精密化工作で解像度アップ

　本日発売されたホビージャパンMOOK「ガンダムフォワードVol.12」は2回目となる『機動戦士ガンダム 水星の魔女』特集。掲載作例の中からARUE製作による「ガンダム・エアリアル（ミラソウル社製フライトユニット装備）」をお届けしよう。全体的にスジ彫りの彫り直しやエッジ出しで形状をくっきりさせ、金属パーツを使用したディテールアップで解像度を高めている。

▲腹部パーツはプラ板を貼り足して下方向に延長。側面から見ると隙間があるのでプラ板を重ね貼りしてディテールアップ。腰側に付く腹部アーマー上部も合わせて延長し、サイドアーマーは縁が薄くなるように加工した

▲靴基部を加工してつま先部分の可動範囲を拡大。浮遊状態でつま先を伸ばせるようにしている。足甲アーマーは裏打ちしつつ削り込んで縁が薄くなるようにした

■頭部
　彫り直しとエッジ出しを行い、ブレードアンテナをシャープ化。バルカン砲はメタルパーツに変更。ツインアイと後頭部のカメラにはミラージュグリーンシールを切り出して貼り付けました。

■胴部、腹部
　面出しと彫り直し。スジ彫りや凹モールドを追加しています。腹部は下方向に延長し、隙間にはプラ板でディテールを追加しました。

■肩部、腕部
　肩アーマー上部の縁を延長して可動軸を隠しました。肩関節下側のパイプ部分をディテールアップして、上部の赤いラインは曲面追従半ツヤシート（赤）を貼り込んでいます。肩基部（胴側、青いパーツ）を削り込みで薄くして、胴と肩が密着するようにしています。平手、握り拳、銃持ち手は昔懐かしいHDM（ストライクノワール用）を使用しました。甲パーツ、軸部分は加工して取り付けています。

■脚部、足部
　太モモ付け根、スネ部分で4mm延長しました。付け根部に干渉する箇所は半円に切り欠いて解消しています。靴前部の可動範囲が広がるように基部を加工しました。これによって浮遊状態のときにつま先を伸ばすことができるようになりました。合わせ目になる箇所に段落ちモールドを追加して単調なモールドにならないように加工しています。

■塗装
白=アルティメットホワイト（ガイアカラー）
青=ラベンダー（フィニッシャーズ）
黄=マンダリンイエロー（ガイアカラー）
赤=ディープレッド（フィニッシャーズ）
グレー=メカサフ ライト（NAZCA）
トップコート=スーパーフラットコート（フィニッシャーズ）
汚し=タミヤウェザリングマスター → 住宅用合成洗剤（アクリル性）拭き取り
スミ入れ=フラットブラック（タミヤアクリル）、ダークグレイ（タミヤスミ入れ塗料）
　なにもせずとも完成度の高いキットなので、手を入れようとするとそれなりに苦労するのですが、上手くいけば満足感も飛躍的に上がります。青いパーツは粘りのある素材で、スジ彫りを入れるのに難儀しますが、力を入れすぎずに少しずつ進めることでなんとか形になっていきます。本当に素晴らしい好キットです。ぜひお手に取って、何よりお楽しみいただければと思います！

BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “ハイグレード” ガンダムエアリアル＋ミラソウル社フライトユニット装備 使用

XVX-016 ガンダム・エアリアル（ミラソウル社製フライトユニット装備）

製作・文／ARUE

「ガンダムフォワードVol.12」発売中！

掲載号のご購入はこちら

ⓒ創通・サンライズ・MBS