HOME記事ガンダムまさかのHGキット化を果たした「ホビー・ハイザック(A.O.Z RE-BOOT版)」の作例をお届け! 派手なカラーリングやキットの長所をが光る一作だ!!

まさかのHGキット化を果たした「ホビー・ハイザック(A.O.Z RE-BOOT版)」の作例をお届け! 派手なカラーリングやキットの長所をが光る一作だ!!

2023.10.22

ホビー・ハイザック(A.O.Z RE-BOOT版)【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2023年11月号(9月25日発売)

ホビー・ハイザック イメージカット

宇宙世紀ファン歓喜の初プラキット化
A.O.Z RE-BOOT版“民生用ハイザック”をレビュー!

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』で初登場したホビー・ハイザック。福岡のGUNDAM SIDE-F先行販売アイテムとして、『A.O.Z RE-BOOT ガンダム・インレ─くろうさぎのみた夢─』のメカデザイナー・藤岡建機氏のイラストを基に初のHGキット化を果たした。件のキットは完全新規設計となり、2000年発売のHGハイザックとはプロポーションから関節設計まですべてが長足の進化を遂げている。作例はキットの長所を伸ばす方針でオーソドックスに製作。民生機であることを示す派手なデモカラーを丁寧に塗り分けている。

ホビー・ハイザック 正面
▲ホビー・ハイザックは、用途廃止で払い下げられたハイザックの民生モデル。スポーツ競技向けの機体として武装を撤去、視認性を高めるための派手なカラーリングが施されているが、第二次ネオ・ジオン抗争時のネオ・ジオン軍が本機を要人警護に用いるケースも見られた
ホビー・ハイザック 背面1
頭部アップ
▲頭部は藤岡氏のイラストに則るかたちで小顔化されているものの、HGハイザックではシールの付け替えで再現されていたモノアイの可動ギミックを標準で盛り込んでいる。作例はモノアイディテールを削り落とし、ハイキューパーツのSPプレート2 3.5mm用を埋め込んで透明パーツ化した
塗装前の状態 正面、背面
▲塗装前の状態。プロポーション工作は後述の肩アーマーの接続位置を縮めた程度
腕部アップ
▲ヒジは多重関節構造になっており、写真のような曲げ方も可能。ヒジの側面部に市販パーツを埋め込んでディテールアップしている
脚部アップ 背面
▲ヒザを曲げると、ヒザ裏の外装の一部が関節に連動して沈み込む(写真の左足側)ことで可動と見た目を両立
バックパックアップ
▲バックパックのノズル状のスラスターは流用パーツに交換。左右スラスターノズルの角形スラスターにはウェーブのO・ボルトを埋め込んだ
ポージング画像1
▲HGハイザックの発売当時にはまだ存在しなかったアクションベース(別売)の3mm軸対応ジョイントが腰部に設けられているのも、地味に完全新規設計の恩恵を感じるポイント。平手はAUBE DIMENSION WORKSのADハンドを採用した
素組み 上半身
作例 上半身
加工前と後 肩部分
▲肩が少し大きめに感じたので、肩アーマーのボールジョイント軸を3mm短縮するかたちで肩幅を詰めている
ホビー・ハイザック 背面2
▲バックパック左右のスラスターノズルを下方に向けることもできる。靴の裏にまで抜かりなくディテールが彫刻されているのがうれしい
ポージング画像2
▲股関節もご覧のとおり広範囲に開くことが可能
素組みとの比較
▲素組み(写真左)と比較。非常にカラフルなカラーリングながら、成型色でその大部分を補完。ホビー・ハイザックの初のプラキット化にしていきなりの決定版! といえる高い完成度だ。右ショルダーアーマーの縞模様もシールで再現するなど抜かりはない
右ショルダーアーマー アップ
▲塗装仕上げの際は、右ショルダーアーマーの縞模様を丁寧に塗り分けたいところ。作例はキット付属の縞模様のシールを色ごとに切り抜き、それをマスキングの型紙にしてキレイに塗り分けた。またショルダーアーマーなど各部に存在する小さなメタリックレッドのディテールは、ラピーテープを細切りにしたもので再現している
脚部パーツ
足元アップ

▲かかとの角形スラスターを削り落としてウェーブのU・バーニア角に置き換え。また、スネ外側の4基のスラスターはそれぞれにウェーブのO・ボルトを埋め込んだ。下側のスラスターのすぐ上に存在する意味深なダボはプラ板で塞いでいる

ポージング画像3
▲もちろんキットに武器類は付属しないのだが、せっかくなのでHGハイザックからザク・マシンガン改を流用して持たせてみた。HGハイザックとの作り比べも楽しいだろう

■はじめに
 夢にも思わなかった突然のキット化! ホビー・ハイザックの登場です。HGハイザックの実質的なリニューアルですね。外装も関節もすべてが新規パーツとなっており、太めで無骨なスタイル。ヒジ、ヒザも二重関節で可動範囲は広く、『逆襲のシャア』で披露した仕草も再現できちゃいます。今回はプロポーションの変更はせずにディテールアップを中心に製作しています。

■製作
 頭部は、ダクトのフチの厚みをナイフでカンナがけして薄くします。ザク系キットの口ダクトのフチはカンナがけすると見映えがかなり違って見えるのでぜひお試しください。動力パイプはパーティングラインを丁寧に消してサーフェイサーを吹いてから塗装しましたが、塗膜の剥がれを心配するならば、ガイアカラーのマルチプライマーを吹いておくと良いかもしれません。
 腰アーマーの前後は裏側にディテールがないのでプラ板でそれらしくディテールを追加しています。左右腰アーマーの裏側は太モモが当たるので無加工のまま。
 両肩のショルダーアーマーはイラストよりも気持ち大きめに感じたので、ボールジョイント基部を3mm短縮して胴体に近づけています。左のショルダーアーマーの赤い部分にはウェーブのO・ボルトを仕込んでディテールアップしました。
 脚部もディテール工作中心です。スネの外側に4つあるスラスターはウェーブのO・ボルトを埋め込み、内側にある長方形のスラスターにはスリット入りプラ板にてディテールを追加。後ろ側のスラスターは削り落としてウェーブのU・バーニア【角】に置き換えています。

■塗装
青=サイバーフォーミュラカラー コバルトブルー+ホワイト少量
白=コールドホワイト
黄=ビビッドオレンジ
赤=モンザレッド
関節=ニュートラルグレー+パープル少量
 今回のホビー・ハイザックを契機に、ハイザック・カスタムやノーマルハイザックの再HG化なども期待しています!

BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット“ハイグレード”

ホビー・ハイザック(A.O.Z RE-BOOT版)

製作・文/不破優

HG ホビー・ハイザック(A.O.Z RE-BOOT版)
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●3080円、発売中●1/144、約13cm●プラキット●GUNDAM SIDE-F先行販売アイテム

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©創通・サンライズ

不破優(フワユウ)

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