HOME記事ガンダムMGSD第2弾「ガンダム・バルバトス」を緻密な塗り分けとエッジ処理でさらにシャープにカッコよく!

MGSD第2弾「ガンダム・バルバトス」を緻密な塗り分けとエッジ処理でさらにシャープにカッコよく!

2023.11.21

ASW-G-08 ガンダム・バルバトス【BANDAI SPIRITS】 月刊ホビージャパン2023年12月号(10月25日発売)

ガンダム・バルバトス イメージカット

ハイエンド×デフォルメの新ブランド「MGSD」
第2弾のガンダム・バルバトスをレビュー!

 SDガンダムのボディにマスターグレードの最新技術を集約することで、デフォルメ体型ながら抜群のカッコよさを実現している新ブランド「MGSD」。第1弾のフリーダムガンダムの驚異的な完成度も記憶に新しいが、第2弾のガンダム・バルバトスもシリンダー可動やガンダム・フレームの再現といった新要素を加えるなどの長足の進歩を遂げている。作例はフレームや装甲ディテールを細かく塗り分け、ディテールの解像度をさらに上げていく方針で仕上げている。

MGSD ガンダムバルバトス パッケージイラスト

MGSD ガンダムバルバトス

●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●4290円、発売中●約13cm●プラキット

ガンダムバルバトス 正面
▲バルバトス本体はウェザリングはせず清潔に仕上げ、逆にメイスはドライブラシやスタンピングを施して使用感を出している
ガンダムバルバトス 背面
▲バックパックには太刀や300mm滑腔砲、メイスを懸架可能。太刀とメイスはジョイントパーツを介して接続する
頭部アップ
ディテールアップしたツインアイパーツ

▲ツインアイ内部のディテールはドリルで開口し、ICピンやメタルボールでディテールアップ。頬当ての先端は内側を削り込みシャープ化している

ヒジ関節 アップ
ヒザ関節 アップ

▲ヒジ関節は設定どおりのシリンダー伸縮を再現。加えて、ヒザ関節にも曲げるとフレームが露出するギミックも盛り込むなど、可動と精密感を高次元で両立


バルバトスは小さいボディにギミックマシマシ!

 MGSD版のガンダム・バルバトスは、特徴的な「ガンダム・フレーム」を入念に再現。腰やヒジのシリンダー連動ギミックも実際に伸縮可能なほか、滑腔砲やメイスの刃の展開ギミックなど、随所にMGのノウハウを凝縮。ファン納得のクオリティに仕上がっている。

肩アーマー 加工前後の比較
▲肩アーマーの黄色い部分も段差の部分を彫り込んで立体感を強調
素組み
内部フレーム

素組みとの比較
▲素組み(写真左)と並べて。アンテナのシャープ化など定番工作を施しているが、スタイルには極力手を入れていない。細かい塗り分けを足したり、別売のデカールを惜しみなく投入したりすることで、解像度を底上げする方針で製作した
胸部 加工前
胸部 加工後

▲素組みと作例の胸部を比較。フレームや関節部を数色の金属色で細かく塗り分けると精密感がさらに向上する。胸の黄色いダクト部もフィンを薄く削り込み、フィン同士の段差を彫り込むとさらにシャープになる

ポージング画像1
▲300mm滑腔砲は背部に折り畳まれた状態から差し替え無しで展開可能。SDサイズとはいえ本体を超える大きさで迫力充分
滑腔砲保持用のアームをバックパックから展開
▲滑腔砲保持用のアームをバックパックから展開したところ。ここのシリンダーもスーパーカッパーなど複数の金属色で塗り分けた
300mm滑腔砲
▲300mm滑腔砲の折り畳み可動基部と砲身の後端、内部奥のそれぞれにネオジム磁石を仕込み、位置決め兼塗膜剥がれ対策を施している
ポージング画像2
▲メイスは非常に大型、かつ両手は可動指タイプなのだが、MGキットよろしく武器とハンドにそれぞれ固定用のダボがあるので、しっかりと保持できる
メイス 展開前と後の比較
▲付属のメイスは柄の部分を押し込むと、4枚の刃と先端のニードルが連動して展開するギミックを内蔵
ニードル アップ
▲ニードル先端は中央に真鍮線を埋め込み、瞬間接着剤で段差を無くしつつヤスリで削り込むことでシャープに整形した
ジョイントパーツ1
ジョイントパーツ2

▲バックパックの武装ジョイントパーツは肉抜き穴をプラ板で埋めた。メイス用、太刀用に調整したジョイントパーツ

スジ彫り、エッチングパーツを埋め込み
▲胸部の青いパーツE8にスジ彫りや板状のエッチングパーツを埋め込んでディテールアップ
肩アーマー アップ
▲肩アーマーの装甲が浮き上がるように展開する、本キットのオリジナルギミック
胸部ダクト アップ
▲胸部ダクトの段差の彫り込みと、青いパーツE8下端の肉抜きプラ板で塞いでいるところ
側頭部外装パーツ先端のエッジ アップ
▲側頭部外装パーツ先端のエッジを削り込みでシャープ化。トサカ、側頭部の円形モールドはメタルボールやエッチングパーツでディテール追加
腰裏アップ
足元 アップ

▲腰裏やふくらはぎ後部のパイプモールドも金属色で塗り分けてアクセントとした

ポージング画像3
▲太刀の刀身もヤスリで削り込み、刃の部分をシャープ化

 MGSDシリーズ第2弾はガンダム・バルバトス。MGSDはその名の通りデフォルメフォルムにMGの技術を集約したハイエンドブランドで、可動域やギミック、ディテールはMGゆずり。肩関節の引き出し軸や首の4重関節など前作のフリーダムに増して進化を遂げており、肩アーマーやメイスの展開ギミックも面白く、ガシガシ遊べる組み立て式可動フィギュアといっても過言ではない素晴らしい出来です。
 今回はデザインのカッコ良さを120%出し切る! をテーマに、よりパーツがシャープになるよう各エッジを処理しつつ、スジ彫りやデカールでディテールの情報量をさらに高めています。特に顔周りと胴体周りをシャープにすると効果的なので、そこに注力しています。

■塗装
 フレームを細かく塗り分けることで密度感を高めています。青と赤は、ガイアノーツさんから発売予定の私が携わっているオリジナルブランド「RAYVE」カラーより、「コバルトマリンブルー」「ブラッディレッド」を先行で使用しております。
白=1番ホワイト+MSホワイト+グレーバイオレット+プレミアムガラスパール
青=RAYVE コバルトマリンブルー
赤=RAYVE ブラッディレッド
黄=RLM04 イエロー+エヴァイエロー+1番ホワイト+GXクリアゴールド
黒=2番ブラック+40番ジャーマングレー+フレームメタリック[1]+RAYVE コバルトマリンブルー
ピンク=ルビーレッド→蛍光ピンク(G)
フレーム1=フレームメタリック[1]+リアルフィールカラー グラファイトブラック+RAYVE ブラッディレッド+6番グリーン+スーパーゴールド2+スーパーカッパー
フレーム2=スーパーカッパー
フレーム3=スーパーゴールド2
フレーム4=フレームメタリック[1]
フレーム5=フレームメタリック[2]
フレーム6=メカサフ ヘヴィ
シルバー=スーパーファインシルバー2
武器1=スーパーアイアン2+2番ブラック+メカサフ スーパーヘヴィ+フレームメタリック[1]
武器2=武器1+艦底色
 可動、プロポーション、遊びごたえ、すべてにおいて本当に出来が良いので、SD好きとしても大満足なキットとなっています。掛け値なしにオススメです。

BANDAI SPIRITS ノンスケール プラスチックキット “MGSD”ガンダムバルバトス 使用

ASW-G-08 ガンダム・バルバトス

製作・文/朱凰@カワグチ

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ⓒ創通・サンライズ

朱凰@カワグチ(スオウ@カワグチ)

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