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武装追加とフォルム改修。EG「RX-93ff νガンダム」をシンプルな作業でイメージチェンジ!?【セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記

2023.07.22

気まぐれガンプラ製作記 in UNIVERSAL CENTURY 月刊ホビージャパン2023年8月号(6月23日発売)

武装追加とフォルム改修。EG「RX-93ff νガンダム」をシンプルな作業でイメージチェンジ!?【セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記

 個性的なテクニックで月刊ホビージャパンモデラーの中でも一線を画する存在のセイラマスオがお題だけ決めて自由にいつも通りガンプラを製作していく様子をゆるくお届けする連載「セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記」。連載第2弾は、宇宙世紀に登場する「ガンダム」をテーマに模型オリジナルカスタマイズを解説していきます。第7回はENTRY GRADE RX-93ff νガンダムを題材として武装追加による重武装化と足し算フォルム変更の前半パートをお届けします。

製作・解説/セイラマスオ

工具各種

ウマく作るためのHow toじゃありません

 私の製作法は、前回の連載でご紹介した通り普通のカッターをメインで使ったり、水性塗料で筆塗りしたりと、特別な道具や技法があるわけではない基礎的なものばかりです(多少クセは強めですがw)。そんな基礎的なスキルですが、使いようによってはいろんな楽しみ方ができるというところを今回の連載ではお伝えしていければと思っています。いわば前回が基礎編なら今回は応用編! というわけです♪


theme : パーツ流用による重武装化&貼り付けによる足し算フォルム変更[前編]
use kit : ENTRY GRADE RX-93ff νガンダム


今回のお題はνガンダム!

 ベースとするキットは福岡県人にとって最重要アイテム(?)のENTRY GRADE RX-93ff νガンダムです。さらに通常のフィン・ファンネルも装備させるべくHGのνガンダムも用意! 贅沢にも武装のみを流用しています。今回はENTRY GRADE νガンダムにフォルム改修を、本体はそのままで手を入れずに後付け的に細身の箇所にボリュームを足していくだけのシンプルな作業とすることにしました。うまく印象を変えることができるでしょうか。

νガンダム 正面 背面1
▲ENTRY GRADE νガンダムをベースにロングレンジ・フィン・ファンネルと立像に準拠した左右平手を新規造形で再現。特徴的な機体カラーを成型色で、虹色アムロマークを再現したマーキングシールが付属する。ロングレンジ・フィン・ファンネルの砲撃形態および腕部装備を差し替えで再現できる

ENTRY GRADE 1/144 RX-93ff νガンダム

●発売元/BANDAI SPIRITS●1430円、発売中●1/144、約15cm(ファンネル含めて約19.5cm)●プラキット●GUNDAM SIDE-F限定アイテム


❶初めてのENTRY GRADE νガンダム

νガンダム パッケージ
▲本体はENTRY GRADE RX-93ff νガンダム(以下RX-93ff)を使うので、HG νガンダムの本体は丸々余る贅沢モデリング(汗)。ENTRY GRADEにフィン・ファンネルを装備させるには仕方ない選択ですが、残ったνガンダム本体はどこかでちゃんと活用してあげたいと思いますw
νガンダム 正面 背面2
▲今回初めて組んだENTRY GRADE νガンダムですが、感動レベルの凝ったパーツ割りで合わせ目も出ず、楽しく組める素晴らしい素晴らしいキットですね! 可動やフォルムも素晴らしい(さらにお値段も)!!!
νガンダム 正面
▲フォルム自体はHG寄り。ディテールもプレーンな感じで立像のようなRGのラインに修正するのは諦めましょう(笑)

❷HG νガンダムから武装をコンバート

νガンダムの武装一式
▲ENTRY GRADE RX-93ffにはビーム・ライフルやニュー・ハイパー・バズーカ、シールドが付属しないので、HG νガンダムからフィン・ファンネル以外の武装一式もコンバートします
フィン・ファンネル1
▲フィン・ファンネルはロングレンジ・フィン・ファンネルと両立させるために左右に振り分けて装着させたいので、写真のような左右同じ配置にします
フィン・ファンネル2
▲そのためにはフィン・ファンネルを2ヵ所で懸架させないといけないのですが、幸いにも余剰パーツでその状態が可能でした(ラッキー!)

❸2種のフィン・ファンネルをマウント

バックパックを左右に分割
▲HG νガンダムのバックパックを左右に分割します(中央部は使いません)
フレームパーツをバックパックに仕込む
▲今回、ほかのキットから唯一の流用パーツ(1/100『鉄血のオルフェンズ』系フレームパーツ)をバックパックに仕込むためにスペースを切り欠きます
フレームパーツをセッティング
▲あまり張り出さないようにセッティングします
バックパック側面に3mm穴を開けてHG νガンダムのものを横にセット
▲RX-93ffのバックパック側面に超強引に3mm穴を開けて、HG νガンダムのものを横にセットできるようにしました
ロングレンジ・フィン・ファンネルの接続位置を中央に変更
▲今度はロングレンジ・フィン・ファンネルの接続位置を中央に変更します。まずは余剰のノーマル用バックパックのパーツを使用してフレームの位置を上に移動させます
フレームパーツ底面を切ってノーマルのパーツの上に軸が内側に向くようにして接着
▲フレームパーツ(軸は1本でいいのでひとつは切り落とします)の底面を切ってノーマルのパーツの上に軸が内側に向くようにして接着します
発射状態用のフレームパーツを取り付け
▲この軸にキットの発射状態用のフレームパーツを取り付ければ、うまく干渉を避けながら中央にロングレンジ・フィン・ファンネルをマウントできるようになります
リブ部分作り替え
▲細かいところですが、ファンネルを懸架する部分は上下が想定と逆になりますので、リブ部分を作り替えました
ロングレンジ・フィン・ファンネルとフィン・ファンネル
▲これで中央にロングレンジ・フィン・ファンネル、左右にフィン・ファンネルという配置ができるようになりました

❹本体の加工

νガンダム 全身画像
▲それではνガンダム本体に手を入れていきます。今回は本体には手を入れず、後付け的にボリュームアップしてフォルムに変化を付けていきたいと思います
νガンダム 上半身アップ1
▲キットのスラリとしてボリューム不足に感じる箇所に紙を使ってボリュームバランスを検討。肩アーマー上部と腰まわり、スネのフレア部にボリュームを足してみます
胴体パーツ
▲まずは胸部を上に引き上げるイメージで大型化していきます。最初に襟の部分にタグプラ板を使って高くします
胸部天面1
▲次に胸部天面も嵩上げしていきます。ダクト処理したいのでグレーのランナープラ板を階段状に積み重ねて…
胸部天面2
▲枠を作って天面にフタをすれば正面にスリットが入ったブロックになります
胸部全体アップ
▲胸部全体が上に嵩増しされたことで、首位置を変えることなく猪首感を演出できましたw
肩アーマー
▲肩アーマーにも天面にだけランナープラ板を貼り込んで上方へ嵩上げしていきます
腰部フロントアーマー
▲腰部フロントアーマーは大型なためタグプラ板で延長。最近いつもこの部分を延長しているような気が…w
腰部サイドアーマー
▲腰部サイドアーマーも大型化するためプラ板を貼ります。ここはパーツ形状が複雑でフラットなプラ板では貼り込みに少々苦戦しますが、段階を踏んでやっていきます
スネ部分
▲スネは大幅にボリュームアップするべく、ランナーを基点としてタグプラ板を立てかけるように配置してみました
ランナータグ
▲ちなみにこのRX-93ffには白のランナータグが一枚分しかなかったので(泣)、ほかキットのストックタグを引っ張り出しています(これも流用パーツ?)

❺ファンネル装備状態をチェック

フィン・ファンネル装備 νガンダム 正面 背面
▲とりあえずここまでのフィン・ファンネルの収まりとボリューム変更の効果を確認します
フィン・ファンネル装備 νガンダム 正面 背面 天面
▲バックパックの側面に追加したフィン・ファンネル基部は、可動軸を仕込んだので角度を変えて本体を包み込むようなポジション取りも可能です
ロングレンジ・フィン・ファンネル装備 νガンダム 正面 背面
▲ロングレンジ・フィン・ファンネルも装備するとこのような状態になります
ロングレンジ・フィン・ファンネル装備 νガンダム 正面
▲装備したまま射撃体勢としてとれる角度はこれくらい…。ちょっと苦しいかなぁw

❻ディテール調整

肩アーマー1
▲さらにディテールを作っていきます。天面前後にランナープラ板を貼っただけだった肩アーマーにグレープラ板を重ねて…
肩アーマー2
▲周囲を囲んでやればダクト付きブロックユニットになります
νガンダム 上半身アップ2
▲胸部に続いて肩アーマーも上方へボリュームアップできました
足部分アップ
▲つま先は鉄ヤスリで削って甲からのラインを自然な感じに(ほとんど気持ち程度でした)
ヒザアーマー
▲ヒザアーマーも曲面への貼り込みが難しいですが、とりあえず上方へ延長していきます

今回はここまで!

改修前後の比較画像
完成したνガンダム

 腰部フロントアーマーを分割して大型化したのは、本体に手を入れないというルールからすると反則行為ですがww、ほかの各所は単純にボリュームをプラスする工作をランナープラ板で行っただけです。フィン・ファンネルの収まりはこれで良さそうなので、あとは適当に貼り付けただけのプラ板部分をどう上手く処理するか、ですね。

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©創通・サンライズ

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