新型ランボルギーニ「レヴエルト」をフルスクラッチで製作!!
2023.11.08新時代のランボルギーニを早くも立体化!!
ホビージャパンでもっともランボルギーニを愛する男、竹内陽亮が再びランボルギーニの最新モデルを立体化! お題はアヴェンタドールの後継として2023年4月に発表されたばかりの次世代モデル、レヴエルト。1000馬力を超えるパワーを誇りながら持続可能性にも配慮したランボルギーニ初のハイブリッドスーパーカーである。今回はそんなレヴエルトの個性的なスタイリングを竹内氏の造形でじっくりお楽しみいただきたい。
■REVUELTO
約12年ぶりにランボルギーニが、アヴェンタドールに継ぐ新型車を発表しました。デザイン面においてはカウンタックから脈々と続く流れを継承しておりますが、とても革新的な改革も見受けられます。アヴェンタドールには色濃く残っていた「カウンタック」の匂いが、かなり払拭された印象ですね。そして、自動車メーカーである限り、昨今の世界的なEV化の流れは無視出来ず、新型車「レヴエルト」はハイブリッド車としてデビュー。しかしながら、本来「エコ」とは対局にある自動車メーカーゆえに、燃費等を考慮したハイブリッドとは限りません。新開発された6.5リッターV12自然吸気エンジンは歴代最高のパフォーマンスを誇り、さらに3基の電気モーターを追加する全く新しいシステムとなっています。走行時はさまざまなモードがあり、EVのみでの走行も可能ですが、すべての駆動系を活用する「コルサモード」では最大出力1015hpを引き出すと言います。そして「PHEV」ならぬ「HPEV」とはHigh Performance Electric Vehicleという意味で、果たして本当に「エコ」なのか、そうでないのか、いささか疑問にも感じますが、さすがランボルギーニといった印象ですね。
■ボディの製作
ランボルギーニの新型車を、いち早くスクラッチビルドで製作するのですが、ネット上で確認出来る発表時の画像や動画を元に製作を始めます。そして、何もない状態から始めるよりは、足掛かりになればということで、青島製「アヴェンタドール」をベースとして用意。大部分を作り変えることにはなりますが、ホイールベースや車高、車幅等を目安として活用します。カーモデルをスクラッチビルドにて製作する場合は、より重要なラインから決定していく必要があり、多くの場合、前方から後方まで繋がるショルダーラインがそれに当たります。なので、まずはそれらのラインに該当する面から構築を進め、徐々に拡大する方向で製作を進めます。主にプラ板やポリパテを使用して製作します。そして多面体の立体物を再現する場合は、左右対称を歪みがないか、その都度確認することが大事ですね。水平な場所に置いて、実車目線で何度も確認し、歪みがあれば修正する作業の連続となります。近年のランボルギーニ車は細やかなディテールが多く、情報量も格段に増えているので、それぞれの面を確認しながら構築していく作業は想像以上にシビアなものであります。フロントガラスとその周辺を流用しましたが、それ以外は全面的に作り変えることとなりました。
■その他の製作
内装に関しては、キットパーツを加工して製作しました。メーターパネルやセンターコンソール、シート等を形状変更しています。このあたりは、より再現性が高いであろう、キットの発売に期待ですね。ホイールはスポークをひとつ製作し、複製して並べることで調整しています。後部ディフューザーや両サイドのエアロパーツもプラ板で製作し、しっかり固定出来るように調整しておきます。
■塗装
スクラッチビルドで製作したボディは、さまざまな素材が混合されているので、下地状態が均一ではなく、塗装にも注意が必要です。まずはサーフェイサーで2回ほど念入りに修正し、さらにクリアー塗装を重ねることで、より平滑な下地状態となるように調整しておきます。ボディカラーは実車発表時のイメージカラーである赤みの強いオレンジを選択。発色の良いガイアカラーを使用して塗装します。#015ピュアオレンジをベースに#003ブライトレッドを少量加えることで、ボディカラーを調整しました。
スクラッチは私を育ててくれたランボルギーニに敬意を表する気持ちで、続けておりますが、本作例がキットの発売等に繋がれば本望でございます。
1/24スケール スクラッチビルド
ランボルギーニ・レヴエルト
製作・文/竹内陽亮
竹内陽亮(タケウチヨウスケ)
近年まれなほど、私的に忙しい夏が過ぎ去りました。ようやく休めそうです。おやすみパトラッシュ。