーション塗装で仕上げてみました。すべてを組み立ててから塗装するとマスキングが大変なので、部分的に塗装しながら組み立て、色ごとにパーツ状態で塗装仕上げします。
まず下地塗装をラッカー系のMr.カラーで行います。この時ホワイトとブラックのサーフェイサーで上方から光が当たったようにグラデーション塗装。その後に本体のトリコロールを薄くスプレー塗装しています。その上からアクリルガッシュを筆塗り塗装していきました。ガッシュは水性アクリル塗料の溶剤で溶くと塗りやすくなります。グラデーションは少しずつ色を変えて点描のように筆で叩く要領で塗っていきます。はみ出したり余分なところはマジックリンなどの台所用洗剤を付けたウェスで拭き取るときれいになります。ある程度塗装したらMr.カラーのツヤ消しクリアーをスプレーして保護。何度か仮組みしながら見直して、納得のいくまで仕上げていきました。
神面岩はスチロールカッターや電熱コテを使って発泡スチロールで外形を作り、彫刻しづらい細かい部分は石粉粘土を盛り付けて仕上げました。最終的には左右に分かれた状態なのですが、作りながら合わせてみて、閉じた状態でもおかしくないように造形しています。地面はスタイロフォームから切り出し、背景部分はバランスを考えで少し高くしてみました。地表はタミヤのテクスチャーペイントで仕上げました。別の作品を作った時に残った壁塗り補修材の欠片や赤玉土を撒いて変化を付けています。物理的には巨大な神面岩がスライドしたら地面には跡が残ったり、土や岩など盛りあがったりするはずなのですが、70年代アニメらしさを考えて、それなりの表現に留めています。テクスチャーペイントは塗っただけではなく、GSIクレオスのウェザリングペーストを薄めてウォッシングしたり、ガッシュでドライブラシして仕上げました。
マックスファクトリー ノンスケール プラスチックキット “PLAMAX”
ライディーン
ディオラマ製作・文/山田卓司
PLAMAX ライディーン
●発売元/マックスファクトリー、販売元/グッドスマイルカンパニー●5280円、10月予定●約17cm●プラキット
ⓒ東北新社
山田卓司(ヤマダタクジ)
月刊ホビージャパンを代表するレジェンド。キャラクターからAFVまでさまざまなジャンルを手掛ける情景王。